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  夏のむこう、
  あの入道雲のあたりに



  ひとつくらい、
  ふたつくらい、
  みっつくらい、
  言いそびれてしまったことが
  あの入道雲のあたりに

 ....
何かの工場でも移転したのか
住宅街の真ん中にあられた大きな空き地
その空き地を取り囲むようにはためく斎場反対の白抜き文字

いつまで運動は繰りひろげられていくのだろう

はちまちをした町会 ....
声からして叫ぶよ
君が好きだと
かいま見た愛の秘密
君の存在に託して鍵をかけた

待っているから僕のドアに気付いて
池塘に架かる木道を歩き
空の青さを仰ぎ見る

近くの潅木に飛び来る鷽鳥
その喉の朱が眩しく映る

幾千年の時を経ても
なお変わらぬものがある

私はその真っ只中に居る
 ....
アンカーに係留されている大型船
岸壁の縁に並んでいるビット
その上に座り俺をじっと見ている猫は
俺を町中からここまで連れてきた。
俺は猫に話しかけた。
ポケットから取り出した小さな煮干し呉れ ....
凸凹のこころは
少しずれた
凸凹を探し

おたがいの
凸凹を埋めたいの
かもしれない

そうじゃなければ
この胸の
ざわざわは
何?

恋でもない
愛しさでもない
同情で ....
百合のつぼみが白く垂れている

セミが電気設備のような音をたてている

葉が揺れている

オレンジと黒の蝶が羽根をやすめている

影が揺れている

緑がひかりで黄ばんでいる

 ....
 
 
陸地では使われなくなった文字が
水槽に降り積もっている
僕はエスカレーターから
その様子を眺めている
前の人の袖が
風のようなものに揺れて
明日になれば
おそらく別の人の後ろ ....
 日本海にしずむ
 落陽は
 おおきくて美しい
 と、ラジオでだれかが言った

      *

 かつて
 五島灘にしずむ
 落陽を
  ―― オレンジ色のおおきな
 ....
僕の孤独な情念の炎が
語るべきことばの切れ端たちを
のこらず灼いてしまうので
僕の口からこぼれだすのは
いつも色違いの灰ばかり。
灰ばかりです。

両手の手のひらいっぱいに
灰を差し出 ....
 
 
海の生き物と話す
ヘモグロビンの傘を差して
今日は関節の痛い日です
海底を転がるまあるい心電図と
ぜんまい仕掛けで動き出す言葉
僕は夏至行きのバスで吸った息を
今、吐き出してる ....
あそこを
触れば
ビクッと
反応する
さすがディックの
素晴らしさ
「あそこ」
「なあんだい」
パンツ弾ける
あなたは若い

ペロッと
舐めれば
ムクッと
答える
テクニ ....
ひらひらと水にたゆたう金魚
その小さな赤が目に焼き付いて
あの日の浴衣、後ろ姿をリフレインさせる

僕はあの子の白い手を見て
隣にいる誰かを見て
佇んだ
友人とたこ焼き屋に並 ....
死ににいく気は無いけれど
だんだんこの身は朽ちていく
日毎にガタつく体を持って
私は少し佇んだ

その折偶然あなたに会った
あなたは障害を持っているのに
生きている事を全身で ....
逃げ場をなくした熱気が
重く澱んでいる夜の底で
線香花火に火をつけると
涼やかな光の飛沫が
覚めやらぬ地面にほとばしる

しつこく素肌に絡みつく
湿り気を含んだ風の端に
弾き出され ....
にゅうどうぐもをみて
しょうじょはいった

みんな
しんでしまったんだ

なにとみまちがえたのだろう
しょうじょもまた
そらたかくきえていった

ひつじぐもがうまれるこ ....
かんぜんたいは
ありとあらゆる
条件を
かね備えて
きぜんとしている

唯一だから
さみしい
というおもいを
知らないでいる
ふかんぜんたいは
ありとあらゆる
条件が
あり ....
馬の背に乗り駆けるは姫か
囚われの君そなたはおのこ
牢獄の窓には月が射し
枷を鳴らしてうずくまる
姫は剣を携えて
光る光る蛍の様に
向かう先には地獄があるか
だが
駆け ....
神聖な書物
めくり読む君
精霊か聖母か 目に映る
ゆっくりとページを閉じた
僕にほほえみかける
恋に落ちていたことに気付いたけど
手遅れだ
熱い思いに神も人間もない
等しく悩む神聖な感 ....
虹が美しいのは
雨のあとだから
虹が美しいのは
光の さしこみ

すると
虹に向かう力は
その盾は
どちらさまの
しわざなの?

広島はいつも晴れ
八月六日 ....
守りたいのはただ一つ
君の笑顔、だよ
悲しみも喜びも分け合って
一緒に歩いていこう

明けない夜はないから
安心してね
君が闇に紛れてしまっても
絶対僕が見つるよ

強くなくていい ....
違ったばかりの現実の
まだ塞がらないきず
やたらとぶっつけたくなる
せめてのムシャクシャが
どっか頭の中通り抜けて痛みを残す

どっかの誰かが通り抜ける
昼前の繁華街に
ナイフだけで武 ....
風林火山のごとく
誰にも知られず家を飛び出したわたしたちは
しばらくおびえながら暮らし
酷暑の陽炎 むしばまれつつ
いまに至っている

洗濯もの 干してたら綿毛の種がとまる ふわり ....
猫のいる角曲がる
冷たいバス一台
靴履いて踊る
カード屋の店主

寝転んだまま
樹林は日曜日
歯ぎしりを忘れて
ずっと待っていた

壁の入ったビン
3つだけもらった
赤い流体
 ....
半分だけ寝ぼけて
ぶらぶら生きてるうちに
何もかも嘘だらけに見えてきちまったのさ
時々いい気分で信じてた嘘が
だんだん姿を見せなくなったんだ

でもよー
誰かは信じてなきゃ
くたび ....
誰かに手紙を差し出したい
秘めた恋心を
白い便箋の罫線の間にそっと忍ばせて

誰かに手紙を差し出したい
今朝咲いた朝顔の欠伸が
黒いインクの文字から聴こえてくるように

誰かに手紙を差 ....
マトリックスで裏切ったハゲが食ってた .... そらをみあげると
ちちがいた

やぎのむれのなかに
ひとりいた

ことしのなつは
すずしいぞ

みちばたに
てがみがおちていた

つたえたいことは
すべて
そこ ....
メキシカンの店行って
タコスとブリトーを頼んだら
アボガドソースもサルサも
出てこないから
頭にきて
直前にさいか屋で買った
味噌のパックを取り出して
キュウリにするみたいに
人差し指 ....
                  110803


ベークライトボディーと避暑にいったよ
荒唐無稽な真空管が
二人三脚で躓きそうに駆けだした
蒸し暑い夜になっても
蚊取り線香の煙が棚引 ....
真山義一郎さんの自由詩おすすめリスト(718)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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凸凹- 森の猫自由詩23*11-8-8
ある夏- 吉岡ペペ ...自由詩611-8-8
追いかけっこ- たもつ自由詩711-8-7
洛陽は落陽の果てにあって- 石川敬大自由詩19*11-8-7
- 橘あまね自由詩11*11-8-7
夏至行きのバス- たもつ自由詩211-8-6
あそこはデカイ- 花形新次自由詩2*11-8-6
金魚すくい- 田園自由詩2*11-8-6
ささやかな、- 田園自由詩211-8-6
線香花火- nonya自由詩19*11-8-6
雲隠れ- 小川 葉自由詩311-8-6
ふかんぜんたい- 中川達矢自由詩7*11-8-6
とある姫の物語- 田園自由詩2*11-8-5
聖書- 黒髪自由詩211-8-5
虹に向かう力- るるりら自由詩16*11-8-5
受容- 洞野いち ...自由詩111-8-5
遅い春- 竜門勇気自由詩111-8-5
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やぎさん通信- 小川 葉自由詩411-8-3
食べることについて語るときも僕は食べているということ- 花形新次自由詩3+*11-8-3
コラージュ風- あおば自由詩5*11-8-3

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