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夜の風 気持ちよくて
外でコーヒーをのんでみた
ええかっこしぃ みたいで
はずかしいけど
正直
かっこいい気分になった
しばらく飲みながら
ご近所をながめる
人気(ひとけ) ....
宇宙人が存在するか、しないか、それともこの話題に興味がないすべての人々よ、聞きなさい
宇宙人がいるのか、いないのか、それとも興味を持たないかを気にするその前に
最悪に備えて行動する必要がある
....
グミ
どうぞ、と差し出された袋のなかには
色とりどりのグミ
お祭りみたいにひしめき合ってる
青いのをひとつ
取り出して
口に入れる前に電球にかざす
ママが言った
海の色を ....
おふとんとわたくしの
さかいめがおぼろげ
すなのこまやかさで
ぬりこめられて
まぶたをきちんと
とじたまま
きょうのしごとについて
まとはずれなだんどりをくりかえす
お ....
人間は個として
およそ同じ体積の中で
古い身体を処分し 新しい身体を作り 生きている
樹木というものは
死んだ古い身体の上に 新しい身体を重ねながら
体積を増やし続け 太く大きくなってい ....
目の前に大きな山が聳えている
あんなに高い所まで登れるんだろうか
と思っても
一歩一歩登っていくと
必ず頂上に着くから不思議だ
どうしてわざわざ苦労して山なんかに登るんだよ
という人がいる ....
家の窓の中にいると
そこが家の眼だということを
うっかり忘れそうになる
薄いカーテンを開け放ち
風を出迎えると
人の眼も
家の眼も
まばたきする
季節のかわりめに
少し驚くようにして ....
ひなたぼこ、
光の海を泳いでる
私の心はふわふわり
さっき夢に見たよ、
あけっぴろげのあなたを
初めて立ち上がるあなたを
珍しそうに言葉に触れるあなたを
僕ら、光の向こうからやっ ....
春の日も夏の日も、そこに行けばそこに海辺があり磯があり、秋の日も冬の日も、そこに行けばそこに丘があり林があり、そこはいつもやわらかく甘い匂いが流れてくる場所。焼き場があるのだ。木陰のさしかかる三角屋根 ....
田舎に住んでたから
私たち お互いに車を持ってた
お互いに お互いの車のキーを持ってた
あなたが去る日 キーを返したの
ホルダーの重さが半分になった
去ることはわ ....
ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』を読んでたら
アリストンという名前の哲学者が、ハゲ頭を太陽に焼かれて死んだって書かれていた。
べつに、ハゲでなくっても、日射病ぐらいにはかか ....
人生が ぽつねん 立っている
カエルが キーキー鳴いて
そうして 朝の間際 僕も泣いていたのでした
運命が純白の手を 僕にふるから
僕は さむざむ と泣いているのでした
ふわふわ 青 ....
「今日の貨物も 重そうだな」
「ああ 空の雲も 重そうだな」
凍り付く森の枝先 すり抜けて
貨物列車がゆく
港の駅まで たんたたんと
コンテナの奥はガラスの水槽です
銀の平原を ....
春 おそく
雲低い空の下
裾のほつれをまといつけておいた
小花柄のフレアースカートはいて街へ出る
図書館の帰り、線路わきの公園で
ひとり眺めみる
八重桜
ぼったり ....
1.
夜の陽だまりに
昼間見つけておいた
幽霊の足が咲いていました
窓辺で奇妙な咳をする
子どもの背中は丸くなる
(月のドーナツを齧ったのは
(わたしです
(歯型がぴったり ....
じぶんの重みに
押しつぶされた日の光が
大地に一度 身を落として
あたりを囲う 同じものたちの
小さくも楽しげな 溢れかえり
そこにある岩肌の
わずかな塩味に
あいさつのように
その明 ....
蜂の巣穴の形に神を感じる
花の花弁に神を感じる
犬の添い寝に愛を感じる
人の所業にデビルを感じる
あぁ、人だけがクルクルと
カルピスを紙コップで
ほどほどに凍らせて
お風呂で
シャクシャク崩しながらたべます
北極ですー
遭難しますよー
シャクシャクシャク
流氷ですー
たいへんたいへんー
シャクシャ ....
とおくのびていく
声、
ういういしくかなしく
しずかさの相貌を帯び
わたしは待機し
ふるさとを想う
ふるえながらふるえながら
明日のことは
誰にもわからないから
....
翼はあげないよ
と鳥がいった
人は進化の頂点ではないし、そもそも退化かもしれないので
と考えている間にも世の中は刻々と変化する
美味しく生きよう
昼前は肌寒かった
ごろごろしな ....
これは詩というか散文というのか、(書き)つつも迷ってしまうのだが、
、というのも僕は何人かの詩を読んで気持ちわるい、あるいは~わり~いよ、とか過去にコメントしたことがあるのね。ごめんなさいね。そ ....
安らいでいる
昨夜の疼痛発作、
嘘のように
安らいでいる
街は今、彩り豊かな遠景
浮き上がり消える美の残照
時は静止し息を潜め
奥まる意識に桜の花、
散らす はらはらと
はら ....
何かを知りながら生まれてきて
何かを少しずつ忘れながら育ってきた
見知らぬ街でのZDF彗星のように
ドミノ倒しさながらに価値が顚倒するので
5万年先にどうなっているのか予測できないでいる
....
世界が照り耀いている
車が通る、人が過ぎる
うっすらと青い空模様、
桜並木は白く染め抜かれ
路上にて、
アパートの隣人と出会います
彼女は親しげな笑顔浮かべ
我々は、
手と手を宙で ....
草が夏を繰り返している
雲になることを空想していた少年は
九九の練習を終えた後
空港事務所の職員になった
苦痛ではない、けれど確かな痛みが
暮らしの中、靴にも降り積もっている
空気 ....
朝おきてお布団から見る天井は
思うより遠くて広い
へー てなる
たまにしか見ないし
忘れちゃうのか
年に数回
へー てなる
そんな朝は
年間ベスト何位かの良い朝なんだと思う
雑草のように頭から抜いて
ポイッと投げた
地中に残された根のことも
若葉に齧り付いていたアダム氏のことも
考えず
太陽は影
月は見ぬフリ
少年少女は夢の中
2階の自室の窓を通して
....
今朝
東の空に羊雲がびっしりと
ヒツジたち
みんな揃ってどこへ行くのか
出勤すると社員証を提示する守衛室前に
片足を付け根から轢かれた状態で居る
路上の 蛙
目を ....
底浅の透き通った水の流れが
昨日の雨で嵩を増して随分と濁っていた
川端に立ってバスを待ちながら
ぼくは水面に映った岸辺の草を見ていた
それはゆらゆらと揺れながら
黄土色の画布に黒く染みていた ....
壮麗な科学技術の夜明けまえ
ボクとあなたが苺の関係だったということ
そのことが不可解な生き方に付加価値を付けてボクの証明につながり
つなぎ合わせのリボンを引きちぎる獣たちの姿を予見し ....
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