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ふたりで見た海を通る

消したい記憶を消せるほど

ぼくは澄んではいない


吹き消されない光の源

その物真似をしている


ふたりで見た海を通る

消したい記憶を消せる ....
つまらない試合だったと反省する俺を

そのまま励ますようなことはしないでくれ

悲しみに素直でいられなくなるから

考えに酔うように俺に喋りつづけないでくれ

頭でっかちには素直でいら ....
高速の事故渋滞のせいで下道も混んでいた

何台かが裏道に抜けてゆくのに付いていった

そしたら知らないふとい道に出た

駅前のように店が沢山あってマンションが並んでいた

なんで今まで ....
血が足りない

血が漲ってない

興奮に体が耐えてない

どことなく

全身が乾燥している


三ヶ月よく頑張ったよ

おまえもおれも

飲み干したカップを

静かに ....
1997年東京都港区

写真の題名はただそれだけだった

あの頃東京に住んでいた


写真に切り取られた街

あの頃の自分の

横顔や肩を幻視していた

清純だったけれど
 ....
どうせだめだと言われているんだ

そうなんだ、無意識にこんなことができるほど

あなたは逞しくて美しいぼくの絶対なんだ


これいじょう傷つくのはやめとけよ

そんな時間もったいない ....
これだけ言われてもまだ

俺の純情はぶらさがっている

離れようとした

助けを求めようとした

助けようとした

気をひこうとした

これだけ言われているのに

こんなぼ ....
東野から山科への地下鉄は銭湯の匂いがした

紫色のシートに座り狭い車内を見渡していた

自由だ

自由だ

運がいい

夢から醒めたらそうするように

これからの気掛かりを探すのだった

自由だ

自 ....
百合のつぼみが白く垂れている

セミが電気設備のような音をたてている

葉が揺れている

オレンジと黒の蝶が羽根をやすめている

影が揺れている

緑がひかりで黄ばんでいる

 ....
夜は来るんだ茜色

紫ブルーの茜色

そんなに遠くはないけれど

幸福と傷にゆれている

そんな筋合いはないけれど

紫ブルーの茜色

夜は来るんだ茜色
ぼろぼろになったっていいよ

しあわせになったっていいよ

自然をコントロールするために

知恵があるわけではない

台風一過の夕焼け空を見つめながら

かなしくてもあたたかかった

さびしくてもつな ....
校庭には重機やトラックが持ち込まれていた

先週のうちに校庭の土5センチをさらったのだそうだ

それが泥いろになってうずたかく積まれている

プールみたいに掘ったスペースにどぶ色のシートが ....
月はひとつしかない

それが嘘っぽく思えた

なら世界には

0か1かそれ以外かの

3種類しか数がないみたいじゃないか

そんなはずなかった

月光なら

月光ならたくさんある

傷は癒えるのだろう ....
取り残されたみたいになって

みじめになって

ずっとひとりだった

そんな気持ちを

久しぶりに忙しなく味わっていた

こころの恐慌は

津波のように水位をあげて

無責任にふくれあがっていった

 ....
すこしぬるい冷たい風

くるまが横をすべってく

電車のおとがつれてゆく

ふつうに夜桜さいている

コンビニ袋ちりちりちりちり

なんでこんなに悲しいのだろう


知らぬま ....
ゼロなんてあるのだろうか

幸福なんてあるのだろうか

桜ぼっちの三月

もう二度と会えないひとなんて

ほんとうにいるのだろうか


街道のところどころに桜を見つける

オ ....
柔肌あつきいのちたち

反復行為の大存在たち

みじめでも

幸福ならいい?

ひとを責めるくらいなら

不幸せなほうがいい?


人生ってやつが

ほんと好きでたまらな ....
路地から通りにでると

いや、もう路地から

あたたかな風がほどけていたのである

それがからだをやらかくぶ厚く

バイブレーションさせていた

坂道を明治神宮のほうへあがった
 ....
いつもそこにいる

あたしのこころとおんなじだ

あたしのこころはいつも

あたしのそばにいてくれている


東郷公園よこの坂道

そこをすっとくだってしまうのは

いつも惜 ....
あなたみたいな植物ってあるよ、なんて言われたら

きのう僕は気が短くて

植物なんかと一緒にしてくれるな、と叫んでしまった

しばらく言葉の暴力を浴びせていると

女はひとしきり泣いてから諦観めいたこ ....
ベランダにでて月をケイタイで撮るひとがいる

月のしたで勉強を誓うひとがいる

試験は春ごろだろうか

どこにゆけば

安定した幸福を感じつづけられるのか


天体はまちに住んでいる

オリオンがから ....
世の中に流れる金を

集金することに長けた金持ちたちに

伊達直人たちはいま精神の下剋上をしている

伊達直人たちのなかに

金持ちなんかいる訳はなかった

ささやかな楽しみやみら ....
きっと傷ついていられるのはまだ甘えていられるせいだ
ぼくは日記のような詩を書いた
それは語彙のない句読点のない作文でもなく詩でもないメモだった
研ぎ澄まされてはいないから宇宙には届くわけもなくて ....
愛しているのは

ひとりきり

ともだちのはなしを

みつめている

そのおめめがいとしくて

だれにもまけないよ

さくらんぼがないている


なきんぼさくらんぼの
 ....
真山義一郎さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふたりで見た海- 吉岡ペペ ...自由詩2012-2-4
のらり歩こうよ- 吉岡ペペ ...自由詩912-1-30
知らないふとい道- 吉岡ペペ ...自由詩411-10-17
頑張れ- 吉岡ペペ ...自由詩611-10-17
1997年- 吉岡ペペ ...自由詩811-10-12
やめとけよ- 吉岡ペペ ...自由詩311-8-23
明日からの方法- 吉岡ペペ ...自由詩511-8-23
山科にて- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...311-8-8
ある夏- 吉岡ペペ ...自由詩611-8-8
紫ブルーの茜色- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...511-8-3
台風一過の夕焼け空- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...911-7-20
ヒマワリ- 吉岡ペペ ...自由詩511-7-20
月光- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...711-4-21
水位- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...511-4-15
一晩じゅうが始まるころ- 吉岡ペペ ...自由詩1111-4-7
桜ぼっちの三月- 吉岡ペペ ...自由詩511-3-30
いのちたち- 吉岡ペペ ...自由詩311-3-22
春一番- 吉岡ペペ ...自由詩711-2-25
東郷公園よこの坂道- 吉岡ペペ ...自由詩911-2-6
愛は暴力- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...211-1-30
天体の住むまちに- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1111-1-23
精神の下剋上- 吉岡ペペ ...自由詩3*11-1-16
傷ついてるゲーム- 吉岡ペペ ...自由詩310-12-3
なきんぼさくらんぼ- 吉岡ペペ ...自由詩310-11-27

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