あの子やその子の孤独は
柔らかそうで素敵

まるで女神が産み落とした赤子のようで
健やかな膜は健在なのね


この体は 何かが出ては入る循環を好んで
一色にしか染まらないけど存在は莫大 ....
馬はずっと土の中で
千年以上も埋まっている
生まれた時は丘の上にいたが
数え切れないほどの戦乱と
自然の変化によって
冷たい土の中へと潜っていった
それでも馬は
丘の上から見た日の出を
 ....
愛し人を真白の紙に立たせようとすると

僕の脳は一斉に窓を閉め始める


どんな世界に連れだしても
独占は止められず
清き風は吹かず


広大な海原は
狭く細長い橋になる

 ....
僕は深夜の公衆電話ブースで
キミに聴かせる物語を暗誦している

 動物病棟に緊急搬送されたクマリスの
 バイタルは比較的安定している

すでに眠りについたキミの枕元には
3年ほど前に発禁 ....
みちている
ろじょうに
ひと
もしくは
ひとにちかいものの
こえ


こうさてんに
まいにちあった
はなは
いつしか
おかれなく
なった

あのひとも
どこかで
は ....
めをひらき

みあげたそらの

青さにふと

あなたにあえないつらさをしる
航海の繋ぎ合わせ
不定調で繰り返す波が
心音だと知りました

ひろがる海の、
セイタカアワダチソウが群生して
隠す向こうには香炉です
あるいは燈籠の火でしょう

それは暗闇が広が ....
あなたの住むマンションまでやってきた

あなたに食べてもらおうと思って焼いたクッキーは
人生で初めて焼いたクッキーは
思う以上に手間取り
夜になってしまった

マンションはほとんど街のは ....
無人駅に降り立てば
地図の見方にも
ちょっと工夫がいる
缶ビールをぐっと飲む

子供の頃に
抱きしめ方を習ったような
初夏の風にさえ
あいさつを交わしたい

垂直に支えつづける日射 ....
満天の星空をつつむ静寂の下
潮騒を聴きながら横たわる身に纏う砂粒
はてしなく投げた仕掛けを海に任せて
ケミカルライトの点る竿先を微かに揺らし、
甘い潮風がコーヒーの苦味を慰める

アタリな ....


かみさまから
えいえんのやくをにんめいされたので
しろいあきちにたってみました
ねていたときのことだったので
ほんとうはかみさまじゃなくてわるいもののさしがねかもしれない
みーみー ....
満ち足りた感情
足らないおつむ
どうしてくれようか

笑っている君
笑えぬあたし
どうしてくれようか

ほら、だって宙ぶらりん
ねぇ、あたし知らないの
嗚呼、だって判らない ....
長い耳のようなものに
巻かれている
なでてみると
自分の耳なのだと気づく
近くでは耳が産まれている
いくつかは知っている耳で
いくつかはよくわからなかった
産まれてきた耳は
自ら声を発 ....
骨のような柱が燃えている
燃え尽き くずおれるまで
ただ波のなかに立っている


流れ着くものが燃えている
山の影が土を覆い
波だけが明るく揺れている


昨日の足跡が残ってい ....
私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです


何か言わ ....
星をひとつもらった


夜空がすこしだけ暗くなって
そのぶん
ぼくの夜が明るくなった


きみに手紙を書く
いくども書き直したので朝になった
星のことは書かない


ぼく ....
流れてくる音楽を
つかまえようとして
つかまえられないのは
あなたがそれを
自分ひとりのものに
しようとしているから
かもしれない

つかまえるのではなく
ただ両手を頭 ....
黄色い鈴を振りました
しかし音が出ません

そもそもこの鈴の色は
鈴色ではなかっただろうかと疑問に思っていると
左上の隅の方で小さな私が
それは僕がスプレーで染めたんだとほざいたので殴りま ....
                    2007/04/19

集団面接で気力体力此処の街が好きですと言ってのける街灯の下には
おびただしい数の虫の死骸や吸い殻やガムや蹲った人たちの影が黒く
 ....
『私の進む道の端々に

幾多の血が流れているのでしょう』

「僕の振り返る道の外れに

幾つの屍に似せた有機物がおかれているのだろう」

そして、今その真ん中にいる君は

どれだけ ....
ぼろぼろに
なっても

また

誰かを
すくおうとしてる

ぼく
自身さえ

すくえないのに
ぬくもりだけを信じると
深呼吸できない、抱擁
信じて強くなれる
糸電話の決意

遠くでも近くでもない場所から
わざと小声でささやく
から、やさしい距離
保ち続けて

メールのない夜 ....
    弔いの言葉が捌かれて
    彼らはそれを咀嚼する
    通約された痛みの淵に
    紫紺の{ルビ輪=ループ}を描きながら
    桜は
    自らの闇に向かって落下する

 ....
{ルビ四八=しはち}、三拾余の
せかいが破裂音と共にきえた
{ルビ乱擾=らんじょう}のあかつき


辻斬り紛いの刃はこぼれ
鎧の傷口を匂う、
おぼろな自死


新聞ではバグ ....
茶封筒、
領収書の山、
切手、
広告付きボールペン、
CD‐R、
ホッチキス、
印鑑、
メモ帳、
単三電池(充電タイプ)、
しがぎんの普通預金通帳 ....
「休学することにしたんだって」


悩む顔も
丸めた体も
涙も

しらない

割れてるのでいいでしょ?てくれたお土産のかぼすゴーフレットしか
じゃまだといって押し退けた肉付きの ....
海馬のメリーゴーランド
データの海に釣り糸を垂らす
おかしいな真空パックしたルビーの宝石が
砂時計に酸化してガラクタになっちゃった

る・い・し・て・あ。
書き溜めた日記が台無し ....
畳の部屋に座る祖母が 
親父と叔母を目の前に座らせ 
「もしも私が世を去った後も
 互いに仲良くしなさい  」       
と静かに語っていた頃 

仕事帰りで疲れたぼくは 
霧雨の降 ....
きみの魚にふれたくて
えら呼吸を切望したら
肺が痛んだ
朝への開口を防ぐように
その
呼吸のひとつ
くちびるを
置いていく


きみの鳥をとびたくて
背中にそらを作ったら
煙に ....
人は屋根をつくった
雨から家族を守らなければならない
自らの肉体を守らなければならない
濡れてはならない
濡らしてはならない
壁も柱もつくることを忘れ
屋根だけがどこまでも広がっていった
 ....
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