明日からは喫煙は罪という昨日うちの煙草を買い占めた客
自治体がタバコ屋たちに一時金くばったらしいああ憎らしい
あの店は昔いけない商売をしていたんだと孫にも残そう
禁煙法施 ....
ストーブとほどよい距離を保てずに暖めてなお求めて焼かれ
孤独から言葉は生まれ孤独へと人を導く罠を仕掛ける
ダイエット全裸写した姿見をみつめ己の嘘に向き合う
雪の日に立ち食いそばで ....
薬局が家の近くに何軒もそれぞれ違ったサービスをする
滑り台の角度が急で遊ばない子供に恐怖心しかなくて
あの夏と全く同じ景色見る昔に戻った感覚が熱い
夏が来て全てのものが輝いてときめい ....
菜の花を 揺らしなびかす 小夜嵐
田畑に跳ぶは 月の光子(ひかりご)
でこっぱちに 現世利益の お札貼り
奇跡の証(あかし) 出せと詰め寄る
春の魔に 背中押されて 浮かれ猫
....
春の瀬を ヒッピー気取りの 気楽さで
ただ独りゆく 我は海賊
その艶が 偽の光と 知りつつも
菜花は揺れて 春の夜の夢
舞姫の しなりをもつて 汲む夜気は
衣にしずく 春の夜を ....
聴力を失うのかな兆候は父と似すぎてあしたが怖い
妄想を診る医師だけが妄想じゃないと私を信じてくれた
三年前から始まった嫌がらせもしくは本気に「時」を失う
先生も最初は幻聴 ....
幼子(おさなご)と 春駆けまわる 華やかさ
風より強し 雲より高し
愛ゆゑに 意味を斜めに 解釈し
温めし熱の 火照り味はふ
夜(よ)の闇に 独り静かに 寄り添えば
飛び立ちし ....
君の住む街のパチ屋の喧騒もあかりもきっとうそじゃなかった
木工用ボンドが澄んでいくようなわたあめ越しの世界のあけがた
ゴークネンゴノジンルー?がタノスミ??とツテテテクレルミブリテ ....
四季のなか また四季のある 不思議さに
めぐりてゆくは 一艘の舟
鶯に 浮かれ心を 誘われて
散歩がてらの 春は食卓
春なぞは 素知らぬ素振りの その海を
光で揺らし 照らす ....
わたしたち、枯らした植物埋めちゃって、そこを幕府と呼んでいました。
ドアノブを直せると言う同僚に秘密をちらして直してもらう
とわいらい 眠るあなたが重いのはわたしを忘れたあなたの重さ
....
最強の履歴書を書くぴかぴかの「飲まない打たない買わない」私
なかなかに人とあらずはビオロンになりにてしかも音に染みなむ
なかなかに人とあらずは詞花集になりにてしかも詩に染みなむ
なかなかに人とあらずは雑草になりにてしかも風に染みなむ
....
ずいぶんと良くなってきた肋骨の骨折り損と笑えるほどに
あたらしいメール友達さびしそう返信探すわたしもさびしい
会いたいとも思ってるけどと口ごもるメールが届く 真実の声
か ....
ブランコに乗れば子供に戻れそう何歳頃に戻ろうかなぁ
歌を聴き歌の世界を映像化口ずさむほどリアル感増す
押し寄せてくる幸せの良い匂い満たされている心は愛色
詩を書いた命吹き込むようにし ....
なめると息がすこし透き通るのが夏なら冬はなんなのだろう。きみの肌、しろくて少し怖かった。わたしたちのセックスは不定形、終わることをわかっていながら望むことは、わかってて驚くドッキリみたい。ねえ起きて。 ....
雨の音耳に残って消えなくて梅雨を表す天気図を見る
六月の湿気塗れの空間に精神的に何だか重い
失恋後に見る大雨は物悲しい梅雨明け空前を向かせる
夏の日々日陰を見つけ一休み出逢いと別れ繰 ....
死をみつめ明日など思えない夜のたったのひとりに寄り添うバッハ
誰よりも可哀想だと神さまがうそで云うのを待ってはいない
あたたかさもつめたさも失って星空が瞳を閉じる
流星になった君という言葉からはらはらと鱗粉が落ちる
太陽が瞬いて人知れず右手が夜を掴む
手紙が飛び交う、空みたいなイ ....
今はまださようなれない何故かって春が来るから君が来るから
ひかりのなかで神さまは消えた なにもかも消えて春になった
少年は待っている日々を壊すような救いの明日を君との出会いを
大願の成就を誓う
日々挑戦
自他の幸せ
苦楽を共に
廃線後そのままそこにある駅舎周りに紫陽花咲いて華やか
向日葵の影が道路に映り込む情熱的な勢いが見える
懐かしいフォークソングを歌う人声が独特で新しく聴こえる
晴れた空梅雨空になり薄暗 ....
ベランダで詩を黙々と読んでいる彼女のこころに青く咲く花
「愛だけが空から降ってくるんだよ」彼女は月に住んでいると言う
まっしろな飛行機飛んで雲浮かぶそんな青空みたいな日々だ
真っ黒な夜にいのちを輝かせ浮かんでいたんだ白い白い月
タイムマシンについて瞳を輝かせ話せるような大人でありたい
元旦にストップウォッチを押しましたそれぞれの時にあだ名をつけて
たくさんの涙が流れた夜が明け四百七年目の朝が来る
酒臭いヨッパライ雌ともだちがいないのか俺にもたれて眠る
手放さず握りしめてるコーンスープ吐瀉物の香に似て覗き込む
ついさっき一緒に飲んでいたような雑なタメ口右から左
....
ほしいものなんにもないの 軽いなと言われて笑ってしまったりする
大勢の中で二足で立っていてえらいわたしは。 ここどこですか。
なんにもいらないそれは苦しいおもっているだけでみずのな ....
現れた虫を新聞で退治する言葉は一瞬暴力になる
陽を浴びて体元気になるばかり四つ葉のクローバー見つめて幸せ
息子たち成長早く背も伸びる自由を浴びてすくすく育つ
梅雨になり夏の足音遠ざかる雨が掻き消すように遠ざかる
探してもでんでん ....
日没を{ルビ悟=し}る港町の夕市とうその記憶のなかの小母さん
真夜にも止むことのない港町夕焼け市場の冬の日の雪
完璧に息絶えてないお魚のしょっぱいなみだも瓶詰として
暮れ ....
過去現在未来の命 一念に
永遠(とわ)の生命(いのち)は此処に現る
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