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気づいたら
自分の後ろに
千の詩がこぼれていた
足跡とともに
時には運命に悲しみ
時には人に喜び
生きてきたことを
生きていることを
感謝する
まだ前に道は続いている
そう
まだ ....
ある日
耳を失った少年は
歩いている道で翼を拾った
少年はその翼を背中につけて
ふわふわと自由に飛んだ
何も聞こえるものはなかったけれど
少年は音を取り戻した

ある日
目を失った少 ....
夏の朝
とうもろこし畑の中に溶けてみた
一直線に並んだ黄緑の
甘い匂いが夏だった
気づけば夏の中に溶けていた
黄色の穂先から見上げる青空は
水を見ているようだった
土から湧き出る水蒸気が ....
農夫だった祖父は
ある日
自分の土地に
油田があることを見つけ
大金持ちになった

父は働く必要がなくなり
暇さえあれば
世界を飛び回り
グローバル
という言葉が口癖になった
世 ....
この動物だけは奇妙だ

自分がエサを探しに草原を走っていると
逆にこの動物に捕まってしまった
さすがにその時は命の終わりを
すっかり覚悟した
だがこの動物はなかなか自分を
食べようとはし ....
永遠に続くのではないかと思う
言葉の咲く道で
彼はずっと歩き続けて
ついに道の上に座り込んだ

そこから見上げる空も
言葉がたくさん見えていた
ほんの少し
ほんの少しだけ休もうか
つ ....
誰にも使われなくなった鉄棒は
鉄棒自身が自分の目的を忘れていた
そして自分のためにだけに吹く風を
ずっと待つようになった
けれども風は鉄棒を無視するかのように
通り抜けてゆくだけだった
そ ....
学習塾に行く道で
おばあちゃんが一人で野菜を売っていた
何も言わずに通り過ぎようとしたら
どこへ行くんだね
と話しかけてきた
塾と答えると
そうかい偉いねぇ
今の子達は大変だねぇ
せっ ....
今年にも春がきて
春を数えるときがやってきた
まずは春の色を数えたい
薄い黄緑や淡いピンク
あちらこちらにたくさん見える
暖かい風が揺らしてる
どれが一番似合う春の色だろう
春を見ている ....
海を目指した割り箸は
川の途中で石にひっかかった
体を縦にしても横にしても
前に進まなかった
石を超えられるほどの水かさもなく
ただその場に押さえつけられた
自分が目指したのは
こんな壁 ....
「あのさぁ、ぽえむ君って、本当は女性なんじゃない?」
「おいおい、いきなりなんなんだよ。」
「だってね、ぽえむ君を実際に見た人っていないんでしょ。」
「そうだねぇ。でも、だからといって女性か?何 ....
鏡は自分にだけは
正直でありたいと思った
常に見るものに
反対のことを教える自分に
罪の意識を感じていた
だからせめて自分だけは
正しいものを正しく見たかった
だがそれは
自分が逆さま ....
石鹸は邪悪な念を持ち始めた
毎日のように汚いものに接しているうちに
その心が侵されてしまったのだ
穢れがなければ自分の存在はない
穢れとともに生きてゆくことに
生きがいをもつようになった
 ....
生まれた時から
ぼくには父親がいなかった
母からは
父は遠いところで仕事をしている
としか言われていなかったが
ぼくは父の写真を一度も見たことがない
子どもの頃
母に連れられて
どこか ....
五百円玉は機嫌が悪かった
カチャリと投げ込まれた
小銭入れの中には
たくさんの硬貨がいた
その中でも五百円玉は
一番格が上なので
一番大切にされなければならない
五百円玉は小銭入れの中を ....
まず初めに、このサイトの管理人さん、いつも互いに励ましあって
詩作をしている方々に感謝いたします。

今日でこのサイトに登録してから1年になる。
365日前は詩というものは何一つとして書くこと ....
「たいへんよくできました」
というスタンプがどうしても
自分のノートに押されたかった
先生にノートを渡しても
いつも「がんばろう」とか
「あとひといき」ばかりだった
同じクマのスタンプなの ....
晴れた日の夕暮れ
その詩人は必ず川原に現れた
夕陽を眺めては
気持ちを溶かし込みながら
一つの詩を生んでいった
ある時は静かに悲しく
ある時は力強い魂を
言葉を使いながら描いていった
 ....
ぼくの前にぼくが歩いている
ぼくの前のぼくはぼくに気がつかない
ひたすら前を向いて歩いている
声をかけようかと迷ったけれど
なぜか怖くなって
そのまま後ろを歩いた
ぼくの前のぼくは転がって ....
扇形は三角形の仲間に入れてもらえなかった
たった一つの辺が曲がっているだけ
ただそれだけの理由だった
辺が曲がっているのは全てが堅くて
融通の利かないものになるよりも
どこか一つがやわらかい ....
ある日からだった
鳥たちがいっせいに地下を飛ぶようになった
空を捨てて森を捨てて
鳥たちは土の中へと潜っていった
地上には鳥の姿は見られなくなった
人間は鳥の居場所を探したが
かなり深くま ....
私は今でも忘れない
学校の帰り道
家に着くまでに
いろいろな影を踏んでいく
影踏み遊び
大きな木の影家の影
人の頭を踏んだこともあるけれど
鳥の影を踏めたときは
空を飛んでいるようだっ ....
当時はもてはやされた
流行のデジタルカメラ
今では部屋の片隅で
勢いで買った専用のプリンタとともに
すっかり埃にかぶっている
電池も完全に切れている
プリンタに差し込まれたままの紙は
純 ....
今の僕は都会の中の反乱者
一等地のファーストフードの中にいながらも
頭の中は花鳥風月
小さな机にトレイを端に寄せて
わずかな手元で大きな世界
食べ終わったハンバーガーの包み紙を見ながら
青 ....
見捨てられてしまった夢は
どこにも行く当てもないまま
下を向いて歩いていた
夢は希望を失ってしまったのだ
このまま消え果てゆく
そう思った
本来ならば夢は夢なのに
夢は夢をもてなくなった ....
その日はとても寒かった
少し前に降った雪が残る
ある日の日曜日
働きづめの自分にとって
朝から寝ていたかった
そんなことをおかまいなしに
父は車を出せと
何やら急いでいるようだった

 ....
ついに定規は曲がった
まっすぐにしか使われない自分が
悲しくなったという
まっすぐに測れるものなんて
世の中のほんのわずかしかない
そう思ったらしい
もっと柔軟のある生き方を求めて
現実 ....
いい天気だからというわけでもなく
財布も携帯電話を持たずに
外に出てしまった
どこか冒険だ
いろいろな店の中に入る
ドアーが開く度に
店員が自分に気がつく度に
ていねいな挨拶をしてくる
 ....
石田 圭太さんのぽえむ君さんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
千の詩- ぽえむ君自由詩20*07-7-27
ある日の拾い物- ぽえむ君自由詩11*07-7-14
とうもろこし畑- ぽえむ君自由詩22*07-7-1
親から子へ- ぽえむ君自由詩8*07-4-19
奇妙な動物- ぽえむ君自由詩8*07-4-15
言葉の咲く道で(ぽえむ君の弱音)- ぽえむ君自由詩13*07-4-12
風を待つ鉄棒- ぽえむ君自由詩10*07-4-12
買い物を知らない子どもたち- ぽえむ君自由詩12*07-4-11
春を数える- ぽえむ君自由詩13*07-4-4
海を目指した割り箸- ぽえむ君自由詩10*07-4-2
小説・疑惑のぽえむ君_(女性説)- ぽえむ君散文(批評 ...8*07-3-31
正直な鏡- ぽえむ君自由詩16*07-3-28
汚れた石鹸- ぽえむ君自由詩14+*07-3-25
桜の面影- ぽえむ君自由詩12*07-3-23
不機嫌な五百円玉- ぽえむ君自由詩6*07-3-20
現代詩フォーラム登録1年を振り返って- ぽえむ君未詩・独白30*07-3-20
たいへんよくできました- ぽえむ君自由詩36*07-3-14
夕陽の詩人- ぽえむ君自由詩15*07-3-13
ぼくの前のぼく- ぽえむ君自由詩12*07-3-12
仲間外れの扇形- ぽえむ君自由詩9*07-3-11
地下を飛ぶ鳥- ぽえむ君自由詩24*07-3-10
影踏み遊び- ぽえむ君自由詩13*07-3-9
写せなくなったカメラ- ぽえむ君自由詩14*07-3-6
ファーストフードポエム- ぽえむ君未詩・独白5*07-3-4
見捨てられた夢- ぽえむ君自由詩9*07-3-3
その日はとても寒かった- ぽえむ君自由詩13*07-2-27
曲がった定規- ぽえむ君自由詩49*07-2-27
贅沢な冒険- ぽえむ君自由詩14*07-2-24

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