自らのおぼつかない足どりに
黙って下を向いてたら

「歩けるかなぁ ・・・
 じゃなくて、歩くのよ!」

隣で僕を支える君が
猫背をたたき
ぬくもった平手で「気」を入れた

 ....
わたしはどこにも行きたくない
許してください
わたしはどこにも行きたくないのです

晴れた朝も
暗い夜も
雨の沼も
光の庭も

どこにも

あなたがここに来て下さい
そしてわた ....
死んだ人の魂
天国か地獄か
誰が決めたのかは知らない
ただの迷信に過ぎない
そんな感じ
天国も地獄も
あるなんて分からない
何の確証も無いのに
誰が言うの
そんな世迷言
周りでたく ....
雪の降る夜
暗い工場脇で
体を探りあったこと
覚えてる?

あなた息遣いが
荒かった

学校帰りの
暗がりで
キスをしたことも?

二人とも
熱くなったね
寒いのに

 ....
指先を
もてあそぶのが好きか
聞けば そんな事は無いわ、と
君はいつも苦く笑いながら 応えましたね


最近ね、よく、虫になった夢を見るの、
虫よ、羽の生えた、音を鳴らして飛ぶ、虫。 ....
今日も良い天気

環状8号線から
ちょっと入ったところ
思ったよりも静かな
住宅地

不思議なデザインの
ブルーのマンション

窓からのぞく
子供の顔に
挨拶しようと
手を振 ....
ずっと泣いていたら
とても疲れて
座った場所から
動けなくなってしまった
       
世の中には
どんなにがんばっても
どうしようもないことが
あるのだと
知ったあの日

た ....
今日の空は
雲ひとつない晴天
なのに
世界の人の中には
暗い影を心に持つ人がいて
せっかくの
満開に咲いた桜の木にも
吹きつける春のそよ風にも
目をくれずに佇んでいる
もったいないよ ....
空に浮かんだあの林檎
照れてすっかり赤林檎
手を伸ばしてほしがった
口のなかでも赤いかな

もしもあなたがこの体
ぽっと赤く染めたなら
すーっと胸に染みこんで
わたしもわらう赤林檎
 ....
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
かわいらしく盛り付けられた
ハンバーグのお肉の正体を
知らないほど子供ではなかったし

ベイビー
花は美しいから散るんだよ
という漫画の台詞を
くりかえし読んでいた



ヤマト ....
美しい女人の影に隠れ
そっと白い腹を見せる
黒ウサギ

その白い腹は
仰向けにならないと
見えない

黒ウサギも美容には
気を使ってる
化粧水は
高級品を使い
たっぷりつける
 ....
すぐにいろんなものを
捨ててしまう

思い出になったら
怖いから

思い出になる前に
捨てる

それが
コツ
わたしが歌っていても
お魚に私の歌は聞こえない

お魚は水の中で泳ぐだけ
ただひたすら泳ぐだけ
止まらずに

わたしは歌い続けることはできない
踊り続けることも
楽しいことは
長く ....
淡い色した桜が好きなんだと 君が言う
あの公園の桜 見に行こうか

まだ少し寒いから
つぼみのままかもしれないけれど
君が嬉しそうな顔して笑うから

儚げに咲く桜が好きなんだと 君が言う ....
温泉の
小さな露天風呂は
微かに
排ガスの
匂いがした

生垣で囲まれた
小さな屋上で
年の離れた男と
星空を見上げる

そっと
からだを合わせたら

温まる
ほどける
 ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
友人の部屋の隅っこに
ネジが一本転がっているので。

「このネジ何?」
「どうやら俺のものらしい」
拾い上げて見ると確かに友人の名前が書いてある
「そりゃそうだろう、お前の部屋に落ちて ....
ごめんなさいが
素直に 言いたい
自分を取り繕う為ではなく
怒りを上手く かわす為ではなく

本当の ごめんなさいが
素直に言えるように
なりたい

傷ついた
自分の心を 知ってい ....
まけじゃんけんというものをおそわりました
さきにあいてがだしたてに あとから
わざとまけるてをだすじゃんけんだそうです

ぱーには ぐーを
ちょきには ぱーを
ぐーには ちょきを

ま ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
 ....
父が、言いました。
『お前なんかもう要らないよ。』と。
妹が、高校に通うために、父とボクの住む家にやってきた日のことです。
ボクが最初に住みだしたこの家。
父がボクを追って、ここに来たのは、ボ ....
窓をあける
蠍座がみえる

もうそんな季節なのだ
夜明けまえ小さな田舎の駅にも明かりは点り
どこかからきてどこかにゆく青い電車が
轟音を引きずってゆく
さよならを言うまでもなかった別れ
 ....
ぼんやり 新聞コラム 眺めてたら
女は 存在 男は 現象
つまり 全ての基本は女 だから
はじめに女ありき との文章

これはもう 現代常識である
聖書の記述は 間違えたのだ
好きに ....
出会ったとき
あなたの笑顔は
その輪郭も儚げで
僕の硬い指が触れたら
壊してしまいそうですらあった

桜が
もうすぐ咲くわ

紅をさした蕾に
そっと触れてそう言った
あなたの瞳に ....
黒色の水に吸い込まれていく
手慰みに遊んだおはじきにも無かった色ね

吐露した言葉に
文字に

白い世界は穢されていく

黒衣のおばが漏らした遺産の話

黒という色がおばを穢してい ....
ほんのつまらないものにも
隠された意味があるのだとしたら・・・

どうしても捨てられない
くたびれたぬいぐるみ
君はずっと見てきたんだ
転んで擦りむいた膝小僧も
叱られてこぼした涙も
 ....
夏、庭にアリクイが迷い込んだ
首輪をしていないところをみると
たぶん、野良アリクイだったのだろう

アリクイは庭で蟻を食べ続けた
長い口先から長い舌を蟻の巣めがけて伸ばし
舌に小石や砂 ....
足のないネクタイは
人の首にぶらさがって移動する
それも不便だろう
足をつけてあげると
嬉しそうに部屋をかけまわり始めた
帰ってきたら
スキップの仕方を教えてやらねば
今日も足のつい ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
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