すべてのおすすめ
わたしは
時々
星になる
星になって
{ルビ盲=めしい}の
黒蜥蜴の歩む道を
照らしたいと思う
わたしは
時々
風になる
風になって
見えないけれど
触れることを
証明し ....
言葉を探して、本屋に潜った
言葉を探して、映画館に隠れた
言葉を探して、言葉を探して、
すっかりくたくたになった僕は君の家に行った
インターホンを押すと君が
「おかえり」
....
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小さい頃の僕は
捜している物はいつも
手の届くところにあって
幸せだった
それが一段背が伸びた頃から
少しづつ遠くなった で ....
電気のスイッチを
パチンと点けて
パチンと消す
そんな毎日に
満ち足りた深呼吸をする時もあれば
ぽっかりと空いた口から
息を吐き出すだけの時もあり
今日も
....
あなたがくれたのは、ムーンストーンのピアス
ほんとのお月さまがなくなったら寂しいだろ、だって
ちょっと救われた、そんなこと言わないけどさ
※ちょっと蛇足
空想妄想現実逃避。
分かってるんだ。
あの人が私を好きになるなんて
1%の可能性もない事。
でもやめられない。
夜毎あの人を想って泣くんだ。
....
生きる理由を探して 世界を見回してみても
目に映るのは 影ばかり
闇の中に暮らし続けてきた君の目は
眩しすぎる光を浴びて めくらも同然
穴倉から這い出して
看板に書かれたルールを読もうと ....
小川のような楽譜を背泳ぎして
フルートを手にする君
瞳を閉じた音色は
君の夢をまさぐって青い湖に案内する
歌詞はそこで一隻のボート
僕は向かう方向に背を向けて
ひたすら歌いながら漕ぐ
....
雨の糸
紡いで布を織る
星の子
風邪を引かぬように
七夕
願い事を書いた短冊
白紙の未来
ペン先がじっとみつめている
願い事
人の数だけあるのだろうけど
根っこのと ....
「怒」
怒れ
とりあえず怒れ
開けろ
風穴を開けろ
亀裂でもいい
そこから侵入しろ
浸透でもいい
じっとり考えながら浸透しろ
正義ではない
生活だ
....
理由も教えてくれないし
わたしはまた泣いてしまうよ
つまらない嫉妬につまらない束縛
そんなの今さら流行らない。
こんなくだらないことで、
わたしはもっと強 ....
折り畳み傘の畳み方には コツがあって
器用ではないのに私は そこは 得意で
自慢するほどでもないことが一番素敵で
端麗に畳まれた造花の朝顔を傘だと指差した指が
私の人差し指をちいさ ....
みんなみんな欲望にかられて
みんな欲張りになってしまった。
誰も止められはしないし止まらない
わたしだってそう思う。
大切な事の反対側で
もっと大切な事が過ぎてい ....
窓を開け放ち
空気を入れかえる
朝の訪れを遮ってだらりと垂れ下がる
色褪せた思想を派手に揺らし
この胸を蝕み患わせている
積もりに積もった誇りや死っけを吹き飛ばし
....
半分皮を剥がれた人体模型
ホルマリン漬けの胎児
『密会』と言う名がふさわしい場所
此処で総てが始まり、総てが終わった
もう二度と戻らない蜜月
....
吐く息が白くなって
煙草の煙と区別がつかなくなる頃
私は失恋をして
ショートホープを買った
短めの煙草は
涙が乾くのも待たない
夕べ僕はかわいい嫁さんをつかまえるために落とし穴をほっていたが
落ちていたのは中年の酔っ払いだったのでそのまま埋めてしまった
週刊誌の運勢をみたらあまりに悲惨なので世の中を憎んでいた
退屈で ....
夕方に母さんに
言ってみたかった
今夜のごはんはなあに
母さんは包丁を使っている最中なのに
振り向いて笑み
あおの好きなものよ
じゃあポトフだね?
母さんはふふっとまた
笑み
....
夏の中で
夏がやってくる
世界がやってくるように
また一つの夏が
僕達の季節を過ぎていく
僕は幾つかの夏を知っている
剣道部の頃の夏や
大学生の頃の夏や
ニートの時の ....
先生へ。
身体に気を付けてね。
よぉく心と話し合ってね。
いつもありがとう。
追伸。
世界で一番愛してる!
ゆうより。
ああ、敵わないなって
彼女の横顔をうつしたプリントの落書きにも
僕には描けなくて
ちょっと自信、あったんだけど
ああ、敵わないなって
明日がやってくる
道すじに
サァァ、サァァァ……と
雨が降る
──誰も寝てはならぬ
けれど
そのうち
雨だれのアリアを
聴きながら
いつのまにか睡ってしまう
今日に
....
お金を数えていたはずなのに
気がつくと
銀行の人は星を数えていました
こんなにたくさん
どうやって集めたんですか
と尋ねるので
生まれた頃からあったと言いました
使いきれない ....
パン屋の朝は早い。太陽が昇る前には起床。
パンを作る工程は秘密だ。
私がパン作りを人に知られないのには理由がある。
秘密にしないと魔法が上手くかからないのだ。
そう。私は魔法使い。パン ....
その空はどこにあるの
君が見たという
紺碧の空は
僕には見えない
何も見えない
白いカーテンしか
空がないんじゃない
僕は雨の真ん中にいるから
その空はどこにあるの
君が ....
他人に迷惑をかけて
生きてやろうじゃないか
生きる事は互いに迷惑をかけまたかけられること
迷惑をかけられることは時に嬉しい だから
そんな風にして生きてやろうじゃないか
迷惑をかけたくないな ....
雨のあとに増す
後ろ姿
径を曲がり
野の前をゆく
同じ顔をした娘が四人
家のまわりに立ち
海辺の灯
風を まわす
何も見ないものに囲まれて
子はひとり空を ....
昨日の〆サバがあたったのか
朝起きると吐き戻しお腹も刺すような痛み
背中がかゆくてたまらず
爪を立てるとなんだかツルツル滑る
鏡に背中を向けて首をひねると
なんとも綺麗な ....
ごちそうさまのあとに
ひとりさびしくパセリくん
ビタミンミネラル優等生のはずなのに
ワンレンボディコンお立ち台
ユーロビートトランスハウスパーティー
レイバーヒップホップアン ....
夏の盛りの
透明な記憶の破片
縁側のよしずの陰の
幼すぎた沈黙
君のちっちゃい手が
大人びた仕草で
泡立つコップを
気まずさの真ん中に
ふたつ置いた
言葉の結び目が
....
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