上手に傘が開けたよ
 長靴ぬらさなかった

 ふかく巻かれるこびとのささぶね
 そろそろ川があふれ出しそう

 (こんな雨の日はやさしい)

 舌を使って
 どっちの蛙を乗せようか ....
 気持ちの不安で落ち込んだり
 あるいは高揚感に落ち着きの無くなってしまう時
 深呼吸する
 そして私はシングルポイントの六角柱水晶を握る

 掌の柔らかい部分に三辺の角が当たり心地良く
 ....
春の日も夏の日も、そこに行けばそこに海辺があり磯があり、秋の日も冬の日も、そこに行けばそこに丘があり林があり、そこはいつもやわらかく甘い匂いが流れてくる場所。焼き場があるのだ。木陰のさしかかる三角屋根 ....  それは直径十二センチのバースデーケーキだった
 スポンジ全体に
 塗られる甘みをおさえたクリームと
 細かいおろし金で削られたホワイトチョコレート
 が、一面に振りかけられて
 まるで遠い ....
ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』を読んでたら
アリストンという名前の哲学者が、ハゲ頭を太陽に焼かれて死んだって書かれていた。
べつに、ハゲでなくっても、日射病ぐらいにはかか ....
1
目覚めた時に
あるはずの枕元が
きみの鎖骨の中で
蒸発していた
(そういえば
(春をしまい忘れてたんだっけ

2
全ての
歩行者信号が
赤になっている
雨の季節の始まり
 ....
          l'impromptu 自由律


帽子は本日に相應しい途惑い


偏愛(だ)チープカシオは妥協ではなく


{ルビ時計=Uhr}見る同樣に{ルビ眼鏡= ....
          - l'impromptu 自由律


プリペアドピアノ獨り言つ午後の風


琥珀のなかで千年考えても尚


うれし大地の林檎{ルビ黃金=こがね}の林檎 ....
contents.

WE
  ・self-similar
  ・sea
  ・lemon

MYSELF
  ・imaginary
  ・gospel
  ・reverse
 ....
出会う前のあなたも好きとか
別れて十何年経っても好きとか
連続体というだけの他人を愛そうとする
汚れた水中眼鏡
雨の音がする
呑みすぎて目が開かない
公園の木の下
ブランコから誰か降りた
指の間で消えた煙草
祖母の弔い
満員のバスに
押し込める体の
内側で
すこし壊れるたましひ、
これは本当に
きみに抱かれるのと同じ
体か
曇る眼鏡
街を打つ、
倫理的ではない雨
知らない人の手が
ピアスを掠めて ....
夢の底を揺蕩えば
思い出の予感に
陶然となる
夢の向こうとこちら側
遠く近く狭まって
底の底に横たわる
わたし独りのたましいが
融通無碍に踊り出す
進む夜の青い時
深い眠りに揺蕩って ....
  


ひとにも会わない
歩いても歩いても
だれもいない村で

とてもなつかしい
しろいろのけものに会ったんだ

子どものころには
野原を走りまわっていたよ

 ....
雨の音が聞こえる
少し不規則なドラムみたいで
何かに合わせるつもりがない
そんな所が私と似ている

程々に働いて
たまに遊びに出掛けても
ひとりの時間が好きだから
返事のないものばかり ....
ふわり風に包まれた神の息吹き
木立の緑そよぎ群れ飛ぶ鳥たち
春の衣を纏った精霊たちの揺動

私は気付けばこの大地に立っていた
肉体という存在で大地を踏み締めていた
哀しみを携えながら無常を ....
花の中にはもう
ミカンが始まり

これからひと夏
こたつにミカン

思いもよらない
未来がまってる

ミカンにとって
ゆく春を惜しみてやがて枯れぬ五弁花の普く摘まず 花薗出でて

神に父に見離され行く曠野にて罵るすだま をとうとごろし

みづからをゆくへしれずへ染め終へて暁の虹掛かりて半円

天使戴冠の昏 ....
ヘビたち
だいたい
ヒマそうにしてた

トカゲたち
枝の上で手足をブランとして
うとうと心地よさそう

ワニは
奥の方で
少し緊張してこっち見てた

水槽の中で岩とガラスの間に ....
わたしが消えた場所
わたしが立ち止まってる場所

家族の様子を
窓の外から見てる

生きてたことを
無かったことに

初期装備でまた
砂舞う荒野に

発熱する前の寒気
人 ....
横断歩道の上の白線は
決して真っ白であったためしがありません。
必ず、幾多の轍が、靴の踏み跡が刻印されています。
もしも、真っ白な白線がひかれていたなら
ぼくは、その上を這って渡りましょ ....
ガレージのシトロエンに火を入れる
ダウンタウンの高層が切れて
海の気配がする
カーラジオから溢れる愛と宣伝。その反転
銀河のハッピーセットを買って
rocketshipに乗ろう
あの胃 ....
飛び立っていく音響の群れ
ぶちまけられ飛散する色彩たち
対象欠いて踊る躍る、
貫通する直線に引き裂かれながら
深まり自立していく思考

虹の双曲線の巨大な異様
わたしの眼は何処に行った? ....
タイムマシーンみたいな夜の覚醒
ふんわりした羽布団のその感触
また逢いたい人の柔らかな熱

利己主義の反対、利他主義
愛を注いでアイを注いで
資本主義、
何が飛び出すか分からないぞ
市 ....
小雨/降り出しそうにみえては降らない
安穏とした曇り空にはテレビをニュース番組に切り替える
何か重大な事件でも起きてるんじゃないかと
僕の煩悩に燻る炎に油脂を注ぐのだ
そんなときには夜の街 ....
平行線がある
それは、
見えない地平線だ
彼は言う、
此処が全てだと

死は霧のなか、
死は厳粛な移行、

愛する扉は開いている
凍結した大地はひび割れ
流され行く氷山の上の肉体 ....
 幾つものブイが並び浮かんだ沖合、幾つものカラフルなパラソルが立ち並んだ岸辺。その中間に、畳二枚ほどの広さの休憩台がある。金属パイプの支柱に、木でできた幾枚もの細長い板を張って造られた空間。その空間の .... この光の灯火
弾け跳ねる肌色の
水しぶき

言葉、世に響き放ち
言葉、世と絡み合い
言葉、世を力動させ

定着した意味、堀り崩し
トタン屋根の猫、鳴き躍る
もつれ合い床転がる郷愁の ....
すべて逃れ去っていく
すべて過ぎ去っていく
なかで、
けっして忘れられないモノ
けっして忘れてはならないモノ

  *

誰もが
それぞれの
限界と可能性、
抱え生きている
そ ....
「今日の貨物も 重そうだな」
「ああ 空の雲も 重そうだな」

凍り付く森の枝先 すり抜けて 
貨物列車がゆく
港の駅まで たんたたんと

コンテナの奥はガラスの水槽です 
銀の平原を ....
ryinxさんのおすすめリスト(1375)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨の日のやさしさ- soft_machine自由詩2*23-5-4
石について- リリー自由詩11*23-5-3
わたしたち死ぬと甘く軽い生きもの- 片野晃司自由詩1023-5-3
白のメッセージ- リリー自由詩5*23-5-1
カラチョキチョキ。- 田中宏輔自由詩17*23-5-1
窓枠のとれかかった朝/帰結する額縁- ちぇりこ ...自由詩823-4-30
身支度- 墨晶川柳4*23-4-30
砂金- 墨晶俳句3*23-4-30
完備_第二詩集『mirage』- 完備 ver.2自由詩323-4-30
辻褄合わせ- mizunomadoka自由詩623-4-30
ヤチル- mizunomadoka自由詩423-4-30
trace- 完備 ver.2自由詩423-4-29
夢の底(改訂)- ひだかた ...自由詩723-4-29
なつかしいけもの- 秋葉竹自由詩223-4-29
chill- ミナト ...自由詩423-4-28
接触- ひだかた ...自由詩7*23-4-28
ミカン(春)- 日朗歩野自由詩3*23-4-28
人力短歌ソロモン- 鷹枕可短歌323-4-27
爬虫類館- 日朗歩野自由詩2*23-4-25
神のいたずら- mizunomadoka自由詩423-4-24
白線。- 田中宏輔自由詩13*23-4-24
死から始まる- mizunomadoka自由詩223-4-23
ノンセンス3- ひだかた ...自由詩7*23-4-23
あの日のこと- ひだかた ...自由詩9*23-4-22
溜息橋- アラガイ ...自由詩10*23-4-21
平行線- ひだかた ...自由詩5*23-4-19
反射光。- 田中宏輔自由詩13*23-4-17
痕跡- ひだかた ...自由詩5*23-4-16
ノンセンス- ひだかた ...自由詩6*23-4-13
水_槽_列_車- 松岡宮自由詩15*23-4-12

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