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空は悲しみ色に染まり
やがて激しく泣き出した

あえて僕はそれを浴びよう

僕の錆びついた鉛の心
純粋な悲しみ色で塗り替えて

きっとその方が
素直に泣けると思うから

水銀みた ....
臨海線を越えれば
また一つ忘却の朝が 時計仕掛けのようにやってくる


未だ
ためらいのない無残なライトの明かりを車たちは放ち、


散水車の水のはねる音に
まどろみを破られた
わ ....
昔 うちの父さんは
カレーライスにソースをかけて
スプーンをグラスに突っ込んで
上から下までぐるぐる混ぜて
それはそれはおいしそうに頬張っていた

ある日 それを友達に
なにげなく話した ....
「ばかものよ!」

なんて言い切れるなら良いのだけどね

「もしかして」

そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
要らないものを棄てる
何の感情もなく棄てる
これでいいのだ

生きることはそういうものなのだから

Old leaves fall from maple trees.

それが生きるこ ....
正解も、間違いもなくて
それでも答えがほしくて
君を待ち焦がれた

向かい合った瞳を見つめ
その手の暖かさを想像し
きれいに笑えず、うつむいた

抱きしめる代わりに声を
口付ける代わ ....
この世のうわずみを
あらかた舐めてしまった

僕は

もう

面白がらなければ
何も面白くないし
欲しがらなければ
何も欲しくない

この世のうわずみは
どれも同じような ....
(私はいつも仰向けで寝入り
 決まって仰向けで目を覚ます)

その日天井のしみは、妹のクラスメイトの顔だった
昼下がりに学校を早引けしたきり妹は姿をくらました

(私はいつも仰向けで寝入り ....
眠れない夜
蜘蛛の子達が蠢き出す

無数の血管に入り込み
チクチクと毒針を刺す

体は痙攣してハイになり
脳に届いた毒は
死の自動思考を始める

蜘蛛の子の毒は
精神を少しずつ殺 ....
青い空によく映える
突き出た看板にはバイキングの文字
どうぞご自由に
雲がそう言った
飛び石のように並んでいた

まだ夏服の少女の
むき出しの肩が
風に触れられて震えた
自由に
ひ ....
 おととい、この町はもう終りだと誰かの「影」が千鳥足でふらついたまま標榜したのがはじまりだった。

 きのう、よその町の「影」が焦点の合わない眼でニヘラニヘラ笑いながらやって来て躊躇なく私たちの「 ....
自動販売機のコイン投入口に
すいこまれていく女の人をみた金曜日の夜
ポッケの底のおつりの枚数をかぞえていた
裏面をやさしくなぜながら
口当たりの良い絶望味のコーラをぐびぐびのんだ

昔乗用 ....
彼は知らない
こんなにも想っていることを

彼は知らない
こんなにも憎まれていることを

彼は知らない
何も、なにも、ナニモ…

そして、彼は知らないまま生きて行く

何も知らな ....
カウンターの背の高いスツールに腰掛け
グラスに注がれたバーボン
氷のゴツゴツした表面を覆いながら滑り落ちる
琥珀色の液体にジッと
視線を這わせ

すでに結露したグラスを捧げ
グビリと ....
          ホルマリン浸陰嚢びちゃり鈍い音を立

                 て

          潰れる   潰 れる    潰     


            ....
光りをなくした
名もない星たちが
うつむいては 化石のように
眠っている



ちゃんと笑ってあげたら
隙間に触れることだって できたのに
平穏という残酷な家の灯りに
夜の積み木を ....
「貴女はご自分に酔っていらっしゃるのです」


思いがけない言葉に顔を上げた
彼は静かに私を見つめて煙草に火をつけた


(どういうこと?)


いぶかしげな眼差しの私に彼 ....
<スクリュー・ドライバー>


時間のネジを緩めたら

傷ついた過去が星空になる

空間のネジを緩めたら

縺れた風景が花園になる

無色透明のネジ回しで

日常の窓枠を ....
立ち止まるひと
立ち止まらないひと

その違いってなんなんだろうね

わたしなんか立ち止まらないひとだと思ってたのに
こんなとこに5年間も立ち止まってしまっていて

指先器用でギターと ....
{引用=ほろほろとくずれはしない鍵の化石があなたのからだをひらいています
記憶は銀河のように 白い、黒い乳房のあわいをすり抜ける
あたたかな指先であなたの軌跡に限りなく薄い爪痕 ....
連休の飛石に
ぽつんと取り残された
ニュートラルな朝
激しい雨と雷鳴に
追い立てられるように
夏は逝った

あまりに唐突に
ぽろんと吐き出された
肌寒い空白
断末魔の雨音と
 ....
月が私の心を
真っ直ぐに射るから
嘘がとけてしまったみたい
瞳 熱いよ

雲は負けずに覆うけど
月はそのままで
照らすよまるでなにも
なかったみたいに

何度目のまんまるなんて
 ....
溢れ出る言葉
消えていく言葉

伝えたかった想いは
半分も伝えられなくて

言葉は木の葉に当たる雨粒
弾けて細かい粒となり
散り散りに飛散する

きっと一滴の涙の方が
よほど饒舌 ....
 ある科学者は、そこで対になる点などセカイの怠慢の極みだという。
 ある考古学者は、われわれが日常で行っていることはすべてその向き合う点のバランスだという。
 ある文芸評論家は、点は一つの空間に一 ....
川の岩盤を流れる水は
岩盤の裂け目から
襞の入った白いレースのカーテンとなり
直下の岩盤に落下した水はまた元の流れとなり

水は岩肌を滑るように流れ
そのぬめぬめした岩底には
泡一つ遠目 ....
僕は、それを、思います
それ、は、空、を、思います
空、は、雲、が、浮かびます
雲、は、遠く、に、流れます
遠く、に、心、が、向かいます
心、が、きしり、と痛みます
きしり、と、君を、思い ....
用を足すだけなんだけどね

うら寂しい公園の片隅にあるのは決まって便所ってやつで

おおむね和式の便器しかなくて
紙なんか無くて
げげげのお友だちなんかの手が暗闇からぬらりひょん

べ ....
穏やかな夏の青い空に
幼い頃聞かされた赤く染められた天地が
嘘のように
頭を刈った少年たちの
淡い掛け声が響いた

誰もが歩む死への行進
だけど殺し合いは御免だ
「兄弟仲よに分けないか ....
革命的な言葉を口にしながら
麦わら帽子の海賊たちが船出する 
追い風 あふれる秋色の陽光

夏をふりかえらない はしゃぎ声に
バルーンの剣を空に 掲げ、

略奪のためでも
自己の利益の ....
世の中に無駄があるとしたら
自分のことだなんておもったりして

そんなことないよって言って

無駄な会話に思ってしまって
横耳できいていた
一瞬大事な言葉がよぎり
顔みつめたけどあなた ....
真山義一郎さんの自由詩おすすめリスト(718)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
泣かせて- うずら豆自由詩4*10-10-7
黎明/sign- 月乃助自由詩14*10-10-5
カレーライス- 鵜飼千代 ...自由詩20*10-10-4
陽だまりのひと- 恋月 ぴ ...自由詩27+*10-10-4
ステル- れもん自由詩110-10-4
シアワセ- ala自由詩2*10-10-2
ぽつり- nonya自由詩23*10-10-2
しみ- 豊島ケイ ...自由詩17*10-10-2
夜と朝のあいだに- うずら豆自由詩5*10-10-1
自由- 朧月自由詩410-10-1
「影」- 豊島ケイ ...自由詩4*10-10-1
o- コーリャ自由詩910-10-1
無知に嘆いて…。- ala自由詩2*10-10-1
バーカウンターの蛙- ……とあ ...自由詩10*10-9-30
流れ_る- 鵜飼千代 ...自由詩6*10-9-29
姦婦- 月乃助自由詩13*10-9-28
恋愛遊戯- 渡 ひろ ...自由詩13*10-9-27
NON`S_BAR_<_1_>- nonya自由詩9*10-9-27
三叉路のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*10-9-27
連詩_「_知覚_」_よもやま野原・竹中えん・なき・夏嶋真子- 夏嶋 真 ...自由詩18*10-9-25
夏は逝ってしまった- nonya自由詩8*10-9-23
まんまる月- 朧月自由詩210-9-23
通り雨- うずら豆自由詩610-9-23
ボクが夢で見た楕円またはその中の二つの点について- 豊島ケイ ...自由詩5*10-9-23
吹割の滝- ……とあ ...自由詩10*10-9-22
溶ける影と雲の残像- プル式自由詩710-9-21
流すひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-9-20
彼岸入りに- within自由詩15*10-9-20
旗のもとで、- 月乃助自由詩15*10-9-19
ミラクルトレイン- 朧月自由詩310-9-17

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