日暮れ早 カレイの煮つけ 五目飯 時は流るる 飲めとごとくに
忘恩の猫に引っ掻かれるたびにかわいいなどと言えなくなってく
きれいな手、と君が褒めてくれた手が猫に掻かれて価値を下げてく
この猫はテーブルの下にいるときに触ろうとすると100パー引 ....
ザリ砂利と
紙巻き煙草
うしろ足
消して群 ....
真夜中に口笛を吹く庭先で 待てど暮らせど 蛇が出ない
鰻食べ梅干食べてみたけれど 山椒のほうがやはり合います
風邪をひき嫁にうつしてしまったが 治ったころにうつし返され
....
芝桜いっぱい咲いた花畑淡い紫心に灯る
写真撮る目に映るもの全て撮る脳に蓄積された絶景
すぐ馴染むアメリカ人の転校生日本語が好き陶芸が好き
沢山の種類の薔薇が咲いている「妖精の森」とい ....
さよならを告げた記憶はないけれど自転車はもう錆びついていた
お返事を書くか書かぬか迷ってるヤギはいくぶんヒツジに似てる
降り注ぐ光のすべてうけとめるここはあまりに硝子張りです
みなぞ ....
オリオンは輝くための動力と視線に入る神聖なる光
確かなものが無いだなんて言わないでよこのメロディーは頭ん中で確かに鳴ってるじゃん
大門の
先に見えるは
青い空
シャラリ シャラリと
花魁道中
渚 もしもこえがなくなったならこえの代わりがもらえることを
あなたは外付けの倫理 ぼくたちの溺れるすべてをただしさとする
だめになるためにするべき100のことしても たぶん いいよ は ....
晩秋の
鋼色なる
空眺め
忘れた人の
面差し映す
一冊の恋愛小説読み切った部屋を満たしたアンハッピーエンド
曖昧な季節を過ごす人々は汗をかいたり寒くなかったり
白い月浮かぶ青空海のよう飛ぶ飛行機が小舟に見えた
逢いたいと願えば必然的 ....
ユトリロの白のしじまに辿り着く 春はキャンバスの裏に萌し
わかってることを皆捨てわかりたい母さんの愛と実家のごはん
産声を一人で聴いたわけもない産んだあなたも聴いてくれたはず
母さんと書くの容易く母さんと会える会いたい会えないたぶん
....
ほんとうに詠みたい生に迷う日を重ねながらの未だエチュード
前髪を 切ったのにって とがらせる
ほっペより濃い その色が好き
理由なら)やわらかにますはにかみにはにかみかえすしかできません
絡まれて絡まるコード差し込んで音楽がなりまた絡まれて
ねえ聞いて、お隣さんが言ってたの、柔らかく刺す春は過去だって
....
「みあたらない」のに心当たりあるんです二〇一五(にまるいちご)の今頃に
イチゴイチエって呼ばせてこの苺ひとつぶごとに奇跡ほおばる
軌跡からあなたの気持ちを推し量るまあるくまるく、まるくあっ ....
新しい機種の待ち受け組み立てる夜が楽しい私の電話
携帯を握り未明にひとりきり誰かこたえて世界は在ると
東京のビルの一つの部屋にある孤独に届く憧憬がある
とりあえずはじめましてを向けてみる どこかで会った気がするけれど
角度のある君のおはようございます 僕も負けじと角度をつける
海の果て遠い国からこんにちは 僕は不自由な日本語です
....
局所的豪雨/ラブソング その間にある人知を超えた音階
ふあんふあんふあんふあんふあんふあんふあんふあんふあんふあーれ
想像上のどんなにきれいなけものよりあなたに噛み付かれたい ....
日常を染める太陽元気いい愛と光が全てを包む
ため息で体の中のものを出すネガティブなもの光に戻る
鍋囲み絶えない会話で盛り上げる部屋暑くする美味しい香り
星々は曇ってあまり見えなくて明 ....
梨ぶどう次の主役は柿となり客がまあよく喰うやつで
天高く馬肥ゆる秋の端 超えられないでいる私のライン
のぎへんをそのへんにほっぽらかしてh[k]iがつけば赤く爆ぜる季節
実るほど頭を ....
誰とでも出会えるわけでないこの世タンポポの綿毛風はどこから
石ころを何とはなしに蹴ってみる蹴られるがままのきみは星屑
鳥の声目覚まし時計になってくれた新鮮な陽射し僕を包んだ
夕暮れのせわしく映る大通り焦ったように車が走る
ギリシャの島々結ぶカーフェリーなくてはならない生活の道
はっきりとくっきりとし ....
音楽が僕をあたまをすり抜けて多分あなたの場所まで届く
あなたの音楽を聴かせてよ話し言葉ではないあなたの音楽を
音楽をどうすれば産めるのか出産したひとに聞いたら小さな音楽を産 ....
自転車がぐるぐるぐるって回りだしひとりではないそらのなかで泣く
こわれそう交差点では赤と黄と青が生き生きしている深夜
本を読み疲れたからって本を閉じ今日は何日?音楽を聴く
....
わたしから巣立つかのように飛んでゆく異国が母国の風詠む一羽
地平線までは追えるが海は未だ見たことがない 無事でお帰り
真夜中の満月を背負う白鳥の飛来にわたしの枝は震えて
....
おれは予告してた何もかも、っていう人はさみしいだけなんだって言われてからときどききみに征服されに行く
わたしはイクラから産まれたイルカだ、松明がないと松明がないときみにあえない
き ....
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