土砂降りの日に偶然出会った。(偶然以外の出会いがあるのかどうかはまた別にするとして)都会の昼間に雨が降ればにぎわう場所といえばコーヒーショップ。人まみれのこまごました座席を一瞥して隣にしましょうと .... 曇天に溶ける花びら 頬 目じり

花冷えに持ち寄る肌にふる夜よ

うち側に空を描いた傘、卯月

ぶらんこを揺らしてもなお遠のいて
あらしの夜は
あついお湯と
指を五本ずつもちよって

がたがた言うガラスにまもられながら
解体した

そとは
だんだんしずかになって
わたしたちも
きちんとばらばらになる

 ....
そらが高い日は
目は
あかるく乾いていた

とりかえしのつかない世界で

それは
神様みたいに
あかるく乾いていた
ティッシュ 血 生クリーム
爪 りんご ペントハウス
火ぶくれ 夜 バンドマン
泥船 シチュー 皿

前髪 くつ下 オイル漬け
タクシー会社 午後 螺鈿
うす緑 血 ポインター
ベ ....
しかくい箱のなかに
丸と三角を
ひとつずついれる

それをどうするんだい
と聞くと
どうもしないの
と答える

どうもしないの

答えて
かなしそうにしている
トロフィーは贈られなかった
拍手と罵声は
ちょうどはんぶんずつ降り注いだ
彼女のステップは
そういう類のすばらしさだった
トロフィーは贈られなかった
でもそんなの気にしなかった
フロ ....
尼崎を超える頃に日付は変わる
川をわたる鳥のむれも
一日分の年を取る

吊り革に群がる背広を押しのけて
酸素のうすい車輛で
どうにか息をしている

神様
今日が正しくなくても
息を ....
たばこの燃え尽きるかたちがきれいだったから、このひとのことを好きになってもいいかしらと思った。なるたけ注意深く、愛するものを選んで、だけど、とめられない。どんなに決めていても、かならず、(すぐに) .... 濡れ髪と匂い立つ夜に猫の恋

沈丁の香にしのんで肌を舐め

海明にうかべる白い朝と夢
曇天。呼び出しに答え、すぐに放り出されたあと、ひとりで水族館へいく。
締め切り時間間際にくぐるゲート。入ったあとすぐに、うしろでシャッターが閉まる音。

館内は暗く、ごく控えめな音量で歌詞のない ....
海にでる  列車は
これでさいごだよ
指をさす老婆の皮膚は
ひびわれて

海へ
願った
最初のことばだけを
かばんにつめて

ふるえていた
かきかえられた地図と
 ....
手が
こんなにつめたいから
準備ができません
気をつけていないと
死んでしまいそうです
中指だけ
爪がとれています
あしたの朝には
何かを知っていたい
暖房器具を
買いにいくと ....
浅い日だまりが
いってん はぐれて
そこだけが
闇のようになった

おいつけないままで
見つめている
春の日の
少年のような
はずかしいことや
はしたないことを
たくさんしてきて
じゃあ今からなにか新しいことを

思ったときに
なんだかひどく
疲れてしまったなと
思った

スカトロジーは愛と同義だ
 ....
24歳になって、ええと、17日、が経ちました
世界に参加しはじめてからは、ええと6年と5ヶ月目です(いまかぞえた)

わたしのなかに16歳と、7歳と、24歳と、42歳がいます。
女なら ....
言わなくちゃならないのだろうか
なにひとつ
愛していないと

こんな
愛だらけの
世界に
言うべきことは
みんな言ってしまった

あげるものも
みんなあげてしまった

ま上では
曇天が
甘ったるく
張りさけている

見あげても
見さげても
灰色がつづく
ゲームに勝って
一年ぶんの
時間をもらい
一年
すごしてみるが

はたしてそれが
どういうことなのか
勝つということは
何なのか

浮遊する時間は
ほかの
「時間」

 ....
手のひらに
つかむと
すこし音がしたが
死骸が
おそろしく
にぎったまま
眠ってしまった

おきると
部屋じゅうに
重たい光が
あふれている
昨年の大震災以降の、日本における「共有化」というのか、共有観というのか、そういうものがちょっと異常になってきているように感じる。

あの日わたしは関西にいて、テレビがどのチャンネルもばたばたと ....
あわ立てたミルク
窒息死

外れた戸から
ぬれたぜつぼうが
はいってくる
あたらしいかたちに明けた一日を 一日かけて同色に塗る 泥を舐め
「生活」の遠さに
かなしみを忘れる

拾い上げた空に
青い絵の具が
べったり

逃げてはいけない
戦ってもいけない
忘れても
いけない
そのなかで
見上げる空に ....
望むと、かなしい気持ちになってしまう。なぜだろう。薄っぺらい胸を、うさぎがつきぬけていった。龍のかたちにはりさけていた。
わらうには、虚勢を張るしかないのだ。

ずいぶん遠くまで来た。でも、 ....
それじゃあ始めます という声がして無意味がはじまる。それは声を骨組みにしてだんだんと形作られていく部屋で、うす桃色の人々が肉をつけていく。私は、あ、だめだ、ストッキングが伝線しているから生活に帰り .... あたしばかだから
と言って
わらっていた
女の子

あたしばかだから
と言っても
泣きはしなかった

あたしばかだから
いっぱい考えるの
と言って
わらっていた

水たまり ....
なんの気なしに
好きだといったら
なんの気なしに
好きだと返され

空に
青がみたされるように
しぜんと
おわってしまった
おきぬけに
大事なことを思いだし
顔をあらって
みつめようとするけれども
それはもうそこにはなく
かわりに
まずい水を
飲み干さなければならない
半年ぶりにかえった家はおどろくほど暖かく(ガス・ストーブをいれたの、と母)、慣れない匂いがした。住人が減り、それとちょうど反比例するように増えていく飾られる写真。

ウエディング・ドレスを着る。い ....
はるな(1799)
タイトル カテゴリ Point 日付
踊り子散文(批評 ...312/4/11 18:17
ぶらんこ俳句212/4/5 14:35
解体自由詩512/4/4 11:51
神様自由詩312/4/4 11:48
今日自由詩212/3/31 0:25
自由詩812/3/29 20:15
ラメ自由詩112/3/29 20:04
川をわたる自由詩612/3/28 21:47
花屋自由詩212/3/27 20:06
俳句312/3/27 0:00
まんぼうのこと[group]散文(批評 ...312/3/23 23:58
海へ自由詩712/3/23 17:26
いくというのに自由詩112/3/21 17:05
少年自由詩412/3/19 1:58
かなり長いシュート自由詩612/3/19 0:38
6歳散文(批評 ...212/3/16 22:25
自由詩412/3/16 21:53
曇天自由詩712/3/16 13:21
とっくに自由詩112/3/14 0:39
夜光虫自由詩712/3/14 0:34
消えた電池のこと散文(批評 ...512/3/13 4:01
ミルク自由詩612/3/10 14:56
いちにち[group]短歌412/3/10 14:54
ぐちゃぐちゃ自由詩3*12/3/10 14:46
りゅうのかたち自由詩812/3/2 11:22
靴下自由詩2+*12/2/26 2:23
あたしばかだから自由詩912/2/26 1:26
告白自由詩412/2/26 1:11
まずい水自由詩612/2/23 0:37
ガス・ストーブのこと[group]散文(批評 ...412/2/22 21:56

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