しごとの失たいを
星の運行とむすぶのは慣れている
傷を季節と分かちあう
古い知恵
深い疲れのおり
壁にかかった絵をみる
樹氷のある
白い湖の畔
南うまれのわたしが
みないかも ....
こんなこと、考えたことない?
朝、病院に忍び込んでさ、
まだ眠ってる患者さんたちの、おでこんとこに
ガン、ガン、ガンって、書いてくんだ。
消えないマジック、使ってさ。
ヘンなオマケ。
でも ....
三輪車コロコロ転がして
ゆるやかな坂を下る道、
わづかに小石遊ばせて入る
梅林
手の届かない
白くかすんだ花
ちらつき始めた小雪が
桃色のカーディガンに降り
いつ ....
朝からユトリロの絵画のような
白い空が満ち満ちていました
夕刻になってようやく
この惑星に落ちてきた雨は
みぞれに変わり
ぬかるんでいくわだち
いつとはなしに雪になり
夜になってはさ ....
家の前のサボテン
その横に灰皿
細長くて軽い草
細く痩せてきれいな花
足取りを追うようにして歩く
痕跡を見つけれるように願う
月が光るなら太陽はいらない
写真には映らない炎がある ....
背中で赤いやつが暴れてやがる
一生消せねえ黥の幽鬼だあ
酒と博打で女房は消えちまった
寒空に震えても、背中はいつも火達磨よ
地獄の鬼が暴れやがる、燃えやがる
のたうち回って転がったって
....
物語で生きなくてもいい
僕はそう思う
たとえば
主人公補正がかからない、だと?
また主人公補正がかかった人間が
いともたやすく屠られている?
脈絡がない
ヤマもオチもない
....
わたしの球体はふくらんだ。
ト音記号をまず描いたように、
カンバスには出鱈目な刷毛の何塗りか、
(おぼえていない……p)。
砂丘を越えて。いつだって、ラクダはたどり着いて……
....
体温を感じる
羽、降る、雪、
あまり明かりのないドールハウス
それはまたけったいな話だ
安っぽい蒸留酒では再現できない
予行演習、らたた、たらいゆ
きっと、素行不良の魂
公園は五月雨だ
....
【ⅶ】
テオ「さて、ソフトのプログラミング、完了しました。こゝに、カンテラ兄貴のパスワードを入力して…」
魔界のラボで、丸橋=小ノストラダムスは、自分の妄想を一人弄んでゐた。
(次 ....
硬い殼に閉じこもりじっとしている
ダンゴムシのように背中丸めて蹲りながら
外環からの刺激は毒だ
抽象的な光や記号は頭を混乱させる
より明確な
より鮮明な形が欲しい
太陽光線を長時間 ....
日々の営みの ふと
色褪せ意味失い凝固し
ヒビ割れる瞬間、
自らの死と生 浮き立ち
肉身の我、
抜けていく透けていく
槍一本、
突き刺され
この抜けの良い透け抱え込み
....
苔むした頑強な石壁は
まるで全てを否定するかのよう
密閉された空間で闇は蝕む
どこから漂ってくるのか
鼻につくような死臭
夢みたすべてを否定するように
まるで白い点のように見える光は
....
硬く閉ざされた青い木の実
指先で摘んで手のひらで転がすようなもの
いたずらに弄ばれて
呆ればまた摘まれて
そのままゴミ箱のなかへと放り込まれる
紙屑のシーツに包まったまま朝を迎える
....
私が小部屋に芽生えた時
異物と認知され
振動が私を排除しようとする
私は必死にしがみついた
繋がった血管からあなたを呑んだ
私はあなたなのだと
血
血
血
唯一確 ....
古い、小石をモザイクタイルのように散りばめたセメントの路面で、五百円硬貨程度の大きさの蝸牛が踏み潰されている、パン粉みたいに砕けた殻と、透明な血を滲ませた肌色の―ぐしゃぐしゃになった本体、それが、 ....
わたし
約束をするために 生まれてきたの
一度きりでいいから 指を結んで
守ってくれなくても いいの
また会おうって 嘘でもいいから
あなたの 人生のうちの
ちいさなちいさな ひとつの ....
舌から舌へ
鈴はころがった
光は溶けた
音は影のよう黙っていた
あなたは三度
わたしは二度
相槌みたいにまばたきして
天蓋がはぎ取られると
屈葬にされた白骨が二体
愛は愛という ....
晴れているにもかかわらず
雨が降っている天気雨
雨粒が地上に届く前に
雨雲が風に流されて消えたり
別の雨雲の雨粒が強い風に流されて
晴れている場所に落ちてきたものだ
笑っているにも ....
行儀よくお座りして待っている
太郎は今日も元気そうでよかった
ご婦人に連れられて散歩をしている
柴犬の太郎である
かってに名前を付けてごめんなさい
ご婦人 ....
○「老いちまった悲しみ」
老いちまった悲しみに
今日も朝から探し物
老いちまった悲しみに
頭の後ろまで禿げ上がっている
老いちまった悲しみに
体はしわだらけ車はキズだらけ
老いちまった悲 ....
楽しいって思えるならいいじゃん
楽しくないんだ~
そんな苦しみを
強いたのか
迷惑をかけていいんだ
家族だからだ
家族じゃなかった
ブラザー、アイムノットユアブラザー
....
あなたの知らない星にいる
わたしは昨夜ないていた
どれだけ涙を流して
声を上げようと
知ることのない
あなたは
わたしの知ることのない星にいる
思い出せばついさっきのよう
なのに
....
ベランダに出て
すっぽんぽん
思いっ切り伸びをして
そら仰ぎ見れば
青く青く色づくただ青
気高くも艶やかに
天真爛漫にして
包み込まれ包み込み
見えぬままに力強く
脈打つ思考生命
....
【ⅶ】
食事のルームサーヴィスも全部カンテラが「毒見」をした。彼の人造の躰にはどんな毒藥も通用しない。だが、日々は徒らに過ぎてゆくばかり。いつ迄経つてもジョーイ・ザ・クルセイダーの襲撃は起きな ....
僕らは涙を堪えてやっと辿り着いた
それなのにまるで紙屑のように
クシャクシャに丸められて捨てられてしまう
何の躊躇いも造作もなく
僕たちは何のために生まれ生きてきたのか
再び涙が波となっ ....
タタタタタ
黙っていよう
気づかないふりをする
言ってしまうと
死に至る
無意識の動作
タタタタタ
何も言わない事が
人助けになることもある
まるで我が子を送り出すように
赤いポスト口にそっと茶色の長形3号の封筒を差し入れた
中身は頭で捻り出した詩をまずはワードアプリに書き出して
それから所定の原稿用紙に書き写したもの
この日の旅立 ....
テレビの画面上の竜巻警報
思わずギョッとする
表示したかと思えば消え
また表示されてから数秒で消える
「そういえば」
私は思い出す
職場の昼休み
ランチを食べに行った帰り
職場玄関 ....
冬の窓辺に立つ
枯木立の間から
キラキラ笑いながら
転がり出てくる子供達
寒そうな雲間を
名前も知らない鳥が
矢印になって渡っていく
冬の窓辺に立つ
だぶだぶの
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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