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 草の先を
 むすんで
 おくのだという

 悪戯心
 という
 生易しいものではない
 もっともっと切羽詰まったもので

 おさない死児が
 先に逝った親しいもの ....
重ねると傷になるからね
特に完熟

「桃太郎」は品種名
「トマト 妻せつ子」はブランド名

品種による
大玉、ミディ、ミニは、あるけれど
それだけではない、育て方で
品種の普通より小 ....
さよならは嫌いだから

「またね」を強請る私。

またねが嫌いだから

「さよなら」という君。


でもお互いに好きな物もあって

何か大事な事を決めた後には

必ず小指を絡 ....
沼の中へとダイブしたい

白いワンピースが泥色に変わる瞬間を
この目にしっかりと焼きつけて

刻みこむんだ

服に肌に心に
生きてゆく為に必要な汚れを



泥んこになった ....
やがて忘却の海辺に打ち寄せられた白い欠片、
朽ちた流木や貝殻の転がる旧い別宅の荒れ果てた庭に
ある日。螺旋に絡みつく二本の蔓の梯子が垂らされていたが
それはあたかも、私には儚い夢の終わりのようだ ....
その食堂はうらぶれた路地裏にあったが、薄暗い路地にその食堂の入り口だけ煌々と灯りが点っていた。いつでも結婚式が行われている。食堂の食材は何処で調達したか、随分と脂分の多い肉と水ッ気のない葉野菜と萎びた .... ああどうしよう
うちの母さんの
消したい過去が父さんのこと

ああどうしよう
うちの父さんの
消したい過去が母さんのこと

恋愛に 生活に 
人生につまずいたって
そう言わないで
 ....
 マヨルカ島にふきよせる地中海の青い風をすくいとる
 ピアニストの手のひらは白い
 葉叢を束ねる小鳥のさえずりに頬ずりをして
 月光にきらめく細い爪をみつめていた

 風の家にあ ....
 「泣き腫らした家」

 その家は号泣する
 時間を失った丘陵にたたずみ
 家主の帰りを待ちわびながら

 その家はときどき夢想する
 彼女が門扉を開き
 飛び石伝いにやって来るさ ....
涼しい風に乗って
赤トンボが行く

僕たちを見つめながら
スイスイと行く

何となく僕は照れて
紅い夕日を眺めてみたり

夕暮れどきの君は
ほんのり朱くて
可愛くて
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
額縁だった庭に景色が戻ってくる
寂しい程に整えられた装置は
演歌師が
おっぺけぺーを 
捻る、
舞台であった

もうすぐ演歌師がいつでも住まう
庭になる

説明のいらない
「ああ ....
妻は月に一度か二度
四、五日ずつ実家に帰る
その度に
暗い家に帰る度に
僕は何故ここに居るのかと問う
知らない土地と言葉
何をして居るのかと問う
湿気を吸い込んだ紙の様に
心が少しずつ ....
そしてやっぱり日々はつづき
宙返りした空が浮いたり沈んだり
それにあわせておれたちも浮いたり沈んだり

眼の覚めるような光の降る街!
けだるさや
ちょっとした絶望を明るく照らして
お ....
夜空から剥離した星明かり
星騒に眠られぬ夜


人知れずやってくる 孤独は、
ただ一人でいることでも
まして、理解されずにいることでもないのです


それは、答を待ちわびるということ ....
よっつ並んだヨットの四番目って
ふざけてあなたは教えたの
私たちの乗るそれは
秋の光りにぴんぴん尖がって
海からたちあがってみえました

大橋がみえる展望台へ続く山道を登る
山頂まで後1 ....
秋のイチョウ並木道
枯れ葉を踏む音が哀しい

でもこの音が好きだ
リズムが少しずつ元気をくれる

だから哀しさはあっても
寂しくはない

夏の命の抜け殻となってもなお
心に響く木々 ....
泣き顔が
僕の世間の片隅で
次第次第に数が増え
しかも奴らはでかい顔
僕の居場所を奪ってく

泣き顔が
僕の世間の真ん中で
どんどんどんどん数が増え
しかも奴らは湿っぽく
僕の顔も ....
 明るい心臓の奥深くに
 私のかたちに似た木が一本
 ひっそりと佇んでいる

 その木は、
 常緑と呼ぶにはいささか
 難解で
 落葉と呼ぶにはいささか
 陽気である

 そし ....
        埃っぽいよね


             埃っぽいよね


      埃っぽいよね    埃っぽいよね



           埃っぽいよね

     ....
雨に流された街は、
洗礼を受け
軽妙なステップを踏む猫が
聞き覚えのある昔の歌を
口ずさんでいる
 

秋はもう病んでしまっていたのです
倒れたショウカセンは、
( どんな英語の綴り ....
眠さにかまけて、課題を放りだす

そんな私を見て「バーカ」と言ったのは娘だ

私はそんな娘に「休憩してるだけ」と嘯いた

妻はそれを見ながら「二人とも馬鹿だろ」と言った

それを聴いた ....
硝子張りの塔
空を突き抜けて
人類は何を目指したのだろう

地を這いずり回ることへの抵抗
重力からの解放
自由という名の挑戦

空中都市に想いを馳せ
天上人を創り出す
古代文明に預 ....
ずっと寄りかかっていた
揺るぎない背もたれとして安心しきって
あなたが感じている重たさも
慈愛で受け入れて
融かしてくれているのだと思っていた


いま、青に導かれて去ろうとしている
 ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
 親分が死んだ
 翌日は
 空がどんよりしずみこんでいて
 さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
 車内の
 十月


 か。


 なやまされていた
 か。
 ....
橋の所に咲く花は
来る川の水を見ていたし
ゆく川の水も見てた

橋の所に咲く花は
泣く私も見ていたし
笑う私も見てた

秋の風は香りを運びますねと
語りかけても
ひとりたつだけ
 ....
寝汗に三度、着替える
暑い分けでは無くむしろ肌寒い
電車内のエアコンの意味が解らない十月
寝起きに力が入らない
奥さんは今までになく早朝から働く
子供の泣き声に這いずる
消耗戦
薬を切ら ....
 トゥクトゥクの傍らで赤い夕日を待って
 犬は
 なにもしていない真昼
 なにをしているのだろう、そこで
 みずからの首に首輪をつけ
 ひもをつないで

 犬って
 なにも ....
絶望的な奴って

絶望的な奴と何かを食べることは出来ない。
栄養を取る必要がないからです。

絶望的な奴と勝負事は出来ない。
失うものが何も無いからです。

絶望的な奴と酒を飲めない。 ....
真山義一郎さんの自由詩おすすめリスト(718)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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“凛”- 三奈自由詩810-10-29
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過食の典_ー多重腹食堂- ……とあ ...自由詩6*10-10-27
創造- 朧月自由詩310-10-27
ショパンの手- 石川敬大自由詩1810-10-26
泣き腫らした家/泣くまでの経緯- 豊島ケイ ...自由詩14*10-10-26
Red- うずら豆自由詩6*10-10-26
秋の夜長に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-10-25
おっぺけぺー- 鵜飼千代 ...自由詩15*10-10-25
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Whale_song- 月乃助自由詩12*10-10-21
海物語- 朧月自由詩210-10-16
- うずら豆自由詩6*10-10-16
泣き顔- ……とあ ...自由詩5*10-10-15
私のかたちに似た木- 豊島ケイ ...自由詩13*10-10-15
エコひいき- 鵜飼千代 ...自由詩10*10-10-15
Cloudy,14℃- 月乃助自由詩20*10-10-14
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ドット- プル式自由詩710-10-8
国境ちかくの町かどの犬- 石川敬大自由詩2010-10-7
絶望的な奴- ……とあ ...自由詩13*10-10-7

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