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産婦人科の女医の
知り合いもいなければ
メメクラゲに左腕を噛まれた
覚えもありません。
しかし、左腕が痺れてます。
左腕の痺れは
ネジの絞めすぎだと
何かの本に書いてあったので、
....
私の率いる言葉の群れは
かなり暴力的らしい
運良く怪我をさせずにすめば
糖尿病にするら ....
あなたはとても照れくさそうに笑うそれを見るとわたしは無性にいとおしい気持にあふれる
(わたしたちの愛に余裕はないのだから)
偶然だねとかいっしょだねとか聞くとどうもその手には弱いみたいあな ....
人の声がしていた
気のせいかもしれない
聞かなければ、
聞かずにすむのかもしれない
鬱蒼とした密林の獣道らしかった
薄日の差し込むそこは、鳥が時折 過ぎていく
朝ならばもう、あたしは学 ....
滴り落ちる朱が
脳の闇を呼び覚ます
隠れていた魔物が
『逝けよ 逝けよ』
と騒ぎ立てる
ネジの緩んだ僕の体は
ぎこちなく葬送ワルツを踊り出す
ここにはない何かを求めて
魂は ....
――知っていただろうが、
銀のフォークに刺したその柔らかな一切れが
まだ焼かれるまえには紅く鮮血が滴っていたのを
そして屠られるまえに荒く息をし、
「お願い、どうかやめて!」と叫んだのを ....
弟と拾ってきた仔犬
団地では飼えないからと母にきつく言われ
泣く泣く拾った場所へ戻してきた次の日
くんくんと悲しそうな鳴き声忘れられなくて
自転車に乗り夢見ヶ崎まで
小高い丘の上には ....
{引用=
夏がころがりおちてゆくのを
陸橋のうえから
ぼくは
ずっとみていたんだ
いつかかならずくる
嵐が
ニンジン畑のどこに潜んでいるのか
だれも知らないことが残念でなら ....
ひとりの物になる為につくり込まれているわたしは
その為に負う孤独には強くあるよう鍛えられている
それはとても危険なことで
....
開かれていない
扉は
開けることができる
予感のうち
大通りを歩き
天秤は傾ぐ
路地か聖性か
重なる街
歩行
ときに白い肉
指の腹
青に砂
....
mean meanと蝉がぼくを詰っている
いじわるなぼくは
アスファルトにおちているつよい水性の日差しをひろってたべる
夏というのは架空とおもう
ふとてのひらをすかしてみると
うすい水か ....
高い秋空と純白の雲
あの雲はなんと言ったっけ
長くなった影
巨人のシルエットのようだ
綺麗な花が咲いている
僕の隣には君がいる
雲の名前はわからない
花の名前もわからない
....
あ、あれ嘘ですから。
って、
信じてどうする。
転校をした
おかんが皆に渡せってシャーペンをくれて
終わりの会で配った
袋をあけたら裸の男の子の絵と
ちんちんぶらぶらソーセージって書いてあって
めちゃめちゃ恥ずかしくて
ばいばいも言わん ....
どいてください
とも言わずに抜いてゆく
人の背中を見送る
かする肩先
シラナイヒトの顔
感じる体温
見上げる空は
決してまるくない
四角くもない
なぜ
部屋からみた景色はど ....
花はどこへ行った
なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから
ありふれた結婚生 ....
1
その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
町には、
都会の路傍の実を摘み
ジャムを作る女もいるのです。
黒く指をそめながら、
けして与えられるものでも
買うものでもなく
何かを知るために。
立ち枯れる花たちが、
夏色を ....
空の青と
花の赤を
重ね合わせた
君の可憐のマゼンダを
追いかけ過ぎて
森の緑を彷徨った
森の緑と
空の青を
擦り合わせた
僕の弱虫のシアンを
飼い馴らせなかったから
花 ....
画用紙を広げる様に
あなたは私をシーツに広げ
筆を走らせるように
舌を這わせた
水を含んだ画用紙の様に
私の体は弓なりにぐにゃりと曲がり
....
光に目を凝らすと
色彩が失われ
あらゆるカタチはこわれている
ひとつの塊にしかみえなくなっている
蠢くものの姿がみえない
ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
上を目指せばキリがなく
下を目指せば際限がない
このまま進めば
きっといつかは力尽きる
だから、私たちは種を撒く
明日につながる種を撒く
そ ....
悲しみを悲しみで打ち消すような
私たちの想いは重なりますか
思い違いしすぎて日が暮れて
まだ間に合いますか
方向おんちはなおらずに
あなたの元へたどりつけない
ナビの応答がいつからか
....
この想いを永久氷土に閉じ込めて
大事に大事に封印しよう
隠し続けていた君への想い
隠しきれなくなったとき
あの夜二人はサヨナラした
きっと最高の笑顔で
駅で逢うたびドキドキしてた
そ ....
小さい頃
マンションの庭で
四つ葉のクローバーを探した
何であんなに幸せを見つけたがったんだろう
あの頃と、大して変わってないのだ
もう20年近く経つけれど
昨日のことのように、昔の情 ....
たとえあなたが農夫でも農夫でなくてもあなたが文章家でも文章家でなくてもあなたが小鳥でも熊でも蛇でもあなたが空でもあなたが風でもあなたが土でもあなたを好きわたしはずっとあなたのそばにいるあなたとキスを ....
登っていこう
この丘のてっぺんまで
急な坂道辛いけど
えっちらおっちら
登っていこう
肌を焼く暑い日差し
汗をかいても挫けないで
カマキリだって
カナブンだって
カナヘビ ....
今日一日仕事して
帰りに一杯飲みながら
笑っていられる
それは
今日一日がんばった私への
神さまからのごほうび。
ありがとう。
ラブとラブのあいだに愛がある
なんだかそんな気がしてね
久しぶりに歩いてみた渋谷の街は
良い意味での乱雑さを失いつつあるようで
道玄坂下から円山町
色褪せたラブホの佇まいは老娼の厚化粧に ....
無用人間
僕は無用人間
ネジにも歯車にもなれず
風に煽られるだけの塵芥
『役立たずは出ていけ』
社会という機械が追い立てる
無用人間
僕は無用人間
でも
....
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