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かり かりらん からん
鉦の響きが行列を先導する

満ちていく途中の
なまめいて誇らしげな月の下


馬の背には選ばれた幼子
金襴にくるまれて
視線を集める戸惑いを隠せず ....
午後の風がきみの髪をなぜる
ああ、とてもいいにおい
ぼくは小さな蜂になって
きみの、ひまわりの笑顔にとびこみたい

甘ったるく歌ったり
背伸びして空をかじったり
きみの気まぐれな野性に
 ....
秋の予感がする夜に
金色の蛾は
星をなぞってとぶ

さみしげにゆれる
夏草の穂に沿って
古い時間がとむらわれる

月に咲く花
ただ一輪の歌
真空を呼吸して
たましいたちを導く
 ....
14時の白昼夢に
ひっきりなしにおとずれる一期一会たちを
欲ばりな身体がぜんぶ受け入れようとして
はちきれて
あふれていくものを追いかける
追いつけないのはわかっているけど
手をのばす
 ....
僕の孤独な情念の炎が
語るべきことばの切れ端たちを
のこらず灼いてしまうので
僕の口からこぼれだすのは
いつも色違いの灰ばかり。
灰ばかりです。

両手の手のひらいっぱいに
灰を差し出 ....
とくん、とくんときみはうなずいて
真昼の空をひろげてみせた

背伸びして手をのばしてもまだ遠い
青の時間につつみこまれる

目をふせて きみは何かを想ってる
雲にかくれた月に似ている
 ....
青い星の表面の、いちばん青いあたりに
ただよっているたまゆら、
暑さのせいでだいぶひしゃげて
じくじく、いじけた音を出してる

真昼の夢がさめやらぬまま、
うとうと動いてごろごろ働いて、
 ....
満ち潮が新しい雲を率いてやってくる
ねむの木の下にしゃがんでいたら
スイカと蚊取り線香の色がただよってきた

知らんぷりしているようで、世界はやさしい
ふとんを叩く音 野菜を煮る音
自販機 ....
祝祭をかたどる歌が
背面にひろがる
真っ黒の水面に
跳ねる

雨を待つ暗がりの眼窩から
月がふたつ
とろり、
こぼれおちて
まぐわう男女の
たかまりゆく濃度に似た
風がとても ....
れ、れ、れれれみふぁ、れみふぁ、
狂った夜のオルゴールが叫んでる
あちらこちらで、もろもろ台無しにした挙句
狭い部屋の中で煮られてるおれの内臓の
ひと房ひと房までに嘘がしみこんでる

おれ ....
麦の穂がりいりい、とゆれる
すみれ色をした空想の
行き着くあたりで
番犬みたいにとびまわってる
ぼくは忠実なひばりでありたい

かなしみをかなしむとき
いつくしみをいつくしむとき
太陽 ....
夜がうごいた
なまぬるく
あかい月のためらい
翅をひろげる雲たち
思い思いに

駐車場わきで
黒猫がスーパーの袋かじってる
貧相でうすよごれて
でもどこか清楚
みずみずしく香るけだ ....
日々
パズルのピースはかわっていく
何が昨日とちがうか
気づくこともなく
うつっていく

定められた正しさのもとで
裁かれて
選別されて
つぐなうつもりで傷をつけあい  ....
いそぎあしに みちをゆきすぎる
すべてのひとに はなたばをおくりたい
やまあいからこぼれでるあさひの
まっさらなきらめきを
くたびれてすわりこんだきみにも
あかく あかく
さしのべられるひ ....
野はどこまでも、たいらかで広々
ぼくは花の数をかぞえる

やさしい
雲の群れが
やさしい
雨を
ふりまいてすぎたあと
うすく差した
ひかりが虹を
つくる前の
ほんの一瞬
よみが ....
風がつんざいて
熱量をうつして
新しい季節がやってくる
しがみつく指を
切り落としながら

方角をなくして
こごえる鳥
さみしがりの
喉いっぱいに悼む
星をめざして進む歌が
 ....
ひえきった背骨から、ひとつひとつ
きわめてあいまいに
呼吸の輪郭をかたちづくっていく
雪が降るかもしれなかった
駅前広場で、
ぼくは行き先を忘れたふりをしていた
夕飯に何を食べようか決めて ....
泣き止んで幼い心ともにあれ
小さな日々に戻れないなら

ゴム長を引っ張り出した夏の午後
君は来る来るあの日の傘で

戯れに一段上げた跳び箱を
君が跳ぶまで帰らせないよ


 ....
思い出は夏の終わりのメヌエット
日にひるがえる君の白妙

細胞が真昼の空にリンクする
60兆の歌う歯車

満月に打ち明けたのはシルブプレ
今日の終わりをぼくにください
愛すには資格がいるって本当かな
教えてほしい 告白前に

ラブレター 書き上げたなら誤字脱字
偏差値上げて 出直してくる

目に届く 君のラブリー まぶしくて
やっぱりぼくは垣 ....
童貞をなくした夜の湯上がりに あの子の髪は 輝いていた

おっぱいの光と陰にふれてみた
彼女は誰か 別人みたい

けだものになりたくないよ ぼくはヒト ヒトだからねと
くちづけた嘘 ....
文脈を無視して進む身勝手な言葉をぜんぶ君にあげます


寂しいと脳が足りないふりをする
抱かれたいのは骨の奥まで
真山義一郎さんの橘あまねさんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アニュアル- 橘あまね自由詩1611-10-13
片恋と残暑- 橘あまね自由詩24+*11-9-3
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35℃- 橘あまね自由詩811-8-11
- 橘あまね自由詩11*11-8-7
夏空のうた- 橘あまね短歌1211-7-22
即興- 橘あまね自由詩911-7-11
七月、土曜日の真昼- 橘あまね自由詩1211-7-7
にじみ出す夜- 橘あまね自由詩1511-6-27
ストレンジナイト- 橘あまね自由詩611-6-4
即興- 橘あまね自由詩1411-6-2
ぬるい夜- 橘あまね自由詩1411-5-19
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北へよせる- 橘あまね自由詩1011-3-28
3月の即興2- 橘あまね自由詩611-3-21
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雪を待つ歌- 橘あまね自由詩1111-1-10
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初恋- 橘あまね短歌510-8-27
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