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黒い布で顔を覆い隠した女が
まるみをおびた重いはらをかばいながら
前から、後ろから早足で通り過ぎる人々に
おびえるような足取りで市場を歩いている
ときおり女の腰のあたりにぶつかっては
”ベバ ....
繰り返される福祉が、
新しく歓迎の声を受けて――、
福祉は、いくつもの、与えられた菓子を食べる。
なかには、埃を被っている、
国民精神総動員要綱も、
    遠くに、ちらついて揺れている。
 ....
 東京を越えてのどかな場所へ行こう
 東京駅からなるべく遠くへ行く電車に乗る
 初めは美しいコンクリートの建物ばかり過ぎていったが
 だんだんと水田や畑がぽつぽつと見えてくる
 終電に着くと  ....
 困っている人がいれば
 それがその人にとって必要ならば
 助けてあげよう

 哀しんでいる人がいれば
 それが反省しているならば
 慰めてあげよう

 寂しがっている人がいれば
 ....
燃え上がる恋を吹き消した
君の冷たい言葉
君の冷たい態度
それでも再び燃え上がる恋
片想いでもいいよ
捨てられた子犬のような心のまま
静まりかえったホームで君を待ってた
かわいいとか嬉しいとか
そういう言葉をくれる代わりに
すねた目をしてみせる人だったから
気付いた時にはもう全部
あなたの ....
晧々、繋ぐ道

くしゃりくしゃなり
草いきれに隠れて耳を当て、浅緑を喰む羊の腹にもたれかかる。いつしか眠りに落ちた(べったりと頬から鼻腔、この匂いを識っている


立ち上がり、方々の出口へ ....
碧に緑で描かれた円が
四羽の鳥となって飛びたつ
地には器と光が残され
祝いの言葉に響きつづける


泣いてはめざめ
泣いてはめざめ
水をほしがる子の手を握り
しずくの径に消え ....
人違いをした
人違いしたのは
はじめてではなかった
はじめて人違いしたのは
デパートのおもちゃ売場で
母親とまちがえて
知らない女の人に
おもちゃをねだったときだった
知らない女の人は ....
 君の存在を世に知らせる為に僕は詩を書く
 毎日欠かさず 君に近づく為に
 手放しでも確実に天国に近づいているよ
 自殺した人は何処に行くんだろうね?
 僕の考えた世界かな?
 このまま終わ ....
すべてのロールプレイングゲームをクリアした後に

俺たちは眠い目をこすらないまま

ラストオナニーをはじめる

すべてのロールプレイングゲームのエンデイング

すべてのロールプレイング ....
天気予報は 今日も一緒

あなたが手を振ってから 雨が降りっぱなし

メガネをなおす 文科系の薬指

おくを探る ながいながい薬指

おなじなんでしょ おなじなんでしょ

首が長い ....
夜が、二足歩行で
足早に通り過ぎていく音を
淡い錯覚にくるまりながら、聴いていた
抱きしめあう行為は どこか
呼吸と似ていて、ときどき
わたしたちは声を漏らす
ともすれば ....
はやい
から

きれて
とんでる
けしきが
ちかくの
草むら
なんて
もう
線だ
恐ろしいくらい
長い
線だ
空気が
固い
いま
どれだけ
もう
壁みたいで
い ....
外は歩いている

二、三人が二、三人の束になって
(読者よ、息を止めよ)
刻々と進みゆく


怪物が
網のワナにはまって、
口をあけて骸は打ち上げられている
 ....
今日見えたものが
明日も見えると信じてるから
生きて行けるのですか?

さながら私たちは
籠の中の鳥にもなりきれずに
開け放たれた扉を
行ったり来たりの繰り返し

振り向けば ....
規則的に点滅繰り返す蛍光灯
「本日の放送は以上をもって全て終了しました」
冷めかけの珈琲 書きかけの日記帳
あとに残るは破られたカレンダーと砂嵐だけ

どうしてだろう
僕だけが ま ....
お前のやはらかさに埋もれて死にゆくなら
それでも良いなと
硝子越しに
笑う人間らしい貴方
 
ただ揺られて生きるのみのわたくしなどは
あすはるとでは
直立できないと言うのに
 
見つ ....
「腹が減っては女も犯せん」

三度三度の食事が何よりも大切な
実験艦シュレスヴィヒ・ホルスタインではこの度
今次航海の慢性的(万世にあらず)生鮮食料品の不足を解消するため
クランケ艦長のポ ....
月の裏側が見たいと
弟が呟いた
瞳はもう
赤方偏移を繰っているように
白兎を歌って

憧れと諦めをわたしに託して
弟はもう
腐りかけた足で
旅に出ていた

痛々しいほどに頑張りす ....
目覚めろと夫が言う
育てた花から種をとり
今年蒔いたものが発芽した
花はいい
はやく お前も目覚めろ
水と陽射しを気にしながら
隣りでいう

と それは
パソコンに向かってる私が
 ....
アスファルトに捕らえられた君を
すくい上げたこの手が
愛だと信じていた

四畳半の沃野に
刳り貫いた天井に

それでも君は
ただ背筋を伸ばして
その時を待ち続けていた

この手が ....
ほんとうのことは
今俺がお前の中にいること
どれほど身体すり減らしているのか
知りながらお前は綺麗な眉をひそめて
お前の中の俺を撃ちつづける
挟まったフライドチキンを爪楊枝で遊ぶ
この ....
浴槽に浮かんでいた小さな虫の死体
小さな小さな

わたしが少し波を立てたら
もう沈んで見えなくなった

彼は
どこまでも広がる青空を見ただろうか
暖かな太陽のひかりを浴びただろうか
 ....
いもうとを  見つけた
薄紅色のあじさいに架かる蜘蛛の巣に
囚われて 泣いて

いもうとを  見つけた
砂まじりの南風に吹き舞わされて
囚われて 叫んで

やあ ....
今からある情景の描写をするが
それはけっして
何かのメタファーではない
それを読んで
書かれていること以上のなにかを
読み取ろうとしたりすることは
まったくの時間の無駄である


 ....
                 ―健二に





包丁一本さらしに巻いて
君は西洋にやってきた
言葉なんて何にも知らないのに
義理人情
いろんな人を愛し 愛 ....
泣いて泣いてただ泣きじゃくって
目を腫らし鼻先赤くなんてして

泣き疲れ ふと夜空を見上げれば
そこには月だけが輝いてるから
僕はまた 泣いた


静寂だけが包み込む世界で
 ....
神社の石段はクロマティックで
綻びを縫うたびにリズムが泣く
鈍色の穴から囁く間歇気流は
先回りして落としてきた脳の断片
がえんじない足をすり抜けていく

させよ。

そう念じるも
た ....
私の体を キノコが 侵食する
菌糸は腕をからみとり
足をからみとり 心臓をからめとり
やがて 脳に達し
心すら からめとる
私は キノコと同化し
静かに 眠りにつく
やがてキノコははい出 ....
石田 圭太さんの自由詩おすすめリスト(1332)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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幸福のデッサン——デッサン- 前田ふむ ...自由詩31*07-7-12
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笑みの鎖- 山崎 風 ...自由詩907-7-11
恋のろうそく- ゆうと自由詩7*07-7-11
てのひら- 和歌こゆ ...自由詩1007-7-11
放牧- 日向夕美自由詩11*07-7-11
つばさいす- 木立 悟自由詩1407-7-10
人違い- 小川 葉自由詩907-7-10
CHE.R.RY(完全版)- 円谷一自由詩7*07-7-10
ラストオナニー- 馬野ミキ自由詩2907-7-10
傘がない- ミコ自由詩607-7-10
リスク、- 望月 ゆ ...自由詩61*07-7-9
- 水町綜助自由詩27*07-7-9
大海敷- ヨルノテ ...自由詩107-7-9
NOT_FOUND- 優飛自由詩12*07-7-8
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水母- 黒子 恭自由詩18*07-7-8
冷凍船を拿捕する実験艦シュレスヴィヒ・ホルスタイン- 大村 浩 ...自由詩4*07-7-7
月の裏側- 悠詩自由詩18*07-7-7
花と- 砂木自由詩13*07-7-7
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いもうと- 水在らあ ...自由詩22*07-7-6
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一途- 水在らあ ...自由詩14*07-7-6
蝉時雨- 雨宮優希自由詩9*07-7-6
夏祭り- 悠詩自由詩5*07-7-6
冬虫夏草- 麻生ゆり自由詩13*07-7-6

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