宇宙が
生まれてから
はるか
ずっと続いて来て
今在る私
対象を欠く
憧れは郷愁は
未来から沸々と
湧き立ち流れ来る
次々と実に絶え間無く
記憶映像の
過去から未来へと
ひたすらに直進する
無常時計時間とは逆に
未来から過去へと遡行 ....
僕を殺して
僕が産んだ
君の子供を
手に掛ける前に
自慰でずたずたの性器に
伸びたままの爪を突っ込んで
笑った彼女の腕には
無数のためらい傷
僕は彼女を笑わなかったよ
....
夜空を切り裂く光が
万華鏡みたいに泣いて
涙も乾かないうちに
新しい顔をする
打ち上げられた花火を
こんな風に見ている君は
どこかへ行きたいのに
どこへも行けないまま
僕の夏に飛び ....
吾ここに
大きくゆったり
生きている
考えみれば
すべて皆
小さい吾
小さい街
小さい国
けれどここには
あるんだよ
しかと暮らしが
しかと命が
猶更ちいさ ....
○「餅つき」
ジジババあっての餅つきだろうね
今の若いパパママはやらないだろうね
孫たちの喜ぶ顔が見たいから
やるんだろうねジジババも
痛い腰を我慢して
○「お正月」
子どもの頃のお ....
日本にはいいものがある
たとえば大航海のゲーム
よくできている
海外の人も
おいしくいただいている
逆輸入的に
気づくことが多い
攘夷論ではなく
誇れるようになるまで
あと幾数世 ....
在りし日の悲しみに
畏れ知らずに信ずるままに
どこまでも
群れ忌み独りはぐれ
戸惑い彷徨う溢れる想いに
忘れた心に夢
迷い重なり翳り消えゆく
小さな願いさえも
溶けて羽ばた ....
あなたがいま
微笑みながら
私は幸せです
そう告げたら
私は心底から
唇を噛み締め
酒を呷りつつ
醜く口を歪め
祝福を繋げて
思い出と共に
眠りについて
忘却したのに
....
オレは世の中の99.9999%以上の事象を知らない
バカで バカで どうしようもないバカなのだ
酒を飲んではくだを巻き
夜の闇に溶けるだけ
たったそれだけの存在を
月だけが優しく頬笑んで ....
1、
たおれたままの若い病身に 全身全霊をかたむけて
詩神の秒針がかさなるとき もはや時刻は総毛だつ
純白の牡牛に身をかえて 四つ足のステップで誘惑し
美貌のエウロペをさらっていった 伝説 ....
積荷を遊ばせる、持ち替えて加える
空瓶を重く押し付ける 雑だな
存在する無箔ごころ
とりとめもないここは
降りやまぬところで
曲りくねらせた途にあり
そっとみつめたい
淀んだ天体 ....
木目に沿って歩いて行く
輪を描き運に従い
静かさの波打ち奥まり
暗闇の上層にぽっかり穴開き
水色の空、白雲の流れ うっすら
青い光帯び ひろがりいく
年輪を重ねリズミカルに木目刻まれ
....
ハイビスカスの花開き
水の面掠め飛ぶ原色の鳥、
燃える太陽の無限に向かい立ち
天空の濃密な青、人を貫き染め抜く。
私の内にすべては込められ
私は、
次々と浮き上がる
意識の光 ....
カーテンも取っ払った六畳間
テレビと わずかな生活用品に炬燵が一つ
職場近くへ引っ越すための段ボールが
キッチンと廊下に並ぶ
「部屋が狭いから、ずいぶん処分したのよ。」
友人 ....
足元をよく観てごらん
幸せは足元に
人知れずいっぱい咲いているから
見上げてごらん
希望は星空のように
空いっぱいに輝いているから
心を澄ましてごらん
愛はあなたたちの心の中に
....
もしカラスが人間に敵意を持つようになったら
もし蜂が人間に敵意を持つようになったら
もし蚊が人間に敵意を持つようになったら
もし蛇が人間に敵意を持つようになったら
もし蟻が人間に敵意を持つよう ....
(だれが呼んでも
(きこえないよ
(きみが、いちばん!
羽根のない子どもは月に擬態する
集団下校の輪の中に居たはずなのに
だれも名まえを思い出せない
古い友だちの口笛は
(風が散ったから ....
もやぐ朝
夜が朽ちて
朝が生まれる
霧に覆われた街は
港へと変わる
赤い太陽は
無音の出港の合図
けれど想い出は
いつでも切ない
胸に
錨をおろしたまま
さ ....
若い頃は
「○かⅩ」の思考であったが
近頃は「△」が増えてきた
老いるということは
△とともに生きていくということかもしれない
お骨はゆうパックで送れるんだって
へぇ
そんなわけで叔父の骨を預かって
春と夏が過ぎた からんと
最近は近所に犬を見なくなった
骨を差し上げるあてもなし
わたしが咥えてしまおうかしら
叔 ....
ともに歩いている砂浜、
こちらをむいて、
つよい波風にすこしウェーブがかかる、
花のように、首を、傾ぐ、
ながい黒髪の、まるでオニキスのようにまるい、
とてもおおきな瞳、
しろいレース柄の ....
ふたりで拾った
透明で硬く紅い卵
ぼくが生き物係になって
手のひらで暖め孵化を待っている
何が生まれるのかわからない
虫眼鏡で眼を凝らしてみると
真ん中がトクトクと脈動している
....
おしゃれなRockが
煙るような音量で充満する
ビジネス・ホテル 3104号室
いやな感じだ
青白い天気図の影を
カーテンが弾いている
さっきか ....
なまこの指に溜まっていく
季節はうつくしい
ゴム長靴が 二、三組
傘もささずに駆け去っていく
この場所が 貴方の 唇であったなら
人類やってるね
えっ?
やってないのか。
・・・・
一番最初に火を付けた人がいるんだよね。
物理的発見であり発明の話だ
火を付けたというより、火を創ったともいえる
実用化したと ....
この夜の訪れ
闇の深まりゆき
確かに灯る明かり
橙の色に向い家から
外に温かにほんのり広がり
対し、
輝く内なる光の海
無限に拡がりゆく
銀から黄金に
未だ透明には至らず ....
うっすら淡い黄の光に包まれた木立、
朝なのだろうか夕なのだろうか
時間がふっと透明になり
地を敷き詰めた落ち葉たち、
透明な時間に舞い上がる
漆黒に渦巻く闇から解放され
う ....
似姿ばかりがある
存在するとは彷徨うことだから
ススキの穂が揺れている
首をかしげて揺れている
しなやかにゆるやかに
白銀、白銀、白銀の揺れ
ゆうらりゆうらりゆららゆら
言の葉散らし沈黙のうち
微妙なヒビキ木霊して
ひそやかに ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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