不意打ちは
やめてください
私まだ
守りの魔法
持ってないです
この町は
砂漠に飲まれ
閉ざされた
衛星からも
とどかない場所
その舗道の影は
拾えそうなくらいに黒いじゃないか

お前さんのチョコレートの髪は
このカンザスの太陽で溶けちまわないのか

荷物のなかに
傘がなくても平気か?

あっちはもうカンザス ....
顔を上げてホットチョコレートを
口にするたびに

きみは編み物の手をとめて
「おもしろい?」と微笑む

僕はうなずいて伸びをしながら
虹彩できみが姉の方だと気付く
ベッドの柵をつかんだきみの
瞳は高熱を宿して
生きる力を動物にゆだねていた

水だけを飲み丸くなって

変わらないものは美しい
そう語っていたきみの
姿はどこにもない

物語の ....
さよならは
もういいません
これからは
バレエを習って
ターンしてます
春休み
きみをみつけて
魚釣り
偶然はもう
運命じゃない?
手のひらに
私だけいて
胸からは
鼓動と孤独
探したいのは
もし僕が
感染したら
きみたちは
ちゃんと僕から
離れて逃げて
一定の
ノイズとリズム
それはまだ
頭の中で
声にできない
教室に
きみがいなくて
どうすれば
これからずっと
生きていけるの?
小学校の紙飛行機ブームのとき、
校庭からすこし離れた水飲み場で、銀杏を見上げて考え込んでいる少年がいた。
風に乗りすぎた最高傑作の機体を枝に引っ掛けてしまったのだ。

少年はカバンから堅めの紙 ....
あなたはここで生きなさい
あなたはここでしか生きられない

そう言われたわけでは
ないんだろうけれど

ビーチで遊ぶ人たちは優しい
それは見てるだけでもわかる
もうずいぶん昔のことだけど、
中学生のとき2つ年上の友人と一緒に下校してた時期があった。
彼は色白で線の細い、ちょっと有名な変わり者だった。

どう変わっていたのかはうまく説明できないけれど
 ....
枯れていく
百日紅に
夏鳥の
運んだ枝が
花を咲かせる
きみの落
した夕闇に
は誰かの
為にあけられ
たすきまがある
割り箸の
背中を真っ直ぐ
針金の
両手は空を
飛ぶようにして
「いつからこのようになった?」
「そなたは強くなりすぎたのだ」
「多くを見捨ててか? だが、今の私であればそれすら取り返せるだろう」
「今のそなたなら。あるいは」
「おまえは信じてはいまい?」 ....
子供が死んでいた。
焼き払われた村の外れに墓地をみつけた兵士が
石に名前だけを刻んだ。

「名前も分からずじまいだったからな」
レーザーナイフで祖父の名前を彫ったあと
煙草に火をつけて目を ....
道に慣れない私は木立の中を歩く
足の下で枯れ葉がカサカサと音を立てて
それを拾い上げるように爪先を浅く入れながら通り抜ける
ひとつ、ふたつ、カサリ、カサリ、枯れ枝を踏む
川の水を水筒にいれて冷 ....
母親は
誕生日には
一人旅
数日間の
ホテル暮らし
十年も
一緒にいたら
どうなるの?
きみは笑って
はぐらかすけど
軒下の
お地蔵さまと
道ばたで
遊んだような
転んだような
来年の春に上書きされて
思い出せなくなってしまう前に
あなたの知らないことを教えてあげる

そうやって知識として、あなたの一部を占有しようとするわたしを

言葉はいつまでも、心に残るかたち ....
私の母は
きれいな泉の水でガラスを作って
私が生まれたときに父さんが植えたカシミで輪郭を作って
枝とツタと黄緑の実で飾りつけて
窓を作った。

いつか家を建てたときの
子供部屋の窓につか ....
教会の裏手にある墓地でやさしい墓守が
土を掘る音がきこえる

冷たい海の底で体温を失った蛇を
埋めているのかもしれない

カーテンをそっと指先でずらして
覗いてみる

新しい銀河が生 ....
松の葉が
ささった髪が
うれしくて
飛び跳ね回る
きみとカエル
信じてと
私の文字で
書いてある
眠る私の
手紙、筆跡
水蜘蛛が
枯れ葉の下で
眠るのは
弟のため
妹のため
星の光に追いつけない
私たちは
mizunomadoka(549)
タイトル カテゴリ Point 日付
protect短歌110/4/25 21:33
last one短歌310/4/25 21:14
kansas自由詩310/4/24 20:41
replacement自由詩110/4/24 20:36
alteration自由詩210/4/24 20:34
a turn短歌310/4/24 19:47
fate of us短歌110/4/24 19:45
on my palm短歌010/4/24 19:42
dream catcher短歌410/4/22 23:46
over短歌310/4/22 23:34
moved短歌210/4/22 23:18
paper flighter自由詩310/4/22 22:29
santa monica自由詩310/4/22 22:24
white clover自由詩210/4/22 22:22
one swallow make a summer短歌310/4/20 17:16
hollow短歌310/4/20 17:03
your scarecrow短歌210/4/20 16:56
knight of diamond自由詩2*10/4/19 21:16
smolder自由詩010/4/19 21:09
flaw flake自由詩310/4/19 20:51
birthday短歌110/4/17 9:44
10 years短歌010/4/17 9:35
certain短歌310/4/17 8:21
past cherry tree自由詩010/4/16 23:37
fairy's window自由詩210/4/16 23:34
cemetery自由詩310/4/16 23:23
夕立短歌210/4/16 1:46
ノートの端に短歌110/4/16 1:38
微睡み短歌210/4/16 1:29
star light自由詩210/4/15 23:10

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