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皮膚のすぐ下は清冽
流れゆく血が私を
結びつけているのだ
家と人と肉と そして
全ての生きているものたちと


血によって私は
辿り直されることを許す
血によって私は
絶えず内 ....
やらしくない裸みたいな
蝶々が翅を広げて
紫色の光を頭の中で回させる
つややかな官能



ジェシカ、
君がセックスをせっくすと発音するから
僕はいつまでも取り残されている
いつま ....
白いきつねのお面をつけて

鬼ごっこ しています

息をきらして追いかけても

みんな 逃げていきます


鬼 は 私


おにさん こちら と

はやされながら 

 ....
ゆかりのある人たちのむれをぬけて
すべる大地を軽くふんでいく
遠くに小さなあかりがあって
それは僕たちのようにもみえる

あ、いま僕たちって言った?
声が聞こえた気がして立ちどまる
無音 ....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない

ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす

白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
嵐のいった後はいつも
いろんなものが電線に引っかかっていて
奇妙な陰だとか
擦り切れた音だとか
さっきまで巻かれていた自由なもの
全部
西日を受けてしなだれている

多分みんなが
風 ....
孤独が好きな人など、どこにいるのだろう。と思う。
みんなどこかで。小指ひとつの重なりで。
つながっていたいのだ。

自分は今こうやってパソコンの前に座って、ぺたぺたとキーを打っている。
誰か ....
遠いお話を
忘れないために
僕等は
指を折りながら
花の咲くのを待っている


寝返りの度に
蒸発してしまう夢を
朝のそばで
取り戻そうとしている


見つからないままでいる ....
「はい、次のひとー」
「こんにちわ」
「はい、今日はどうしましたか?」
「どうも最近ヒメギミみたいなんですが」
「ああ、あなたくらいの年齢だとね、よくありますね、ほんと」
「そうなん ....
数ある詩集を詠んで
それを真似て詩を書いた
詩人

辞書を調べながら
かっこいい言葉ばかりを並べた
詩人

落ちている言葉を
拾って繋げた
詩人

なにも綴らず
ただ心の ....
その中に落とされたとき
から
ぼくは羽につつまれていた
するするとした感触のそれの
色を知ることもなく
カタチを知ることもなく
いつも
その中でまるくなって
ねむった


何万回 ....
夕日は傾く時間を知っている
その頃になれば
世界がゆっくりと閉じていくことも知っている
背中で、背中ともたれあう
隙間の部屋
四角いスイッチで昼と夜とを切り替えて
のろのろと、立ち上がる
 ....
質の中に量があり
落下の中に流れがある
無数にまとまる一つ
雨と呼ばれるものの名
儀式のように繰り返され
思い出された最初の音
絶えず動きながら
点在する光を導き
生かしてゆく雨の ....
私の中には
無垢な少女も棲むだろう
あざとい人買いも棲むだろう
まっすぐな少年がいる
うそぶいた門番も

近道はどこ?
不機嫌に
ことばを探す
浮浪児の目で

ナルキッソスの夕陽 ....
「だめになってゆく」

それについて言うならば
私はたぶんマーメイド

泳ごうと思えば泳げるのだと
薄ら笑いを浮かべながら
岩場に座っていたりする


「だめになってゆく」

 ....
 
歌と踊り
    
                失った恋人に



歌と踊り1



それはむかしの
それはお ....
午前3時33分33秒になったら
こっそりと本棚から
辞書を取り出してごらん
 
99頁と100頁の間に
もう1頁できていて
そこにはとても大切なことが
書いてあるから
 
で ....
一度切りの湾曲をとうに終え
錆び果てたガードレールは死んだように安堵している
その影に紛れた舗道の一部は黒々と陥没し消滅している


その上空を傷付ける有刺鉄線、私ではな ....
「スネアヘッドってつまりすね、ドラムの一番こうなんていうか、つまりすね、基本的なリズムを刻むってか、つまりすね、そんな感じのやつをスネアドラムっていうんすけどね、つまりすね、その表面の皮のことなんすね .... 口裂け女の噂を広めた女性は口が裂けていた

公衆電話はワープ装置としても使われている

ティッシュペーパーの72組目は他と質が違う

夜が訪れると同時に太陽は体育座りをして行儀よく次の ....
たったひとつの睡眠を
羊たちと分かちあって眠る
もこもこしてるね
なんて今日は言わない
めえ、と寝言を言っても口をふさがない
数をかぞえない
何も思い出さない
暗闇の中の大きな木
紫色の花がぼんやりと咲く

濃い緑と紫の混ざった匂いの下
わたしは靄のかかった月を見上げる

これはぜんぶ
いまわたしだけ
微笑みの匂いがする最後の頁を
めくるかのように
僕が女を忘れたころ
女はいつもと同じ場所で
いつもと同じ歌を
歌っていたそうだ
未明
人も車も動き出さない冷たい駐車場
空を見失 ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする

抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ

産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした

今も少し
する
 ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
駅前にすべり込む黒塗りのクラウンに太陽光。降りてくる半起ちの牛若丸に「クソ暑い」と吐き捨てて夜を待てば、彼女は得意げにチャイナドレスを着て「誕生日のプレゼントだ」と言い張る。ああやりきれない。「バロッ .... 一時間に一本だけの電車の中で居眠りをしてみると
回想の中で自分の自分に逢えるので
もう一度と思ってみても
一時間に一本なものだから
すごく困ってしまう


ぼくらは、たまに
どうしよう ....
ビルディングの肩はとうに壊れていて
投げ損ねられた昼がアスファルトで砕け続ける
どれが致命傷なのかわからないくらいの夜が始まる
黒々と割れたビルディングの窓は
誰かの死に愕然としたまま死ん ....
三番線に十両編成の
パフェが到着した
中から降りてくる人たちはみな
クリームまみれ

母親に手を引かれた幼い男の子が
頭にフルーツをのっけて
昨日からだよね、昨日からだよね、と
 ....
歩行者は夜9時を過ぎていく
ぼくの身勝手でやさしさを決め込んだ算数が
ドライな公園でひたすら石を数えるように
きみは月を見た

マイクに空気を
あたたかく篭ったノイズが閉じては枯れ
なぜ ....
本木はじめさんの自由詩おすすめリスト(444)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
血_(2004.10.29)- 和泉 輪自由詩1904-10-29
バタフライジェシカ- からふ自由詩1604-10-26
鬼ごっこ- こむ自由詩104-10-25
- カワグチ ...自由詩6*04-10-22
図書室- たもつ自由詩3704-10-21
風を待つ- サカナ自由詩1704-10-20
どこにもいかないで- umineko自由詩1304-10-20
遠いお話を- 霜天自由詩1004-10-20
ヒメギミ_#01- Monk自由詩9*04-10-19
詩人達の話し- 桜 葉一自由詩404-10-19
ブラックボックス- 望月 ゆ ...自由詩2*04-10-17
暮らし- 霜天自由詩804-10-16
返詩_雨_(2004.10.12)- 和泉 輪自由詩1404-10-14
ナルキッソス- umineko自由詩504-10-11
マーメイド- mayaco自由詩1*04-10-10
歌と踊り- 渡邉建志自由詩7*04-10-9
辞書をめぐるお話_第1話- たもつ自由詩15*04-10-8
あるカーブで- A道化自由詩3204-10-8
モビーディックの永久回帰体操(remix)- nm6自由詩6*04-10-8
- 桜 葉一自由詩1404-10-8
誓い- たもつ自由詩1804-10-6
ゆめ- チアーヌ自由詩504-10-6
忘れられた女- たもつ自由詩1504-10-4
かわいい匂い- チアーヌ自由詩7204-10-4
ANOTHER_GREEN_WORLD- カワグチ ...自由詩50*04-10-1
病にロック(remix)- nm6自由詩12*04-10-1
故郷日和- 霜天自由詩1804-9-30
秋のカルテ- A道化自由詩1004-9-29
- たもつ自由詩1604-9-29
むずかしい月光- nm6自由詩704-9-29

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