きみの時をおもうときそれは高速でときどき届いてわんって鳴るよ
わたしはさわれる展示物よく動く指を持ってるきみの恋人
ultraを辞書では引いたことがないわたしのものだうるとらちょー ....
新しき文庫本をば繰るときの糊のぺりりを聞きたく購う
古本に「著者謹呈」の栞あり 著者の代わりに憤慨してみる
積年の手垢に朱き愛詩集 眼にて撫でつる活字にも朱
色々の付箋貼 ....
引っ越せば気分も変わりリフレッシュ海の青さが心に触る
マンションの明かりを消して夜景見る夜と一体になり星になる
休日の仕事の電話に出たくない平日よりも静かな心
晴れた朝田園風景見て回 ....
「わたくし」がいつもうるさい主語だから野花は咲いて名もなく揺れる
気をつけろ死の面さらす詩行から蒼い樹液がぽたぽた垂れて
紫陽花の枯れた姿は傷ましいさっさと首を落として欲しい
かくれ ....
夕陽に 気付かないほど 流星 気付かないほど 幻にしたくない
寝損ねて早起きしたと嘘を吐きこっそり啜るエナジードリンク
我こそはコリラックマの描かれた手帖を使う就活男子
人と会うという恐怖に慣れなくて鞄に本を詰めて武装す
詰まってる ....
乾かないとびらの前を転げてく あかい林檎と蠅と蜜蜂
どの花を食べれば会える どの花もいない人には繋がらないよ
例えばの話で塞ぐ逃げみちを 今さくかもやすかふりむくか
優雅なるおのが自虐の洗礼に母性あなたは鏡のごとく
聖典を真夜にひらけば一本のわが少年の髪ユダにありき
さようなら僕のジュラ紀よ骨格の恐竜だけが透明だった
一本の濃きまみどりの樹と生れ ....
片付けをすればするほど楽になる心の整理している気分
優しくて笑顔絶えない君だから色んな人から告白される
薔薇の里という名前の植物園カラフルな花が奏でる天国
枯れ果てた砂漠に緑蘇る愛の ....
ミミミみどりのゆめがみみたぶに1ミリきしませてはよるのひるね
あるいちにちがおちるころなきました海辺できみを引用しながら
たよりなく気まぐれな手紙がとどく誘惑してってきれ ....
むしの声 聴こえて来たので 明日から 存在したい 時間を生きる
時間たち 人たちのなかの 時間たち これからもずっと 時間と暮らす
海の外 言葉にならない 音がして 扉を開けて 大 ....
どうしても選べないみどりいろの服着ている彼女どこか優って
雨の夜あしたを想う想い過ぎまたキッチンで珈琲点てる
部屋のなかまで連れてきてる自転車は世界で一つの自転車だから
....
かりかりと ペン先の音 こだまする
詩歌を紡ぐ 私は生きる
約束と手帳の枠をはみだした歩み孤独の文字は不揃い
千鳥足で本をかすめて籠る部屋 百五ページの夜に呑まれる
右側を愛し左側を憎む鋏いつもの切れ味はなく
吐瀉物の薫り ....
雑誌捲り冬から春になる内容桜並木の特集を読む
石が持つ豊かなパワー受け入れる肉体の悪い部分を癒やす
寒い時ミルクティー飲み温まる春深まっても朝晩寒い
次々と開花させてる能力は人間誰し ....
声でなく君の姿が欲しい日に空の十五夜指で突き刺す
ギター弾くピアノも奏でるその指が昨日を歌う夜の顔して
約束の指切りよりも正直な顔をしてると指差すあなた
その指が何本あるか数えてない ....
窓辺から春のそよ風浴びている農道歩く数匹の猫
二、三日すれば桜は咲き乱れ春霧かかり花冷えの風
帰り道川面に映る夕暮れが今日一日のモヤモヤを取る
二人して波打ち際で大はしゃぎ春の冷たさ ....
足下に感じるのハチキュウのじゃなくてペダルの回転、トオ
I feel the earth moveって歌うキングなベッドでかくいびき
キャロルならルイスでしょって思うんだウサギに会える穴は ....
おまえたち上から目線で東大へ
だれもいないひとりじゃないんだそこんところよろしく
リア充がYouTubeで充電しTwitterで放電す何の意味なし
死にたいと思いつつも今日もまた生きてしまう
甘えたい
だから今から夢仕掛け
甘いお菓子ばかり食べている
(2014/03/24)
速報に躍り出た文字 どうか君いないでくれよ "震度5 花巻"
背を向けたテレビジョンから遠く聞く 誰の業火に燃えている里
「大丈夫ですか、心配」 遠くから虚しく ....
風のなか草原を走る猫バスはみんなが知ってるうたをうたってる
天井が身体にふれるわたしたちふーせんみたいにことばが飛んだ
石壁の家の裏手に枯れた葱ほんの四方に人は生き抜く
長距離を運転すれ疲れ出る家族旅行の疲れも思い出
四月になり柔らかな陽射し満ちてくる八月の堅い陽差しと違う
マンションのような客船高級なホテルのように行き届くサービス
空があり山と海が ....
俯いて咲くシクラメンかなしみを呑み込んだまま花期いま終える
六歳の夢はシチューのにんじんがかなえてくれた 遠い夕焼け
待つひとのない家路には夕焼けは薄くつめたく〈明日〉を教えず
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青色の月曜にはゴールドの靴で武装私は派遣
恋をする煙草吸い吸いくゆねるけむりはきみの頭の形をしてる
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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