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降る やむ 咲く ちる
やって来て 去っていく
一日じゅう飽きもせず
寄せ返す波を数え
まばたきより多く
人を愛する

昇っては沈む
絶え間なく産まれては失われる
あらゆるものの ....
あめいろの
時が過ぎ行く
この夕べ
わたしの孤独は宙に溶け
一閃する光の海
瑪瑙の渦は天を駆け
静かさだけが降って来る
気の遠くなるよなこの時に
静かさだけが降って来る



 ....
僕の魂の一部が
川面を流れて行く
自信がなかったので
側にいる人に聞いたら
あなたの魂の一部です
と、確認してくれた
魂の一部はこのまま海まで流れ
小さな生物に消化や分解をされ
 ....
ここにいるから
ここにいられない
そこにいるから
そこにいられない

(どういう意味だろうか)

単純な話だ
いつもかならず
先回りしてる

(なんのこと?)

さあ
胸に ....
鮮やかな轍を残しつつ
決して姿を現さぬもの
いつかの時を夢見ては
永遠にさらに逃れゆく

底に沈んだ泥団を
清められた手で掬い上げ
透過する心の底
遥か彼方の源頭に
耳鳴り繁く接続す ....
有り無しはどこでもドアのことではなくて開いた先の良し悪しに 昔、17の頃
漢検2級を取ったことがある
余命わずかの父は
送られてきた賞状を
額に入れ壁に飾った

ぼくはすこし嫌な気がしたけど
今そのことがふと思い出され
父の心がスっと入ってきた ....
張り詰めた糸が
プチんと切れるみたいに
世界が落っこちた
落っこちた世界は
通りがかりの犬に食われてしまった
あぜん
ぼーぜん
ぼんやりしていると
小人がゾロゾロとやって来て
もう一 ....
夕暮れは、いつも隣に座ってた

河川敷の土手に、いつも僕と座ってた

何を話すでもなかった

ただ何となく、二人で座ってた

夕暮れは、いつも時間になると帰ってった

泥だらけ ....
また一夜が明け
光溢れる一日が来たよ
風はそっと穏やかだし
空はぼうと水色だし
街は花の香に包まれて
実に飄々と軽やかに
ステップ踏んで春は行く
おれはのそっと鬱だけれど
六十一回目の ....
詩集を出したばかりの頃
卒業後初めての同窓会があった

みんなそれぞれの世界で活躍していて
「詩集を上梓しました」と宣伝すべき立場と
疎ましく思われる現実とに混乱した

高1で同じクラス ....
渋谷駅地下数百メートルから横浜まで。

ラジオも聞かず音楽もかけずニュースも開かず、ずらりと並んだ後頭部と、その奥に映る半透明な自分と流れる景色を眺めながら、浮かんでくる言葉とその意味を考える。
 ....
綿の毛が風に飛ばされ
            小麦の穂は枯れていく

見よ、紙幣と言われた紙屑が宙を舞う つまり

誰かがシュレッダーにかけてビルの屋上から撒いたのだ

これは、ま ....
赤黒く
どろんと上がった
月女
生きたいのか
死にたいのか
麻痺した地平を
遥か掠め
永久なる灯火
求めさ迷う

生かされているから生きるのか
生かされているから生きるのか!
 ....
空から釘が降って来ます
かなしい月夜の破片のように

眼のない森に歯形を付けて
ひとり眠りにつくとしよう
そこに風があって、寂しかったから鐘を鳴らした
大人になる少し前
悲しい鐘だと知らずに
もう元には戻せない
夢だと思っていたもの、現実だと思っていたもの
ポケットが破れてた
平気な顔してあの ....
自分はもともと
オリンピックに興味がない
しょせん人間の体力がいかに
劣っているか
それだけのこと
イルカに勝てるかい
チーターに
ゴリラに勝てるかい
ウイルスにだって
勝てやし ....
  *

新年の夜が深まり
姿を持たぬ思考たち
五感の縛りから解き放たれ
星空の下で踊り出す
遠い過去へと遡行する
魂の営みの始まりだ
透明な窓辺で落ち合って
僕ら、それぞれの旅に出 ....
なくしたことさえ忘れてた
時計が引き出しの奥で
止まらずにずっと動いていたんだ

なんで
なんで
止まって
しまって
いなかったんだろう

ずっと
ずっと
動いていたんだろう
 ....
誰も聴かなくてもいい
そんな気分さ
俺の客は上等だから
メッセージソングを歌う
ふりをして
上質なジャイアンリサイタル
ポエトリーそんなもんだ!
客イコール朗読者なんて
まあ
世間的 ....
どんよりとした
鉛の雲の切れ間から
青が光って覗いている
俺はくたびれ脱力して
道端に腰掛けている
わけの分からない宣伝カーが
ゆっくりと通り過ぎて行く
ひんやりと動かない空気
傾きか ....
13日の金曜日だって

挨拶代わりの不吉なシングル

Bible is not our Bible

関係ないのよって 顔をして

サイゼリヤで パンとワインを食べる

 ....
旧暦十月のこんな日は 小春日和

俳句の季語だ

HAIKUの国では インディアン・サマー

インディアン、嘘つかないし、餅つかない

そう言えば 萩原朔太郎

あいつ新 ....
寒いはずの冬の夜
寒くない

買い替えたエアコンと足元のヒーターで
文明の利器は偉大だぜ

それも電気があったればこそ
電気なんてこなくなったら、どうしよう

痴呆老人のように
母 ....
空がある
雲はない
宇宙飛行士が今日の仕事をしている
独り今日に留まり呼吸に委ねる
凍りついた世界に小さな穴をあけ
釣り糸をゆっくり垂らす
僕が来た道に横断歩道はあっただろうか。
君はぼ ....
マンネリ
いつも
景色



記憶
思い出
あのころ
私が暮らすのは
マスクの内側の日々

教室でも
体育館でも
運転中も
教会でも

マスクの中で話し
マスクの中で怒り
マスクの中で歌い
マスクの中で祈る

どれも届かない
 ....
単純な答をぼくはたぶん知っているのだろう
人生って単純だけど優しい遊園地だなんてね

知性あるいは悟性とかいろいろあるけど
現実を処理できなけばとりあえずぼくだ

珍しい動物新しい道具予測 ....
無力だ
私は徹底して無力だ

感覚から離れようとして
認識の限界に触れ
虚しく知覚映像を貪る

魂は未だ自立せず
背を正して待機する
思考の直観の領域に
鮮やかな夢を見て
意識は ....
とおく、とほうもなく、微笑して、口をわらない何かがあって。カーテン留めを はずす事にさえ、充分満足できる何かがあって。そういうものをずっとさがしてきた気がする。そしてずっと見つからなかった気がする。
 ....
木葉 揺さんの自由詩おすすめリスト(1102)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
人を愛する- はるな自由詩721-6-7
この夕べ- ひだかた ...自由詩821-5-29
つぶやかない(三)- たもつ自由詩921-4-14
なぞなぞ- 道草次郎自由詩5*21-4-11
思考体- ひだかた ...自由詩621-4-11
春風に乗って(一行詩)- 足立らど ...自由詩221-4-11
漢検2級を取ったことがある- 道草次郎自由詩11*21-4-11
糸が切れた話- 道草次郎自由詩9*21-4-7
夕暮れは、いつも- クーヘン自由詩13*21-3-23
うっとり鬱で- ひだかた ...自由詩13*21-3-23
同窓- 鵜飼千代 ...自由詩15*21-3-21
渋谷駅から横浜まで、あるいは横浜駅から渋谷まで- 福原冠自由詩421-3-19
シリーズ「詩人たちの末裔」- アラガイ ...自由詩12+*21-2-5
月女- ひだかた ...自由詩521-1-31
釘降りの夜- 道草次郎自由詩8*21-1-31
風力発電- 妻咲邦香自由詩321-1-30
勝てやしない- ナンモナ ...自由詩3*21-1-19
詩的認識ロンのために- ひだかた ...自由詩521-1-19
勿忘草- トビラ自由詩3*21-1-19
おかしな話- 死紺亭柳 ...自由詩3*21-1-18
道草- ひだかた ...自由詩8*21-1-17
13日の金曜日- 死紺亭柳 ...自由詩2*21-1-17
小春日和- 死紺亭柳 ...自由詩2*21-1-17
豊かさ、格差- りゅうさ ...自由詩3*21-1-16
散歩の途中で- 空丸自由詩521-1-14
大人- ヨロシク自由詩321-1-14
A_DAY_IN_THE_MASK- やまうち ...自由詩221-1-13
単音- 梅昆布茶自由詩7*21-1-11
限界のイメージ- ひだかた ...自由詩721-1-11
疾走する砂礫へ- 道草次郎自由詩4*21-1-11

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