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わたしは
花さく野邊のなかで
じっと動かずにいる
一匹の蛙です


やわらかな風に
運ばれてゆく
たんぽぽの綿毛にぶらさがった
小さな種子は
わたしです


水の跳ねる音がす ....
  
    

  狐のかみそりが赤く咲いていた
  藪のある舗装道路だった
  ぼくが轢いたのは蛇だった
  チュ−ブのようないきものだった
  前輪でごつん 後輪でごつん
  ぼ ....
ゆっくりと水を一杯飲む
カーテンを閉めて
好きな音楽をかける
何をしてもいいし
何もしなくてもいい
鏡に映った自分を見る
左肩を撫でてみる
前髪をかきあげる
電話のベルを無視して
今 ....
潮がゆっくりみちてくる。

潮がゆっくりひいてゆく。

波の音をのこして干潟がある。
倒れた自転車から音は聞こえない。

コインロッカーに花束を忘れてきた。

クレーン車の輪郭が闇に消える。

花壇の整列した花々で指先を切った。

低気圧、靴紐を揺らす。

埋められ ....
 熱を嫌う
 冬の午前十時
 錆びた手すりに
 もたれて
 こめかみを撃ち抜く
 動物園に火をつける



 噴水は枯れた
 飼育員の首吊り死体
 食らいつく ....
夕立でもぎ取れた蝉が
丁度今乾き切りました
私はアスファルトに足を揃えました
腹をかえし対の肢を合わせたその亡骸は
無音の言祝ぎでした


夕立のあと再び燃えていた日は、結局 ....
交差点に立ちながら考えた

なぜ俺はここにいるのだろう
紺色の制服の中のそのまた中は
少しも変わっていないのに

化石となって考えた
風がひゅーひゅーなっていた
女子高生が華やかに通り ....
 地下鉄の風に胸の内なぶられて



 食物連鎖 取り残され 独り夕食



 どこも痛まずに爪が伸びてゆく



 今月も産まれない卵を産み落として



 部屋 ....
雨降りの校庭には
死んだ生徒の霊が出るから
連れて行かれないように
傘は深く差して
声を出してはいけない


理科室の前の廊下は
いつにも増して薄暗く
硝子棚の奥で
骨になった ....
私が会いたくない時は
無理やりでも会いに来て
私が怒って電話を切ったら
間髪入れずにかけなおしてきて
私が別れを切り出したら
格好悪くてもすがりついて

あなたはそうでなきゃいけないの
 ....
 
 
 
 
ポンジュースが出るという噂と、狂おしいほどいつも通りの日々。例えば、そんな愛媛で風景している校庭が、東京の夕暮れの向こうにある。午後、水飲み場で、挨拶は永遠にすれ違っていく。す ....
カップめんにお湯を注ぐ
ふと見ると
テレビの前に
男がごろんと寝ているので
わたしも隣にごろんと転がってみる
意味なくいちゃいちゃする
あっちこっち触ってみる
3分間
湖底の朽木となって

魚のはねる音を

聞いていたい
春が
わたしの中に入ると
増えます
やがて溢れ出して
玄関では靴が
遊びたそうにしています
星より遠いところで
唇が光った
君がまばたくと
古い世界は滅び新しい今がひらく

午前のテニスコートに飛び交う
黄色いボールは
それが僕のパッションなのでした
最後の人が飛び降りたまま
裏返ったブランコの鎖が歪に静止している
翌日になれば元に戻される、それだけのこと
わたしは、もうずっと公園にいない
だから知らない


ブランコ ....
覗き込むと
少年時代だった
手頃な石を落としてみても
いつまでも帰着しない
頭上では飛行機雲と交差する記憶
不意に飛んできた雲から雨粒が落ちていくと
からーん、からんと
遠くで跳ね返る音 ....
軒下で鳴ってる
縁側ではいつも同じ場所で躓いてしまう
窓は池
今日も小さな沈黙を保ち続ける
外の通りを
笑わない男の人が歩いていく
僕らの小学校
黒板の右、日付の下では
誰かが ....
いっそ
流せばよかったんだ

流せたなら。


溜めすぎて
ココロにカビがはえました
女の残り香が飽和した部屋の片隅のベットを
夏が来る前にシングルにしよう
と決めてから

もう何度も朝日を浴びて
僕が寝返りを打つたびに
ぐっと沈み込みながら
男臭いにおいを嗅ぎ続けてくれ ....
 
 
 
 
線をまたぎます。季節も七夕をすぎれば夜のための日々が延々と続くのです。アスファルト、アスファルト、きみは熱という熱を呼吸していますか?と話しかけてはこのマンホールのように丸い月 ....
こはるびよりのひだまりで
つりをしながらあくびをすると
ぽろっとくびがころげおち
ついでにうでもころげおち
なかよくはりぼてけりながら
うみのうえをかけていった。


いそにのこされた ....


無印の裏の自動販売機に
たまに売ってるオタマジャクシみたいなの
120円入れたら二個出てきたから
ポケットに入れて家に帰ると
一個死んでた





確定申告を出した帰 ....
右曲がりの坂道を
30歩のぼったところ


雨上がりには
アジサイが
酸性やアルカリ性に色づくので
それならば涙は、と
通りすがりのにわか雨を
ふたたび


つま先に 
ひと ....
 手が届きそうな低い空を
 逆光に輝く雲が流れる
 私は何か恐ろしかった
 歩く犬の眼が不吉だった


 堤防の道を愛想笑いで
 私は歩いていたと思う
 濁った ....
私は今風船をふくらましています

止まらないため息のように
少しずつ少しずつ

全てをはきだしてしまうと
手にしている風船を
捨てたい衝動にかられます

私はおととい風船を手放しまし ....
抗争に喘ぐ放送部員が歩く鋪装道を包装する為に
散開に難解で三階から飛んだ先輩を包装する為に
喧噪より面妖な卵巣を転送した女を包装する為に
葬列の猛烈なムスク香の倒立松明を包装する為に
高揚と抱 ....
ガムを噛みながら
赤いドアから君が入って来た


ガムを膨らませて
青いドアから僕は出ていく


この風船の中に
きっといくつも
理由はあるんだろうけれど


どの道僕らは
 ....
不意に
あたし窓と
繋がってしまう

鉛筆で
描かれた
教室の

田の字のあたし

とても
赤い空が
あたしの中
震えてて

どんな
ちいさな欲望も
残さず
きれ ....
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