今日 一つの悪意がとぐろを巻いていた

子供の頃に見た陰鬱な景色のよう
すべてが蠢く暗号のように

見慣れた街並みがそのまま
仄暗い陽炎にゆがむ悪夢のように

今日 一つの悪意がとぐろ ....
新しいことをしよう


右手にペンを

左手にナイフを


赤と黒


白くてはならない

始めるのだから

染めなければ


ああ


忘れていた


 ....
心の晴れ間は錯覚だから


いつも本当はどんより曇った空より

淀んでいること 

誰も知らないわけじゃない


知らないふり?


できるわけない

心の中なん ....
生まれてきただけで
本当はこんなに嬉しいのに
あまりぐずらないで欲しいと思ってしまう

生まれてきただけで
本当はこんなに嬉しいのに
賢くなって欲しいと思ってしまう

生まれてきただけ ....
この粗末な杖で
渓谷の深さを探りながら
対岸に渡り
平らな岩の上に荷物を置いた

紅葉は始まったばかりで

枝は葉を乗せて
上下に ゆったりと揺れ

葉は揺れながら 左右に小刻 ....
闇がやってくる
やがて
海と空の境界線をうやむやにする
闇がやってくる

完全なる闇の中で
闇を知ることはできない

闇を知ることは簡単だ
ぼんやりとでも
灯りをともせばいい

 ....
{ルビ月極=げっきょく}さんは資産家だ
日本全国に空き地を持っている
でも、どこに住んでいるのだろう
月極さんのお家がない
そう思うと、ちょっとかわいそう

パートさんになった
月極で働 ....
治りかけの小さな傷は
ちょっと痒くなる

我慢できなくなって
その周りをおそるおそる掻いてみたりして

治ってしまえば
こんな小さな傷のことなど
きれいさっぱり忘れてしまうだろうに
 ....
なんでもない詩人たちがけっこう好きなのです
ごく私的でもよいのです
ときに詩的でさえなくとも

ぼくのちっぽけな世界をあたためてくれる
ひとひらの言葉たちがたぶん
ぼくがなんとなくたいせつ ....
隣には一夫多妻の家族住むうちは君さえ元気なら良い 健康に関する悩みごとは

当事者にしか分からない

それが悔しくて

ぼくは共に苦しもうと思って

この中秋の月をながめていた


あの輝きが

共に苦しもうとしている姿に

思えたのだ


健康に関 ....
ななめ45℃に体かたむけて空を見る

とんびがくるくっるとんでゆく

仕事がえり

足が大根になってゆく

シンドイナってつぶやいて

ちかちかと電信柱に灯がともる

いいこと ....
目の前いがいが暗くなる

だから前しか見れなくなっている

暗くなるまえ

目の前いがいが緑色に蝕まれる

緑色は

やがて真っ暗い

闇になって

ありがとう、あなたの声を聞いていた


あなたしか ....
もしもツバサがあったなら

あなたのところへ

飛んで行けるのに



もしもツバサがあったなら

あなたのところへは

飛んで行かない


背中にツバサを背負った姿で
 ....
浅い秋の山麓にはまだ夏が僅かに匂いを留めている

霊園のなか
木漏れ日に似て
かすかな静謐の羽音を伝えるもの

誰かの魂の代償としてここにやすむメタモルフォーゼの
しるし

霊園の空は高く
夏をとむら ....
まいにち、テレパシーをとばしている

とどいたのかなぁ
今日は雨だけど ・・・


れんちゃんにとって
六月はもう、真夏とおなじだった
朝から暑くてたまらないみたい
ひんやりつめたい ....
出かけるのなら
帽子を被ってお行きなさい
いざという時には
バケツになるから

出かけるのなら
傘を持ってお行きなさい
空から降ってくるのは
優しい雨だけと限らないにしても

出か ....
やっと今日の仕事が終わった



選び間違えた 水の様なアイスコーヒーを飲み干して外へ出る


工場の騒音のなかで暮らしていると帰る頃には
虫の音なのか 耳鳴りなのか全く区別がつか ....
アリエッティににてるから好きって

きみは、わたしのせんたくハサミのようなかみどめをはずしながらいった。

わたしはこびとじゃないわって
いうと

きみはこいびとだよっていって

かみをくしゃくし ....
長い冬が明けて

やっと雪解けのときをむかえましたね

悪い夢をみていたのだと

すべてを水に流し 再出発です

おめでとう



悪い夢 儚い夢 叶わぬ夢

夢 ....
真昼の青空にいて

お日様はいつもと同じように

まっすぐに向き合ってくれている

それなのに痩せ尖った姿を

心溶かす丸い雲の横で

薄ぼんやり見せてしまい

ごめんなさ ....
夢を見ていた
バイトをしていた
家で絵を描いていた
夢ばかり見ていた
だけど歳を取り
知らない間にみんなバイトを辞めていく
ある者は営業になり
ある者は鉄道員になり
綺麗な看護婦に ....
雨降りの夜、厚い雲

独りの私に

一瞬満天の星空を観せてくれた

母の仕業に違いない

そんなこと

星になんかなっていない母にだけ

できることだから
今日は私の誕生日
羊毛で小さなケーキを作った

素敵な誕生日に
なります様に…
あの時にその口から

とても聞きたかった言葉

あの時に

だれに聞こえても

かまわなかったのだから

吐き出してしまえばよかった

呟き

しなければ良かった

 ....
みちに迷ったことに

恥じ入ることはない

迷わず進めたのは

その道を知るだけの

他愛ない偶然

みちに迷って

涙することなどない

笑いながらすすめたのは

そ ....
真夜中
娘の背中をさすりながら
ただ一心に祈る

他に何も要らない
何も要らないから
ただこの子の咳を治して下さい

今この瞬間にも
地球上のどこかで
同じように子を抱きながら
 ....
その瞬間 ホールドを掴む ためだけに自分と闘う



俺だってわかってないんだ

手を伸ばして 失敗しても人生なんか たいして変わらないこの指で
必死で 必死で 

ホールドを  ....
海綿状の景色のなかを落ちていく錯覚 二十五年前のある日
おとうとの幼稚園の授業参観に行った母が
苦笑いしながら帰ってきたことがあった
なんでも恥をかかされたらしい
その日のテーマは
「お友達に手紙を書く」というものだったのだけ ....
多紀さんのおすすめリスト(948)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
今日_一つの悪意がとぐろを巻いていた- ただのみ ...自由詩19*12-10-7
新しいことをしよう- reo自由詩112-10-7
もう一度だけ- 芦沢 恵自由詩18*12-10-7
生まれてきただけで- 小原あき自由詩9*12-10-6
落葉- ぎへいじ自由詩15*12-10-6
夜光虫- そらの珊 ...自由詩17*12-10-6
月極のひと- たま自由詩37*12-10-5
メモワール- そらの珊 ...自由詩33*12-10-3
所属しないうた- 梅昆布茶自由詩28+12-10-3
- 北大路京 ...短歌312-10-2
あの輝きが- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-10-1
あしたはあしたの風がふく。- じじ自由詩25*12-10-1
暗闇のなかで- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...212-9-30
イフ・アイ・ラヴド・ユー- 芦沢 恵自由詩21*12-9-29
霊園の蝶- 梅昆布茶携帯写真+ ...1412-9-27
ぼくのテレパシー_2010- たま自由詩29*12-9-26
おせっかい- そらの珊 ...自由詩16+12-9-26
駐車場の月- ぎへいじ自由詩13*12-9-26
きみ、ジブリがそんなに好きなの- 阿ト理恵自由詩12*12-9-24
うたげ_にて- 芦沢 恵自由詩11*12-9-24
月でいて- 芦沢 恵自由詩16*12-9-21
角のコンビニ物語- 番田 自由詩912-9-19
母の仕業- 芦沢 恵自由詩23*12-9-17
誕生日- ちゃんこ携帯写真+ ...312-9-16
愚かしい- 芦沢 恵自由詩14*12-9-15
落ちる- 芦沢 恵自由詩15*12-9-13
天使の祈り- 夏美かを ...自由詩28*12-9-11
ホールド- ぎへいじ携帯写真+ ...5*12-9-7
ポエム- 自由詩7*12-8-31
おとうと- 夏美かを ...自由詩26+*12-8-27

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