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きちんと切ってお皿においてあった青林檎が
きれいに無くなってしまった

もしかして
ちゃんとした林檎になりたくて
ウサギになって野原に行っちゃったのかも。
  
  レールに雪がつもっている

  雪がレールにつもっている
ひとが愛した草花の名前を手帖に書き留めて、日記にしましょう

ああ、憐憫というものは

秋の日の袖口に風があたり空がやたらに高く仰ぎひとがいつまでも遠くにいてぼんやりとした輪郭をにじませている ....
さなぎになることにした
沈黙と言う薄い布をまとう
触れないで下さい
生まれる前に蝶が死ぬわ
庭の木にセミの抜け殻があった
手にとって握りつぶすと
ぬちゃ
それはセミの抜け殻ではなく
抜け殻のようなセミ
もて余した僕はこっそり
ぬか床に隠してしまった
夕食の時
今日のぬ ....
夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。

追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
愚かにも駅の天井を何故
消化器官に似せてしまったのでしょう
そこでは、羽音震わす蛍光灯
その仄青い痙攣から逃れ切れず
静かに分裂した影の群れが
仄青く集う硝子、地下鉄のドア

 ....
 
トンネルに入ると僕と弟は息をとめた。
車窓越しに流れていくオレンジ色のランプをながめていた。
出口はまだ見えない。

出口が遠くに見えはじめた。僕と弟は苦しくなりはじめ、
父はアクセル ....
残念でした。もう少しだったんですけどね。ほら、あなたの回答にはひどくムラがあるのです」

市役所が募集した屠殺係の試験に落ちた
受験者はどれくらいいるだろう
市民グランドに学校机が6つ
その ....
褪せた街に似合う青い蛇のようなものが夜、落雷のように足元をするり抜けていった。「早いよ、早いよ」と、遠い声。ネオンの西新宿に降るか降らぬかの小雨に湿り髪の毛のぼくが、古ぼけたコンクリートのビルが濃くす .... さっきまで
ともだちと遊んでいたのに
気がつくと
周りには誰もいなくなっていた

薄墨に暮れていると
むこうから
母が サンダルばきで
必死に走ってきてくれた


家へ帰る 道す ....
水色のものしか口にしては駄目よ と
お姉さまは仰有いました
緑ではいけませんの と訊ねますと
緑は駄目 薄紫なら構いません と
お姉さまはお笑いになりました

わたくしは紫色のキ ....
(噛め はやく噛め そして全て飲みこんでしまえ)
(急げ さもないと捕まる でも何に)

二つの時計の秒針のズレと共に 未曾有の空間にパラシュート着地
明け方の紫の あけるという未来しか待って ....
あなたは遠くを見てるから
わたしは何を見てるのか
あなたの横で当ててみる

「空」
「・・・(無言。恐らく、ブッブーの意味)」
「鳥」
「・・・(無言。恐らく、ブッブーの意味)」
 ....
 
 聖地の方角へ向けて祈る
 巡礼者のような面持ちで
 私は此処に立っていた
 星たちの第五待合室


 そこにある伝言板に
 私が一行書き加えると
 誰かが四行詩で返信する
  ....
余りにもあどけなく捨てられた
紙屑 に
余りにもあどけなく捨てた
指 に
同じように宿るものを
冬と 呼ぼう


乾いたマンホールの薄い模様を通り過ぎたあと
歩道の段 ....
*
僕たちは午後から出発した
地面に句読点をつけるよりも速く
きれいな風が僕たちを追い抜いていく
足もとを通り抜ける

小さな音が風を追いかけていく
白いページにやがて日が傾き
それぞ ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
何人もの人が私のそばを
通り過ぎて行った

のではない

振り返る
そこには私がいない

通り過ぎたのは
私のほう

もう戻れない

ことばを失う
むしろ鮮やかに

悲 ....
ソプラノリコーダーを 手にとって
僕は エーデルワイスを 奏でます。

息を吹き込むと そこには
途切れ途切れでは ありますが
確かに 美しいメロディーが 流れるからです。

言葉と ....
 

  寺山修司とは3,4度同席したことがある
  池袋のホールだったと思うが
  机を前に座っていた なんの会か忘れたが
  本の中の写真にぴったりだと思った
  鉤鼻が特徴だった だ ....
それはもうやわらかさの
空気の眠い部屋が体積を主張し
捏造した自信がゆるりと溶解する夢の直前に
膨大に散乱するやわらかい洋服の
それはもうやわらかさの
叫べど数学的に整頓される時間で
おも ....
   

   深みに嵌った
   鱶が
   エンジンを吹かしている
   プランクトンが
   困惑し
   ガソリンとして吸われた




          2004・ ....
たまりかねた水色が
歩き出そうと私に言います

歩けないわけではないのです
歩きたくないわけでもないのです

だまりはじめた水色が
その美しさを曇らせます

忘れたいわけではないので ....
はがれていく皮膜に
縫い込まれいく記憶。
遠ざかる人影は、名前のない体温を
そこここに植え込んでいく。
宛先不明の伝言を抱きしめた少女が
それらを踏みしだきながら全速力で走る。
一度しか刺せないとしたら、誰を刺す?

助手席で
彼女は妖しく微笑む

一度だけなら、いつまで取っておく?

ちょっと待って
いま両手がふさがっているんだ

前輪がひとつ足りな ....
海岸草原のみどり
はまなすの赤
萌たつ草の焔の中に
風露草のうすもも色

原生花園をぬけると
落ちていくように
空がりょううでを広げて
濃紺の海がひろがっている

道東の海は冷たく ....
食べられるものを食べるのが
好きな人でした
食べられないものを食べるのが
嫌いだったところは僕とは似たもの同士
だったかもしれません
食べられないものを食べないのが
好きだったか嫌 ....
森の中で月を見て
青さ静かに、目に染みていく
あるかないかのカーブを
そろり、ふわり、降りていく
静かに、選ぶ言葉に僕の
音はどこかで回り続けているか


泳いでいるのは、あなた
そ ....
本木はじめさんの自由詩おすすめリスト(444)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青林檎- くしゃみ自由詩8*05-1-6
廃墟の駅- バンブー ...自由詩505-1-5
影踏み- 日下日和自由詩1204-12-23
delicacy- RT自由詩1004-12-22
ぬけがら- たもつ自由詩1704-12-21
我がうちなる銀河を低空飛行する- 五十嵐  ...自由詩3004-12-16
十階の家族- たもつ自由詩100+04-12-11
地下鉄の花占い- A道化自由詩804-12-2
息をとめて- 渡邉建志自由詩10*04-12-2
屠殺係大募集- 初代ドリ ...自由詩21*04-11-29
退色未遂(Remix)- nm6自由詩8*04-11-29
帰路- 青色銀河 ...自由詩404-11-29
水色の贄- 佐々宝砂自由詩604-11-28
眼を背けるということ- 吉原 麻自由詩5*04-11-27
ゆきおとこ- ピッピ自由詩604-11-24
待合室にて_(2004.11.22)- 和泉 輪自由詩1804-11-23
宿る- A道化自由詩404-11-21
もしも僕が白鳥だったなら- カワグチ ...自由詩12*04-11-20
童話(初恋)- たもつ自由詩42*04-11-17
通過- mayaco自由詩304-11-16
エーデルワイス- あかり自由詩404-11-15
寺山修司- 天野茂典自由詩804-11-14
秋冬- nm6自由詩12*04-11-8
強いもの勝ち- 天野茂典自由詩104-11-8
水色の扉- mayaco自由詩104-11-6
宛先不明の少女- ななひと自由詩704-11-5
BEE- RT自由詩504-11-2
- ダーザイ ...自由詩26*04-11-2
節目- たもつ自由詩704-10-30
ID- 霜天自由詩704-10-30

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