絶滅にひんする

動物として生まれてくるとは

いったいどういう因果なのだろう

またそれを

思考する資格が僕にあるのか


深夜、酒場で

ナイトサファリ

湿気と音 ....
夜風

川風

人の臭い

油に濡れた

光の柱

頬をなぶる

ぼんくらの命

混沌のうちに癒す


生活という言葉が好きだ

そして

生活というものを憎悪している


夜風

川風

人の臭い
 ....
森に架かった木の橋に 
父は手にしたカメラを構え 
木漏れ日と葉陰の揺れる{ルビ袂=たもと}に立つ 
妻と娘をレンズ越しに覗いた 

シャッターを押した後 
肩を並べた三人の後ろ姿は 
 ....
書き人知らずの本でした
棚から引き抜き
いくつかの確かな硬貨を払い
手に入れたというのに
ふと気付けば
それを生んだ人の名は
どこにも刻まれていませんでした

家に帰り
日差しが中途 ....
かろやかに
自転車を漕いでいた風は
あの日、突然
吹くことを断ち切られ
いまは
病院のベッドで
蛹となって
眠っている


息することさえできなくて
ときおり
顔を歪め、真っ赤 ....
ボンボリつけて
ビーズの蝶々付けて
学校に登校する
革の手袋する

先輩にもらったキーケース
弟が友達のお母さんに
声を掛けられ
貴方が誘拐犯かもしれない

と言ったそうな
小さ ....
帰宅する途中
コーンスープの匂いがする
家の前を通りかかる
中から男女の諍いの声が聞こえてくる
少年が一人
玄関の外に立っている
ドアにもたれてただうつむいている
どうかあの少年が
私 ....
 
  あの
  しずかな箱のなかに
  とじこめられる 
  ふたりきりで 

  わたしたちは
  上昇する 

  風が吹いてくる/寒い/しまいに雨までふってきて/ずぶぬれだ
 ....
水暗きなかに閃光突き刺さるまじわる場所は色彩なき場所

青春の色彩すでに忘れたり鳥飛び立てる後の静けさ

掌にあまる白桃まだ知らぬ空の色彩抱きて帰らむ
            2007/06/02


単純な飛行機を飛ばす
ゴム動力でプロペラを
クルクルと回し
ゴムがゆるむまで
どこまでも飛んでゆき
見えなくなって
ステルス機になっ ....
朝露に光る姿は艶やかに彩り添える紫陽花の花


清流に若鮎跳ねる今もまだ大志をせなに雄飛を胸に


揺れ動く穂波は仰ぐ空の青田には命の輝き満ちて


雨続く窓の際には子どもらが作りし ....
彼女のささやきは
太古の空に置き忘れた 君の本当のイニシャルであったり
気づかれぬまま 君を愛した風の名であったりする

彼女のささやきは
瞼にそっと置かれたぬくもりであったり
愛撫がすく ....
 今の時間から親友が集まる木の上の秘密基地へ行く
 夜も更けて満天の星空が顔を出している 月の時計が僕をウキウキさせる
 濃密な暗闇は景色に馴染んでいて リュックを担いで夜道を全速力で走る
 僕 ....
朝起きたらお母さんに殺されていたので
今日は学校に行かなくてもきっと怒られないと思って
とても嬉しかったです

けれど私は少しお腹が減っていたので
朝ごはんを食べたかったのですが
 ....


鮮やかな生に焦がれて
無意識のうちにこめかみに
魂の弾丸を撃ち放つ

立ち籠めていた紫の煙
視界の中に映るのは
生の匂いを放つ花
前世を占えば
俺は天使




 ....
部屋の中は蒸し暑い
狭いベランダに出て
物干し竿と手すりを利用し
布を張り
テーブルと椅子を出して
小さいおうちができました

レモンの鉢植え
ホウセンカ
ハナスベリヒユ
あと、分 ....
植物園まで
はちの子を送っていく
バスは回ってこないから
自転車でまいあさ運んでやる
自由ぐらい自分で守れと
けさ見た夢の話をしながら
ペダルをこいで坂道を登る
はっぱの裏に書いてあるこ ....
我が家に
最新型のテレビを入れてみた
だからといって
家族の会話が増えたわけではない
そもそも家族全員が
揃って家にいるときはない
増えたのは
番組録画の数だけだった

自分の付き合 ....
言いたいのは
たった四文字
 
伝えたいのは
いろんなこと
 
 
 
 
声にならなくて
もどかしくて
 
言葉にしたくて
うまく纏まらなくて
 
 
 
いっぱい ....
一匹の{ルビ蜻蛉=とんぼ}が
脚の間をすり抜けて
小さくさざ波立つ水田
暮れ翳り始めた空に
フラミンゴの色の雲

エミール=ガレの作品集を
撫でる指で繰っていた
男のこと

苗のき ....
耳から
抹茶がこぼれてしまうという
朝になるとシーツは
たっぷり緑を含んでいて
洗うたびに
深みを増していくのだという
(この時期だけなんですの

さして困ったふうでもなく
さらさ ....
真っ新な紙に文字が沁みる
字面になり損ね、はじけたもの
とばしった点と点
不必要に思われたものが
繊維を沈み込んで行く過程で
必要なものゝ如く
一本一本に記憶を残して行く
 ....
昔ね人はお月さまに住んでいたの
だけど色んな事があって
お月さまと喧嘩しちゃったの
人間はわがままだったから
もうお月さまなんて嫌い
無くなっちゃえって
魔法をかけちゃったの
お月さまは ....
雨が降ってきた
そんな空にイライラしたのだろうか
家に置いてある
どうでもいいコップを
庭の真ん中においてみた
少しずつ
コップの中に水が溜まってくる
少しずつ
コップの中で雨が揺れて ....
自分の趣味で申し訳ないのだけれど、女性の書く詩が好きだ。
女性詩、あるいは女性性を持った詩、とも呼ばれるそれらは、
目に見えているのに決して触れられないもののような気がする。



贖 ....
同じ詩を何回もアップしてみる
反復してみる
唐水車の水ぎわの
苔むす屋敷のはしっこに
住んでおります
ございます
子どもは巣立ちて
夫は他界しまして
天上の人でして

疎開した猫からの便りにありますのは
ときどき天井か ....
 無い物ねだりを始めた君は 
 朝靄の中にある
 タンポポがそっと綿帽子を飛ばす光景を
 密かに見逃している

 原っぱいっぱいに広がる黄色い世界が
 雪の絨毯に変わり
 緑の野に変 ....
バスが燃え
市場が燃え
レストランが

兵士を焼く
まだ若いパトロールを

私たちは奪われた者

正義と
正義が反目する
その西の国はチェスの国

ここでない
遠いオフィス ....
わたしには
こうこうせいのおねえちゃんと
おかあさんと
おばあちゃんがいます。

「おねえちゃん、どうしておけしょうするの?」
「きれいになりたいからよ」
「どうしてきれいになりたいの? ....
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