今日は雨、
初冬の冷たい雨
アスファルトは艶やかに濡れ輝き
窪みのあちこちの水溜まり、
雨滴は落ちる、
微かな銀輪の照り輝き

人は来て、人は去る
銀輪を踏み
雨滴に肩を濡らし
人 ....
遠くカラスが去っていく
静謐なはずのこの地が
今は揺らぎ
千の耳鳴りに
ざわめきたち

やがて夜闇が侵食する、
切断されたこの地を
それが、襲う

黄色い犬、徘徊し
黄色い犬、群 ....
隣家の灯り、
赤々点いて
車列は街道に、
長々伸び
ピエタの画像*、
あまりに重く
俺はひたすら、
横になる

燃える心臓
喰われる脳髄
憂鬱な心、逆巻く時
どれもこれも言葉遊 ....
この冷夜、
肉の激痛発作に
垂直の時間帯は破壊され

雨雨雨雨、降り降り降り

開いた聖書、白く縁取られ
漆黒の闇に浮き上がる

在るもの在るもの、
すべて濃密に
問いを発散し
 ....
葉影は優しく
金色の光彩に
濃い斑の筋を引き
森の入り口に
伸びていた
目に見えないもの、
目に見えるもの、
それぞれ同等に
照らし出す
秋の日差しが
彼女の瞳の奥に
不思議に魅 ....
静かに律動する、肉体

朝の冷気に覚醒する、意識

心はゆったり世界の像を映し出す


信号待ち、
赤ん坊を抱っこ紐で胸に支え
片手でスマホを操作する若い母親、
くっきりとした二重 ....
均衡が訪れる

肉の猛りは一時、収まり

わたしの眼は、
横たわる白い小部屋を凝視する

三次元の実在、余りに静かな

静止する時間の流れ

白壁に掛けられた
カンディンスキー ....
でっかいでっかい
かたまりが
わたしたちを
つつんでいる

わたしという響き独り
あなたという響き独り
偶さかの出逢いにて
響き合う

わたしの内は一時、
あなたに明け渡され
 ....
この生の一瞬が
愛しいという実感に
 
ずんと沈み込む時、

この意識の鮮明を努めて保持し
高く指を突き立て澄み渡る空に

ああ 擦れ違う人、独り独り
我々は皆同じ、我々は皆同じ、
 ....
ぬぼっとあらわれる
なみうつにくの
ずっとぐっとふかみから
なまみのかんしょくぬるり
ぼんぼんぼんずんずんずん
みすべのふちからあがったばかり

いつのひかいつのときか
あなたもいった ....
ぼんやりと
静けさにたたずみ
軒先から
雨滴、ポツリ ポッ
透明に落ち
痛む肉のわたしを包みます

遠い遠い故郷から
木霊するよな初冬の雨降り
冷気、奥まる意識を浸し
ゆるり、覚醒 ....
そろそろと痛み出した肉背負う

嘘はない肉は本音を吐き出して

冷え切った肉にお前なと問いかける
沈黙に
横たわって
いる

肉体は熱を持ち

沈黙が
横たわって
いる

遠い水平線を凝視し
空と海の光彩とうねり

鉛色の地が震え揺れ動く時、

静かだ
静けさ、重層 ....
今日も秋晴れ、青い空
過ぎ行く時に憩いたゆたい
高く高く打ち上げて
思い、すっと持ち上げて

還っていったあなたを思う、
ぬるぬるにまみれ青いビニールシートに
産まれ落ちた瞬間のおまえを ....
大地、割れ裂ける

独り人、逃れるすべなく

とどろく雷鳴に

四囲の壁、破壊され

恩寵、落ちて来る

ただ静かさ、開け

新たな次元、与えられ

直観される貴女の内面、 ....
荒れ狂う波、
爆裂の散乱に
黄金は霞み
天空の青、落下する

傾く太陽に
輝く大洋は
次第、波を鎮め
統制する黄金の色彩、
取り戻され
荒れ狂う 
は、
静まり返る
と、
 ....
風の強く吹く未明、

時の窪みに座り身を沈め

深い深い森から射す光、

無力感と空虚を抱えながら
ひたすらに集中し待ち続けて

展開される大地の宏大なパノラマ、

遠く遥かに凝 ....
金星が見えたよ、
暮れゆく空の
透明な青に
輝き出で

それは確かな遠さの刻印だ




燭台の
蝋燭の炎は
ゆらゆら揺れて
聖書は漆黒の闇に
白い枠組みに包まれ現れ

 ....
響きあるもの
ただあるもの
意味なき宇宙の
ただあるもの 
響きあるもの
宇宙のあるもの

響きに潜むもの
ただ在るもの
意味超え宇宙の
ただ在るもの
響きあるもの
宇宙に潜む ....
薄暗い闇のなかを
自由に躍る
漆黒の闇の切迫
予感しながら
夢はみない、
希望はない、
絶望はない、
ただ此処に留まり
この薄暗い闇の位相に、

自由に躍る



真夜中、 ....
愛しい、という感情
愛しい世界、というオドロキ!




アジの開きが店頭に並べられ
幼子は母親が店内で勘定を済ましてくるのを
待っていた
アジの開きを弄りなから、
長らく長らく待 ....
ぶらんぶらんと
そらをみる
ゆらんゆらんと
くもながれる
つきぬけるあお
あおいでいる
わたしはこれから
いなくなる

あかるみに
あおぞらはなつ
あかるみに
あるものあるもの ....
燃え立つ光、アフリカの太陽
肉を感じ、自らを感じる
愛の交わり、この肉を産み
名もなき通り*1を歩いて歩いて
一足の靴*2、色褪せ輝き

造形され、濃密に 在る


過ぎ行く時に、
 ....
優しく、激しく
ひたすら開かれ
しなやかに躍動し

風は吹いて、風に晒され

熱 巡り
肉を、魂を、
熱 貫き

込み上げるものを、
沸き立つものを、
突き止め突き離し

 ....
やわらかにゆれて

秋の日差しが

大気をふるわせ、あたため

ひたすら横になる
わたしの苦痛を

くつろがせ、やわらげ

柔らかに眼差す
秋の日差しが

わななく肉を
 ....
ぽかん、ぽかんと
生きている

危機に瀕しながら

生き生きとして
地を踏み締め
天を見上げ
海を想う



夕陽に燃える
水平線、
湾曲して
波逆立ち
溶けていく
 ....
俺はこれから
床屋へ行く

伸びすぎた髪を掻き上げる
五本の指に、
確かな熱の伝導

今日も青い青い空が包む

街は人々は光彩に躍り、

肉の激痛は未だ始まらず
俺は大地を蹴っ ....
ゆだねあかす
ときのながれに
ずんとしずみ
ふんといきる



その場に座り込み
明けた空を臨めば
今日は無気力、
と書いてある
脱力して
ふぅと息吐き
なんていうことない
 ....
暗い森に置き忘れてきた
太陽を取り戻す
深い森に沈んだままの
陽の光を取り返す



捕縛されて
汚されて
捕縛して
汚して
人生はゲーム、
いつの間にか
取り憑かれ
取り ....
痛む眼、病んだ肉体
青い空、道行く人々

街は今日に開かれ、

ぽつん、ぽつりと
言葉をあらわし

わたしは私を突き放つ、

晩秋の街並みに
繋がり起立し

深く浅く息を継ぎ ....
ひだかたけし(2432)
タイトル カテゴリ Point 日付
歩いていく進んでいく自由詩322/11/23 10:35
千の耳鳴り、脈打つ肉自由詩322/11/22 19:17
花を飾る自由詩422/11/21 20:54
問う冷夜自由詩322/11/20 20:59
自由詩622/11/18 19:24
朝の光景自由詩422/11/18 11:36
夢現自由詩3*22/11/17 21:21
受け容れ感じ識るということ自由詩3*22/11/17 17:08
強度自由詩322/11/16 18:44
ぼんぼんぼんずんずんずん自由詩322/11/15 18:59
痛む朝自由詩322/11/15 11:30
俳句322/11/14 22:52
沈黙の思考自由詩322/11/14 19:59
秋晴れのこの時自由詩222/11/14 11:30
リアル自由詩4*22/11/13 20:43
導入自由詩222/11/13 18:38
境界自由詩222/11/13 11:20
此処に独りで自由詩322/11/12 20:25
ヒビキ〇ひびき自由詩422/11/12 17:46
独りと自由自由詩6*22/11/11 20:45
アジの開き自由詩6*22/11/11 18:18
詩の言葉自由詩3*22/11/11 15:17
ゾーン自由詩422/11/10 19:03
永遠の旅人自由詩722/11/9 19:29
秋の日差し自由詩322/11/9 14:34
ぽかんと生きて自由詩4*22/11/8 18:59
床屋へ行く自由詩422/11/8 11:02
深く大きな森の前にて自由詩4*22/11/7 18:23
Moment Of Surrender*自由詩3*22/11/6 19:37
今日という時自由詩322/11/6 11:17

Home 戻る 最新へ 次へ
12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 
0.11sec.