空無無人、
森影親しく
魂を逸脱して
森の深奥に澄み
現に在りて果たせぬ
果たし切れぬ残部抱え
色付き始める若芽の輝き
開き染める花々乙女眩しく
*
空無絶対、
森 ....
陽の光の、
裸木の枝々を滑り銀の色
裸木の枝々の、
微かに震え揺れ揺れ
銀の輝き透明に
この冷える冷える冬晴れに
銀の輝き透明の
光はいつしか
間断なく降り続け
街を静かに洗 ....
素っ頓狂な音で目覚めた
冬の朝、
意識の視界に映る
弓形の細い木橋の伸びる向こうは純白
ベランダに出れば、
零度の万華鏡に
太陽の光熱 入射して居る。
ひたすらに
意識の大洋を泳ぐ意志、
時を穿ち佇み
名を言語を
超脱した
何かを
観る
花々の野辺に揺蕩い
魂の霊性を謳歌して
閑か野辺に降り注ぎ
異邦の地にて ....
不条理錯綜しながら
生き抜き息継ぎ、
やはり其処に条理
在るらしと、
今の私は想う。
大樹の明るむ根元
脈打ち地から隆起し
幾筋も走る意志の輪郭、
光を追い求め光に望まれ
高みへ高みへ伸びる幹を
支える根元の活動する力、
太々と地より浮き立ち在り
支柱の創造する力 ....
わたしのふるさと
還るべき処、
私 わたしの故郷
ぎゅっとぎゅっと抱き締め
(私は子を生まない、
凛として涼やかに
冷徹威厳の匂い
柔らか漂わせ
石女と告げ
....
アクビ出た ふっとね、
張り詰め反復の日常に
アナタの綴る声ヒビキ
赦し赦され 力抜き
私の声、掬い取られながら
意識の視界の今に、
しずかさうねりあり
次第透明に染め抜かれ
創造スル力動の、
結晶化されて在り
大雪原に独り私のぽつねんと
彼方クリーム色の柔らかな雪峰、
眼差し焦がれ沸き立つ憧れ懐かしさ
高く深く遠く次第それら対象を欠き、
ただ一つ普遍の想いと化す
石化した珪化木、
無数垂直に立ち並び
うっすら雲に覆われた太陽
その浮き出す円形の輪郭、
ゆるり辿るうちに
黄金の滴り落ちる
後から後から
弾ける笑い
途向かいから
駆け出して来る子 ....
濃密な明暗を
形造り生きて
生き抜き辿り着いた
此処に残生集め
絶えず絶えず
歌うたう
狂女の舞いは
夏の庭、
呪いの力に
照り輝く木の葉も舞う
突然に陥 ....
凍えてしまう
冬の氷噛み砕き
吹雪く響き横殴り
本当の愛を待ってる
屋根裏部屋のフクロウ
あるもの在るノ浮き立ち
ワタシ割れる空無に鮮やか
煌めき色付くヒビキの木霊し
....
水の色の青は透きとほる色、
この色 波立ち在り
川の流れゆたり絶えずに
輪っか輪っかひろげひろがり
岸辺で洗濯する女たち寄り添い、
感覚される世界を次第突き抜け輝きあり と
....
揺らさなきゃ、待ちながら 揺らすんだ
風に揺れる のを ただ待つのでは無く、
黄白い半月 貼りついたヌメり仄か青く輝く夜空
色付く響き ヒビキと鳴り うっすらこの手触り
限り無き海水のウネ ....
茫洋と黒い穴穿ち
虚ろ生真面目に半月抱き
ちょっとした集中持続し
日々生き進んで居る内に
時間、瞬間に永遠を獲得し
炎の紅々と燃え上がる
この世界、
この見えるものの内にこそ
....
重い扉を開いて
漆黒の闇の向こうへ
行こう、生こう
絶えず打ち寄せる光
銀白だったり黄金だったり
光それ自体は見えないから
光に照射された色彩熱響きに
魅せられ眼見開き行こう生こうと ....
対象を欠く
憧れは郷愁は
未来から沸々と
湧き立ち流れ来る
次々と実に絶え間無く
記憶映像の
過去から未来へと
ひたすらに直進する
無常時計時間とは逆に
未来から過去へと遡行 ....
木目に沿って歩いて行く
輪を描き運に従い
静かさの波打ち奥まり
暗闇の上層にぽっかり穴開き
水色の空、白雲の流れ うっすら
青い光帯び ひろがりいく
年輪を重ねリズミカルに木目刻まれ
....
ハイビスカスの花開き
水の面掠め飛ぶ原色の鳥、
燃える太陽の無限に向かい立ち
天空の濃密な青、人を貫き染め抜く。
私の内にすべては込められ
私は、
次々と浮き上がる
意識の光 ....
この夜の訪れ
闇の深まりゆき
確かに灯る明かり
橙の色に向い家から
外に温かにほんのり広がり
対し、
輝く内なる光の海
無限に拡がりゆく
銀から黄金に
未だ透明には至らず ....
うっすら淡い黄の光に包まれた木立、
朝なのだろうか夕なのだろうか
時間がふっと透明になり
地を敷き詰めた落ち葉たち、
透明な時間に舞い上がる
漆黒に渦巻く闇から解放され
う ....
ススキの穂が揺れている
首をかしげて揺れている
しなやかにゆるやかに
白銀、白銀、白銀の揺れ
ゆうらりゆうらりゆららゆら
言の葉散らし沈黙のうち
微妙なヒビキ木霊して
ひそやかに ....
透明な大気のそよぎ
青一色の天空、
視界に現れる
アナタは誰?
僕には知らないアナタ
好みでも嫌いでもない
顔の女、クッキリと
小麦色の肌の微笑んで
石階段を下りながら昇っていく ....
濃緑の葉群れ、
波打ち照り輝き
歓びの眩しさ
命の純粋
恐ろしい迄の
命の威力
新緑の季節、進み深まり
街道沿いの落葉樹たち、
枝葉を繁茂させ絡ませ合い
五月の青空、五月の風に
....
器、
使えば使うほど
汚れヒビ割れゆくもの
汚れヒビ割れゆく肉体に
宿る魂、使えば使うほど進化スル意志
水流水底に沈み
静かさに群れ成す
様々な形の岩岩岩、
何処までもひろがり在りて
すると今突然正に光のスポット顕れ
底に灰の色群れ成す透明水流に
黄金の色 垂直な貫入
生きて注がれ ....
若き頃の
狂騒を過ぎ
ひとり我
今此処にくつろぎ
内なる普遍へ沈潜す
内なる普遍、
外なる自然本性に呼応し
二つは一つにて
神の道の終わり成就し
この感覚世界在りと
....
木橋で出来た小道は途中
宙空で突然に途切れ
もう一歩も踏み出せない
処マデ来た私、
足下に
こんもりと山々の深く濃い緑の森林
ひろがり在りて在りて広がる、
向こう遥か光の海 黄金 ....
青い冬空太陽を眼差し
孤独に澄み輝き熱す
燃える光の球体、
爆発し続け
眩む意識、
光充ちて
覚醒スル
燃える思考の力動し
観る、己という無限
異様な意識の階層を
次々見開 ....
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