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水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる
季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
気がついたら
目の前に森があった
そうとうぼんやり歩いていたらしいが
もしかしたら忽然と姿を現したってやつかもな
とにかく入ってみる
ほとんど光の入ってこない
真っ暗な森だった
....
ひとつぶの声・ひとつぶの水
{引用=
祈る人は知る
自らの歌が
ひとつぶの声であることを
自らの祈りが
ひとつぶの声であることを
橋を離れ
その下の暗黒を離れ
いまや大河の様 ....
木の枝が重ならずに生きていくことを
描き言葉と伝え言葉が生まれる
それぞれの心の在処を
まるでひとり言でも呟くように静かに
少し楽しげに君は教えてくれる
大きな木の根元に寝転んで
....
小さな子供たちは
小指で誓う
幼稚園の無花果の樹の下で
色づく頬はうふふと笑う
遠くで鳴るオルガンはメヌエット
大きな子供たちは
唇で誓う
通学路を外れ孤独を埋めるものは二人以外には ....
飛ぶ鳥から抜け落ちた羽根が
地面に墜落する運命に気付かず
いつまでも空を飛び続けていることがある
これを残鳥という
猟銃で撃たれた鳥の
飛び散った大量の羽根が
そのまま鳥の形をして飛び ....
「私は狂えるモンスターだ!」
と突然、君が叫び
13秒後
ああきっと、今聴いている音楽の影響なのだろうと
僕は理解し
もう一度テレビを見ようとした。
ちら、と横目で君を見てみる ....
肺が焦げる夜
盲目の影は忍び
言い訳の暗室で
嘆きの雫を
垂らすならば
今すぐ探しにいこう
星屑のマーケット
弓をひく光線
孤独を突き刺す
白矢は流星
この心臓を貫 ....
姉とハンバーグを作る
この広い大草原の中で
寂しさを潰そうと捏ねて変形させようと
焼いて楽しくしてやろうと
玉葱を切って遥か経つが
姉の涙は止まらない
それはこの世で唯一の水
私 ....
君のたこ、僕のたこ、僕らたこフレンドシップ獲得だね。
なかなかいい、なかなかない。
君のたこは過食嘔吐の赤い吐きだこ。
僕のたこはゲームやりすぎの固いゲームだこ。
たこだよ、たこだよ、たこって ....
君に対する僕の心は
ほとんど愛で
蝋燭たてとか
傘たてとか
ドアノブとか
靴べらとか
そういうものに
僕はなりたい
....
さんびどおもってらば
まだ ゆぎっこ ふってくるおだおの
まぢの たんぼだば すてっときえで
ながぐつなば はずがしして
みせっこさ よ ....
「好き」だけじゃ
片付かない事も多いけど
「好き」だけで
片付く事もいっぱいあるんだよ
「好き」だけじゃ
許し合えない事も多いけど
「好き」 ....
うすいろの
はなびらが
はらはらと
散りゆくよう
なきぬれた
おもいでも
この春に
見初められ
ねもとから
べにがさす
わすれない
あなたのこと
....
換気扇の音が気になって眠れないよ。
そういう君のいびきは換気扇の音よりはるかに大きかったけど。
僕は換気扇を止めてベランダで煙草を吸ったんだ。
角を取るなんてズルイ。
そういう君には一 ....
(1)
あかるい
闇。
あしおとが
だけが
3分の4歩 すすみ
7ブン の5 ホ もど
るるるるるるるるるるるるる
光は
くらい光を駆逐しそれはさらにあかるい光によって
な ....
そう そこに意味はないんだよ
ソーダの泡 はじけて
いつか 消えてしまうように
あるがままに あり
消えるがままに 消えていく
だから 光 とろけるように
のみこん ....
2007/04/03
同人に
駄作と言われ
項垂れて
今晩寝ないで書き直そうと
とぼとぼと帰宅する
明日の朝
早く起きて書き直しても良いのだ ....
楽しいのか
いま
楽しい
いま
楽しいとき
うん
楽しい
楽しいよ!
と言って楽しがる
ような楽しさがふと晩ご飯の後なんかにあって
またはそれは昼ご ....
明星が
響いて
眉間から
無邪気さだけが
踊りだす
畦道から
蓮華の色彩だけを
怯えながら
手折るように
ことばを
間引くと
やっと
....
保育園の窓の外では
世界童話全集が産卵をしています
孵化したばかりの童話は
粘液で汚れしかも鋭い牙があるので
先生たちがきれいに拭いて
牙を一本一本抜いていくのです
暴れて困るものはダンボ ....
春 山を見つめる
西の国から旅して来た
黄色い流れが 静かにたゆたい
ゆっくりと全てを覆い隠す
優しさだけを探して
ほかの事には目を瞑り
握りあった手と手を伝わる温もり ....
遠くで呼んでいる
{引用=
また
もうひとつの朝
祈る人は いつものように目醒める
いつものような 川の歌
いつものような 川沿いの歩行
いつものように
滞りなく
祈る人の一 ....
海を目指した割り箸は
川の途中で石にひっかかった
体を縦にしても横にしても
前に進まなかった
石を超えられるほどの水かさもなく
ただその場に押さえつけられた
自分が目指したのは
こんな壁 ....
紫煙のゆらぐ、香りの残響
異国の音色のたたずまい
赤と金をまといし霧の楼閣
ゆらりとまわるガラス化粧
ほとりに見える発光に
キミの越えた山々をおもう ....
なげつけて
ながして
つぶやいて
つたえて
ささやいて
はきすてて
ないて
どなって
たたきつけて
ないて
つたわらない
こみあげて
かざして
みせて
どれだけを
....
だからせめて 自分だけは読んであげよう
自虐もお道化もせずに 目を細めて
誰にも知らせず、誰にも知られず 書いた詩は
日々積み重なる人々の詩によって埋もれてしまう
だからせめて ....
夕暮れ誰かの輪回しが
カラカラカラと泣いていた
知らない少女の影法師
カラカラカラと泣いていた
だあれもいない街の角
人恋しいと泣いていた
街の広場の古井戸が
カラカラカラと泣いてい ....
今日の日の出の時間は五時二十七分
これから毎日一分毎に日の出の時間が早まって一月後には日の出の時間が五時になる。それでも一番早起きのお日さまは四時二十五分、それより早起きする事は無い。一般的に昼 ....
2007/04/02
また一日が過ぎた
杉田君、一日が
一日が空しく過ぎたのだ
君の性だ
どうしてくれる
損害は莫大だ
一日の糧を空しくして ....
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