農夫だった祖父は
ある日
自分の土地に
油田があることを見つけ
大金持ちになった

父は働く必要がなくなり
暇さえあれば
世界を飛び回り
グローバル
という言葉が口癖になった
世 ....
君が僕に別れを告げてから
君ソックリのロボットを作ったんだ

君と違って言うことを利くし
我が儘も言わない

だけどね 君ソックリの声が痛いよ
だけどね 君ソックリの笑顔が痛いよ

 ....
星の雲と砂
夜の水かさ
わたしが生まれた理由より
さらに遠くへ
離れゆくもの


サーカス 移動動物園
肉から物から聞こえはじめる
わたしではないわたしのかたち
ぬかるみの ....
今日は入浴剤のかわりに
思い出を溶かしてみることにした
みるみるうちに水が染まっていくが
どうもうまく混ざらない
思い出にも種類があったらしい

やわらかなパステルカラーとかたいモノクロ
 ....
{引用=風の脚が遠ざかってゆく
あさいわだちは
春の周りをくすぶっていて
いろとりどりのかざみどりが
ゆるゆると迂回しては
家を さがす



信号が青に変わり
ひとなみは と ....
夜の輪郭が瑞々しく
他の夜の暗さから起き上がるとき
波を湛えた器を抱え
灯りの無い道を進みゆくとき
声は牙の冠のように
おごそかに髪に降りてくる


ふたたびからになる器を ....
転げまわっているうちに
ようやく産まれた
ようやく
あなたの声が聞こえた

そして
これから
初めてばかりの世界で
歩いてく

みんな同じで違うから
って
この世界でど ....
テレビドラマで人が死んでも
嘘だと知ってホッとする
そうして世界のどこかで
誰か死んだのを知らないまま

『助けて』って言葉を知らない
誰に言う言葉か知らない
呼吸をするので精一杯
 ....
ぼくがまだ見つけない 明日の
呼吸の波は、かぎりなく無音で
おしよせては、
皮膚のあいだに刻まれた旋律を
からめとりながら
引いていく


奥深い場所で対流する
なまぬるい記憶、ある ....
雨が降ってきたので、浜辺に置いてあった船の下で雨宿り。青く錆びた船、後ろには網が沢山積んである。

拾った貝殻の中で一番大きなのを灰皿にすることにする。

近頃は連れられて景色が綺麗な場所にい ....
昨日の月は

尖った 細い 月爪だったので

夜を枕でくるみこんで

空を引掻いてしまわないように

唄を歌って

ふかい、ふかい 息を吐いたら

枯れた冬 ....
空の、あまりの青さが
出逢った日と同じ色をしていたから
なんだか違和感を覚えてしまって
それを誤魔化すように
むきになって笑ってみた

ここは夜景もいいけれど
飾り気のない素顔の街が見え ....
君は
君の家に入らない

雨が降っているというのに
軒下の風を嗅いで前足を舐めている

私の上には屋根があるので
髪に降るよりも
雨は、
硬質な響きで
音の羅列を渉っていく

 ....
山奥の一軒の家のために
立てられた電柱は
その家に誰も住まなくなってからも
一人で立っていた
電線はつながっていたが
電気が流れることはもう期待できない

電柱は昔を思い出した
まだそ ....
むずかしい顔をしていても
だれかに名前を
許すとき

見えない風に
腕だけ乗せる、ような
わたしはひとつの窓になる


だれかの背中のさびしさに
おもわず声を
かけるとき

 ....
脱税しました
空は晴れていました
脱税したお金で
スポーツカーを買いました
お金が足りないので
模型のスポーツカーでした
海の近くでした
風に匂いがありました
一輪車が得意でした
上 ....
こくどうぞいの
みんかの
せまい
げんかんさきに
すいそうが
ほうちされている
あまみずがたまり
みずは
じょうおんのまま
やはり
ほうちされている
かつて
そのなかには
ち ....
窓際の花瓶に挿した花を想うと
降る雨の着水点はまあるくて
本当にまあるくて
揺れる心も
みずたまりの世界の中だけでも
空から降る生命の一滴

内側からでしょうか
包まれたいと
願う湿 ....
 僕は夜遅く ドラマチックレコードを聴く
 布団の中に潜りながら涙を流す
 あの頃の記憶が蘇ってくる
 僕の膨張した心を絞り出して涙が出てくる
 雨に沈んだ森
 僕は君の作ってくれた様々な布 ....
カフカが並んだ本棚をなぞりながら
一冊だけ足りないわねと
君は言った

僕はどの本が足りないのか知りたかったけれど
君の興味はもう既に他の物に移っていて
きっと尋ねても無駄なんだ ....
燃やされた
おじいちゃん
体じゅう

今までもらった愛
にじみ出ていって骨

死ぬ前
愛するおばあちゃんに言った
「愛してるよ」

愛してる
これからも
死ぬ間際の
現在形 ....
みずいろのまちで
しゃぼんだまのような
おさないひびを
かさねたぼくら

なつかしさに、
めをつむるのも
いいかもしれない

ただ

きみとぼくは
べつのいきものだったね
い ....
ゆふぐれ
ふみきり
みずたまり


おむかえの
はは、したがへて
黄いろいぼうし
せおう赤


あたらしいくつ
よごさずに
じょうずに
とべた、よ


はがいっぽん
 ....
頰杖でまどろむ窓辺何もかも
    透き通ってゆく水晶夜にて


草のゆめ針の夢またむらさきの
    時のうつろい夜は傾き


果敢ないと花びら時に散るならば
    ....
雨上がりの食パンは
暗い部屋の中で
その白さが大きく目立つ
外が明るくなるよりも
少しだけ早く
明るさの存在を示してくれる
そのやわらかさを見ていると
午後はどこに出かけようかと
なん ....
紙屑に
バージン・オイル
垂らして


間違いなく
マイケル・ジョーダンの
サイン


燐寸で
燃やしてる


鼻を
くんくん
させて
 ....
鳥篭に入れられた鳥は
再び大空を飛ぶ事を夢見る
借り物の安全や平穏よりも
自由な世界に憧れる

だけどいつしかち志を失い
逃げ出すことを諦めてしまう
果てしなく広がる空を見つ ....
今まで空だったところに
建物がどんどんつくられて
空が狭くなってゆく
青くてやわらかい空が
暗くてかたいものに
覆われてゆく
辛いときに空を見上げても
もっと悲しくなるだけで
この弱さ ....
微かに血の色を混ぜた
純白の火照り。
月光を浴びた濃淡の起伏が、
永くしずかに波打つ夜

幾重にも重なりあう
厳かな山脈を流離う爛漫、
滑り落ちる霞のごとく
裾野へ降りて散る花、死、花 ....
今朝の星占いでは久々の1位で
思わず身を乗り出してTVを見た

いつもと同じ様に家を出たのに
電車の乗り継ぎも
信号の青も
とてもスムーズだった

会社の前で同僚と会い
トークがウケ ....
山中 烏流さんのおすすめリスト(1126)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
親から子へ- ぽえむ君自由詩8*07-4-19
Only_One- 北大路京 ...自由詩25*07-4-19
ノート(腹話耳)- 木立 悟自由詩707-4-19
バスタブ- 優羽自由詩11*07-4-19
回帰線- はな 自由詩20*07-4-19
ノート(水応輝)- 木立 悟自由詩507-4-18
耳の産声- AB(な ...自由詩507-4-18
unknown- 黒い鴉自由詩107-4-18
耳の産声- 望月 ゆ ...自由詩29*07-4-18
ブルーノート/360°- 猫のひた ...散文(批評 ...107-4-18
月爪- リーフレ ...自由詩16*07-4-18
ヴィーナス・ブリッジⅡ- Rin K自由詩32*07-4-18
雨の犬- 藤丘 香 ...自由詩43*07-4-18
一人ぼっちの電柱- ぽえむ君自由詩18*07-4-18
少し妬けた- 千波 一 ...自由詩13*07-4-18
脱税- たもつ自由詩1307-4-18
くんれん(ねつ)- たもつ自由詩807-4-18
花瓶の花- 鯨 勇魚自由詩4*07-4-18
ドラマチックレコード- はじめ自由詩9*07-4-18
不揃いカフカ- なかがわ ...自由詩2*07-4-18
りんねのうた- ゆうさく自由詩3*07-4-17
つみぶかい- アオゾラ ...自由詩6*07-4-17
いちねんせい- 佐野権太自由詩23*07-4-17
水晶夜- 石瀬琳々短歌21*07-4-17
雨上がりの食パン- ぽえむ君自由詩5*07-4-17
いぬ- はらだま ...自由詩8*07-4-16
鳥籠- 1486 106自由詩9*07-4-16
空が消えてゆく- ぽえむ君自由詩14*07-4-16
ら、むーん_★- atsuchan69自由詩16*07-4-11
僕は幸せだ- mac自由詩5*07-4-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38