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その手の中にある、幸せには気づかずに
自分の不幸を嘆いては愚かな事だと笑われる
それでも…
月の無い夜、不安に怯え
夜空を舞う、小鳥のように
見えない灯りを、探さずにはいれられない
夜半にうっすら目をあける
カーテンの隙間から
仄かに月明かりが差し込む
部屋の中は蒼い海の世界
私は、
月影が揺らぐ波間を静かにたゆとう
どこへ流れていくのかも
どこへたどり着くのか ....
夏の夕方の空気はひどく湿っていて、
身体にまとわりつくように重い。
何故だか涙がでる。
私が言うと、あなたはそっと微笑んだ。
それはね、
風が街を巡り、みんなの悲しみを絡め取り、
そのまま ....
あなたは悪くないよ
本当は、誰かにそう言って欲しいのに
私はずっと自分を責め続けている
自分が悪いと
自分を卑下し、貶めるのは
簡単だけれど
貶める度に身体は傷つき
心は摩耗する
....
川の底に揺らいでいる
藻のように
空気の流れに逆らわず、
その身を風に預ける
静かに息を吐き 吐き
お腹の中にある
心の中にある、
全てのものを吐ききる
空っぽ
身体中が空っ ....
もうずいぶんと泣いてないような気がするけれど、私は幸せなのだろうか。
いつでも満たされない気持ちと不安を抱え、
ずっと息を潜め、静かに静かに暮らしているけれど、私は幸せなのだろうか。
わかんない ....