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                  ―RIOJAにて



見渡す限りの葡萄畑を歩いてゆく
そこ此処に きれいな花をつけた木が点在している
アルメンドラ!とおまえが叫んで 駆け寄って
木 ....
あなたの声が聴きたい
かつて私を魅了した神秘的なあの{ルビ詩=うた}を
あなたの声を聴かせて
そしてまた私を夢の世界へ{ルビ誘=いざな}って

あなたの声は
私の梢を揺らす一陣の風
あな ....
 きみの名前をおぼえた日から
 ぼくはふたつを呼んでいる


やさしさは偽らないからね

溢れても
まみれても
ささやかなすべてを
見失わないように


 疑うことは
 ....
ざわめきを聴いていた

誰か、いいえ
それよりもっと
わかりやすいものたちと
孤独を分け合って
ざわめいていた
聴いていた


つばさを諦めることで
繰り返されてゆく、
 ....
この街が奇病に犯され始めたのは
冬が明ける前だった


『蒸発王』



最初の目撃は
髪の毛だったらしいが
全ての症状は同じだった


蒸発する


感 ....
濁った沼のある寂れた町に
マリーという女が住んでいた
マリーの本名は誰も知らない
彼女は
夏の真夜中のような眼をした
中々の美人であったが
友達はいなかった
若者はみな都会 ....
「西高東低の気圧配置はしばらく続くでしょう」と
天気予報のお姉さんが
カメラ目線でうったえている

僕はコートを羽織って
襟のホックを上手くかけられないまま
仕事へ行こうと玄関へ向 ....
寒いさむいと閉ざした扉
どうやら外がぽかぽかと
暖かくなって来た様で
窓辺に小さな陽炎が昇りました。

長いあいだ閉じていた窓を、少し開け
つくしや蝶々や
たんぽぽなんかが咲いているかし ....
誰が教えたわけでもなく
指で三つ、をつくる
しいちゃんは
たくさんを
それはささやかなたくさんを
欲しがろうとする


絵本読んで、と
わたしの膝上に乗っかって
ほお擦りするように ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった

雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
 ナルニア国の泥足にがえもん殿他とおぼしき方々から、とてもうれしい便りが次々と届き、なんだかとても気分がいいので、かなりの出費が痛手なのですが、いよいよ春めいてきたということもあり .... ねぇ、アルビノ覚えてる?
2人が出会った冬の朝の事
緑の公園も赤いベンチも
思い出の中で色褪せてしまったよ

ねぇ、アルビノ
札幌の空はどんな様子?
前橋は今年雪は降らなかっ ....
雪の切れ間のお日さまは
神様がこちらを
ちらりと覗いているみたいで
わたしはしばらく
なにかを祈るのです


人間は昔より
自然とお話ができるようになりました
知らなか ....
始めて二週間になる緑茶パックも
特に変化を齎せなかった肌を辿る
少し途切れた左の眉毛に
這わせた指が
眉間に食われるまで




捨てた眉毛も必要な眉毛も
同じ名前なら
区別なん ....
わかんなくていいよ
そういってウミスズメは
うなだれて水に入った
ここの漁師たちは野蛮だから
ライフルを持って船に乗る
水面下を飛ぶように泳ぐ君を散弾で撃って
ああ そうさ ....
いい天気だからというわけでもなく
財布も携帯電話を持たずに
外に出てしまった
どこか冒険だ
いろいろな店の中に入る
ドアーが開く度に
店員が自分に気がつく度に
ていねいな挨拶をしてくる
 ....
それは、冬の公園で
午後の風はきみのもの
ちぎれてひとつ、またひとつ
木々を背にしたベンチから
息を吹きかける
胸がふくらみはじめた
一輪車で少女がすぎる

空をうつした水たまり
 ....
あの不安定な学生寮の中で
おっかない大家の目をかいくぐり
ロミオに会いにいくのです
あぁロミオなんて
悠長に危険を冒しベランダからは言えません
片手にスーパーのビニール袋を提げて
こっそり ....
「 生れ落ちた その日から 
  へんちくりんなこのかおで 
  わたしはわたしを{ルビ演=や}ってきた 」 

という詩を老人ホームで朗読したら 
輪になった、お年寄りの顔がほころんだ。  ....
私の右目には
鹿の眼球が入っている


『{ルビ瑪瑙=めのう}の牡鹿』


父は猟師だった
山里は畑もあるけど
狩猟も盛んで
私の父も
例にもれず鉛玉を放っていた  ....
羽根のはえた指で
不透明のやわらかい
やわらかい虚無を撫でながら
ゴウゴウと吹きあげる
おおきな風を
待ってる


やあ、とか
ほう、とかって
羽根のはえた指で
お前 ....
父がくれたブタさん貯金箱に
思い出を詰めていく

新しい家に
わたしの部屋はない
巣立つ準備を婉曲に促されて
寂しさの余白が
無愛想なブロック塀で隠されていく
その白色は
この手で汚 ....
その水、に違和感を覚えて
やみくもに辺りを手探りすると
両手(否、ひれだろうか)は
ぬるい水を掻き混ぜながら
うっすらと視界を灰緑色に濁らせた


朝の慣例に従い
唇に色を挿して
黒 ....
たとえば
晴天で
海沿い
海岸線
僕はモーターサイクルで
あなたは一艘の舟
並行して走る
僕は大陸を飛び跳ねるが
海原に出られない
あなたは七つの海を越えられるが
陸では乾いてしま ....
鳥は
自由に羽ばたく姿こそ美しい
私如きが
その軽やかな{ルビ踝=くるぶし}に絡みついて
ともに堕ちてはならない
いつか
大きな空になりたい
そんな、さよなら


相反する不確かな ....
昨日までの鬱屈を
雨が洗い流したのか

カーテンを開けると
底抜けの空のあおさが
広がっていた

一週間の汚れを
一緒くたに
洗濯機にぶち込んで

ガラガラ回しながら

 ....
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た
だから早くそれを出せばいい
そう言いながら手を傷つけて血を流しながら
貝殻を握りつぶしている友達を笑って見ている
俺たちはライトアップ ....
「ねぇ 私の事好き?」

「何?いきなりそんな事聞いて。」

「いいから答えて私の事好き?」

「あぁ 好き好き 決まってんだろ。」

「どのくらい?」

「なんなんだよいったい。 ....
   あのころ、私と彼女は高校生だった

   彼女はとてもかわいかった

   ちょっと低めの身長も、いつも笑っているのも、みんなかわいい

   友達が「小学生から成長してないんじゃな ....
僕らは空を飛べないんだって
小4くらいの時から知ってたよ
ウルトラマンになりたいって言ったのは
普通の子どもを演じるため

最後には全て忘れてしまうなら
それが明日でも大差無いは ....
石田 圭太さんの自由詩おすすめリスト(1332)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アルメンドロ、アルメンドラ- 水在らあ ...自由詩26*07-2-26
あなたの声が聴きたい- 未有花自由詩15*07-2-26
代償- 千波 一 ...自由詩13*07-2-26
蒼から目醒める- 千波 一 ...自由詩16*07-2-26
蒸発王- 蒸発王自由詩13*07-2-25
喪服屋マリー- 吉田ぐん ...自由詩1707-2-25
「北風が吹いている」_(青年詩片)- ベンジャ ...自由詩9*07-2-25
蝶々の影が白い壁の中を飛ぶ- プル式自由詩3*07-2-25
黄色い星- フユキヱ ...自由詩18*07-2-25
ラスト・スノー- Rin K自由詩41*07-2-24
今夜、星座花火を打ち上げます- まどろむ ...自由詩8*07-2-24
アルビノに送る手紙- 1486 106自由詩6*07-2-24
祈り- 小原あき自由詩9*07-2-24
お題/軽くない身体- 茜井こと ...自由詩3*07-2-24
知っているか- 水在らあ ...自由詩32*07-2-24
贅沢な冒険- ぽえむ君自由詩14*07-2-24
それは、冬の公園で- soft_machine自由詩14*07-2-24
戦うジュリエット- 暗闇れも ...自由詩5*07-2-23
「_透明人間_」_- 服部 剛自由詩16*07-2-23
瑪瑙の牡鹿- 蒸発王自由詩8*07-2-23
- はらだま ...自由詩15*07-2-23
ブタさん貯金箱- 士狼(銀)自由詩14*07-2-23
ふゆのさかな・3- 銀猫自由詩13*07-2-23
トマト- 水町綜助自由詩13*07-2-23
鳥の唄- 佐野権太自由詩17*07-2-23
*シチューを煮込む鍋の隣で*- かおる自由詩16*07-2-22
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た- 水在らあ ...自由詩46*07-2-22
キャッチボール- 優飛自由詩11*07-2-21
創書日和「炎」___彼女- 逢坂桜自由詩10*07-2-20
大人の答え- 1486 106自由詩11*07-2-20

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