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私は子供、刃物が怖い
私は子猫、太陽が怖い
私は綿飴、割り箸が怖い
私は信号、視線が怖い
私は耳、イヤフォンが怖い
私は目玉、テレビが怖い
私は骨、布団が怖い
私は声、壁が怖い
....
じんるいが
たんじょうして
はじめて
おまえはこのいしを
みつけた
それいがいに
いしはなかった
かのように
けものたちが順番に目覚める
芽吹き始めた草木も
長い眠りから醒める
こんこんと湧き出る水に口をつけ
唇を濡らすと
また新しい路に出会う
まだ見知らぬ誰かに出会う
新緑とは、出会い ....
さみしいね
そういうと君は黙り込む
まるで口をひらけば終わるみたいに
はっと顔をあげるから
僕はたちあがれない
まるで夜が明ければバラバラになるみたいに
僕らの手はなぜ
こんなに ....
貰ったキーホルダーを見る度に
僕の心は体を離れる
ずっと遠いあの街まで
丘の上には大きな桜の木があって
公民館と図書館と体育館と
少し行くとスーパーがあった
公民館には児童館がつい ....
起き抜けにchampagne
むしろ浴槽を満たして
煙草の匂いはjazzyに
何て素敵な退廃
絡み合って墜落しましょう
不健康な呼吸
よく分かりもしない上等な言葉で
戯れてるだけ ....
まどろみの風下で
アミメキリンの夢を見た
縁側の木漏れ日の
網目をかいくぐって
鯨偶蹄目キリン科の
枝先に腰掛けていた
うたたねの岸辺で
アミメキリンの夢を見た
首を長 ....
仕事帰りに街を歩けば
赤い灯青い灯夕闇を照らす。
裏通り馴染みの
一杯飲み屋に
そこに
今日を捨てに行く。
そこでぼくは
ひたすら喋りながら
呑み続ける。そしたら
なんだか偉 ....
その人には顔がなかった
ゆっくりと動く喉仏
見なくても分かる 嗤っている
高い位置から嗤っている
私の苦手な目をして
私の苦手な言葉を紡いでいる
その人には顔がなかった
....
くだんの事を
耳にしたことは
あろうか
人に牛と書いて
件
凶事の前兆に
生まれ
その集結と共に
死ぬという
件とは
人の身と牛の頭
又はその反対とも
伝えられ
....
{引用=
海面からみあげるとこんもりとした森が公園である
ブランコと藤棚のフジ
それからベンチ
蛇行しながら遊歩道の鎌首をもたげる
ぼんやりした外灯がともる
雨ざらしの石段をの ....
石粉と鉄屑で青い星を飾り立て
束の間の目撃者が自己存在証明を試みる
中でも稀有な人々は、歴史を彩るアクセサリー
人類という動物の思い出に花を添える
誰もが誰かと邂逅する為に生まれて来
誰 ....
懐かしい向かい合わせの座席
小旅行ってことばの似つかわしい車内の雰囲気
(偶然だったのかな、向かいの席に座った男のひととの軽い会釈)
それでも嵌め込み式のガラス窓では吹き込む風に往生する ....
役立つものとして
組み替えられていた
様々な意味たち
突然の暴力で
ズタズタ
瓦礫の山
当たり前の人生に
無理していて
少し疲れていた
そんな心にも
気付いていた
だけど ....
ふりだしに
もどっていく
さいころを
いくらふっても
あがりまで
たどりつかない
おわらないのが
じんせいさ
きょうも
あしたも
今日私は
めちゃくちゃ疲れているので
あかん という言葉を
十数個つかい
あなたからいろんなものを吸い取ろう
眠る前に忘れてはいけないことは
オール電化の時代ですよ
と書か ....
南端の小さな汀で
大陸に関する夢を見ていた
光と影を橋が画す
波はただ繰り返す
私達の足跡は消えてしまう
砂に拾う珊瑚は人骨のよう
堆積の蜃気楼を踏みしめて
旅はみな予め潰える
岬の先 ....
知らぬまに
むかえた春の
さくらの 花が散る
ただ、はらはらと
ほら、春かぜが みなもをはしる
みあげる橋のその下を
通りすぎる水上バスに きそいあい
少女のスカートを
ほんの少し ....
桜ひらひら風の中
聖橋の南詰め
大きな大きな椋(むく)の木は
元宮稲荷の一口(いもあらい)
小野篁(たかむら)の霊験の
実はお狐、太田姫
それでも道灌ゆかりの地
こんこん狐の ....
軽やかに街を吹き抜ける風が
まことしやかな君の噂を
僕の耳元で囁いていく
騙し絵もどきの日常の水路を
予定通り流されながらも
まだ僕はなくした鍵を探している
散り終えた季節に
....
胴体に日の丸をつけた飛行機が
滑走路から飛び立ってゆくのを見送っていた
まるでデジャヴュでもあるかのように
ものを書き
考えることをしてきた
だのに、なにも残って ....
幾重にも重ねられた
朝霞の様に
私は青く塗られた
何かが蠢くカンバスに
薄く薄く白を塗る
決して無理をしては
いけない
分厚く塗り込めば
いずれ割れ、剥がれ落ちる
薄く薄く白を塗 ....
わからないから不安になるんだよね
好きなひとの心うちと
明日の空模様
開けてびっくりでは困るけど
あてにはならない春の天気予報を頼りに
ご機嫌いかがなんて訊ねてみる
わたしから ....
「愛されない」というレッテルを
自ら貼ってる。
それを、自分で剥がそう。
110416
ヒメジョオンとハルジョオンの相違は
人体には影響有馬線のことばに圧倒されて
桜が散るまでは気軽に聞くこともならず
いつの間にか不 ....
始原の時を想わせる煌めく土や眩しい空の濃さが生々しく匂いたち、
かけらは、怖ろしく深い渓谷を穏やかな春に渦巻くつよい風にはこばれて渡る
その惨く美しい花の乱舞を無邪気に、遠くパノラマに見渡して ....
忘れようと
あがいてみたけど
余計に
思い出は
濃くなって
いきました
似ているって
書くものが
似ているって
言われました
どこか
遠いところで
つながって
いるのかも
しれません
そう ....
うみから
さかなをとり
はたけから
やさいをとり
ひとから
おかねをとる
うしは
おちちをとられ
そうすることで
いきている
かこも
みらいも
....
呼びとめてほしいと思った
知らぬまま行こうとする私を
踏んでしまったものからの声で
呼びとめてほしいと思った
抑えることが美と思うのかと
桜はおもいおもいに散る
だれも連れず
自分の ....
やるせなくて仕方ないから
今日も殴る 殴る 殴る
やり場のない憤りは私の体を離れて
今日も蹴る 蹴る 蹴る
壊した自動販売機のへこみを見る度に
自分の幼さと体の暴走を嘆く
涙なんかより ....
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