宛先不明の少女
ななひと

はがれていく皮膜に
縫い込まれいく記憶。
遠ざかる人影は、名前のない体温を
そこここに植え込んでいく。
宛先不明の伝言を抱きしめた少女が
それらを踏みしだきながら全速力で走る。



自由詩 宛先不明の少女 Copyright ななひと 2004-11-05 13:25:04
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