人の心は汚い
世の中は汚い
そう感じた年末年始だった
私の心が汚れていないとは言わない
愚痴を言わずに生きていきたい
悪口を言わずに生きていきたい
人に優しくしたい
人に優しくされたい
....
ため息ついたってかわらない
いまある現状は
過去のわたしがつくったもの
引き受けよう
じぶんがつくったものならば
....
なにかで読んだ台詞だった
損しないかぎり他人に親切にする
ハードボイルドエッグのような人生
負けを受け容れる人生
かじる
しみる
タフネス
なにかで読んだ台詞 ....
双六で『ひみつを言う』のマスとまる
雲一つない青空に
紙飛行機が舞っている
一つや二つじゃない
それこそ無数に
たくさんの白い翼が
たくさんの願いをのせて
思い思いの方角へと
ゆっくり 漂う
涙を孕んだ雨 ....
大好きな人よりも本当は
お弁当の方が好き
はっきり言ってももちろん愛は消えないさ
僕の方のね
でもさ愛がはっきり確かめられるんだ
たとえ見栄え悪くてもね
おかずはいいさはっきり ....
ぴんとはりつめた
そらのした
つめたいかぜが耳をなで
にぎりしめた指先が
ポケットのなかでかじかむ
....
おとうさま
きんととはどうしてきれいなおべべをきているの?
とうちゃんはおもうんだ
とおく離れた御池に
きんととは居て
落ちてきたもみじをおべべにって思った
おとうさま
がてんが ....
ポコチンの形は
すっごく速くしごくと
歪んで見えると言った
特許事務所勤めの
風俗素人アルベルト•ヘンタイン氏の
理論は
川崎のソープ嬢ユイさんによって
証明され、左門豊作仕 ....
フロントガラスの前に広がる
いちめんの里芋畑で大きい葉群が
わらわら踊ってる
ここは、公園の駐車場。
ベートーヴェンの協奏曲が
カーラジオから
生真面目で軽快なヴァイオリン ....
ほどけた空から雨が降るよ
部屋の隅で風景になる
クローゼットがわめきだす
窓がやさしくほほえんでる
結び目をなぞる
古くならないように
水面に浮かぶ時計を沈めて
秘密の真珠でまど ....
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新たな年の訪れは
開け放たれた窓の様
目には見えない翼をもって
貴方は外界に挑戦す
見送る事しか出来無いが
かぜは冷たく
日のひかりも少ない中で
みどりの葉を増やしつづける
寒さがやわらぐころ
真白き花を咲かせるだろう
....
主婦が三日寝込んだだけで
高く高く それは高く
見事に築き上げられた
お皿の山
洗濯物の山
子供が引っ張り出したガラクタの山
塵・埃・ゴミの山…
実家を離れて初めて知った
美味しい ....
大きな空に
なんぼんも飛行機雲
それが放射状に広がって
ぼくたちは
愛を許されていた
ありがとうありがとう
またこれるかな
ほんとうにありがとう
....
貴君等はもう御存知だろう
前提として申し上げるを許して欲しい
苦味は旨みとなかが良い
切り離す様な方法をとるべきではない
それは何も食に限っての事ではない
あらゆる事に旨 ....
光の通り抜けるのがずっと遅いガラスには
青い光りが灯るんだって
ずっとむこうの、またそのさきの、
もっとさきの、そしたまたさきの
星の明かりが言っていた
光の通り抜けるのがずっと遅い ....
深夜のベッドに横たわり
スタンドの灯の下には
無数の塵が舞っていた
日中は見えないものも
照らされて姿を現すように
静まり返った街の夜空に
無数の(見えないもの)は
....
低音が私の中心を振動させる
脈拍が共鳴する
私の体は、実体を失い音の洪水に溶けた
ふわふわと
小さくても広い異次元を漂う
ゆらゆらと
人の隙間を縫って流れる
....
いつか見た虹
御託ばかり並べて 書き終えた気になったノート
片隅に書いた パラパラ漫画だけが前に進んでく
下書きばっかりで そこから進もうともしないくせに
急に嫌いになって 破って ....
君の髪にリボンを結んであげよう
可愛らしいピンク
ピュアな白
情熱の紅
空みたいな蒼
柔らかなイエロー
爽やかなグリーン
君が悲しい黒を結ばなくてもいいように
僕はずっ ....
夕焼けに向ける背中にいつも話しかける
あなたの白く暗い眼のなかに
今は何が映っているのか
細く響くラジオと
揺らすグラスの氷の音に
あなたはいつも
何を思うのか
わ ....
おかあさま
ねむれぬよるにかぞえましょ
さくをとびこすひつじさん
おとうさま
ひつじのこどもはどうしましょ
ねむれぬよるもあるでしょに
あんずることはありませぬ
うさぎがこぎだす ....
オーショー村には
ギオーザという名物料理があったが
貧しい人々は口にすることが出来なかった
豊かなサラーキンと呼ばれる高利貸し達は
いつもたらふくギオーザを食べていたが
貧しい人々に分け与え ....
ひし形の歪んだ街に産まれて
時々、綿菓子の匂いを嗅いで育った
弱視だった母は
右手の生命線をなぞっている間に
左耳から発車する列車に
乗り遅れてしまった
毎日、どこかで ....
耳が三角なだけで かわいい
縁あって飼い猫も 道端でひょっこり見つめる猫も
一方的な私の挨拶に 光速凝視永遠のシカトでも かわいい
時にトラなる事もあるけれど かわいい
内出血の私 ....
//ランドセルに入って『ドラえもん』みたいにシンプルな町を眺めていました。ああ、全く町と呼ぶにふさわしい。八百屋の袋を持ったおばあちゃんの上を、煙突の煙がもくもくと////
いのち
食べ
....
たたみかける波のように
訪れる悲しいできごとを
わたしたちは
もう 不幸せとは呼べない
昼夜を問わず
ドアは開けられ
手渡される花束
拒むことはできず
両手いっぱいに受けとめながら ....
は かなげな
じ ぶんの
め のなかの光が
ま だ、あると
し んじ
て
空の底の渦を見ていた
塩の海に降る
塩の陽を見ていた
岩から生まれる木を見ていた
息を吹き
声を吹き返される
上も下も
冷たい光の径
捕食の森の
....
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