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洗濯機に自分でパンツ入れないでそのあったかさ確かめてから
蜂蜜の垂れるすがたはエロチックなんてくびれの辺りで思う
靴べらからドアが閉まってしまうまで何度私を見るか数えてる
....
瑞々しい感情など
とうの昔に失くしたと思っていた
ワイシャツの襟汚れに
靴下の泥汚れに
石鹸を塗りつけ
揉み洗いをする手
夕飯の買出しに行っては
20円の値引きに目が留ま ....
ゆっくりと曲がった
あなたの
スニーカーの最後の踵が
ビルの角に消えるのを
見ていた
喫茶店で
飲んだのは
なんだったんだろう
もう一生
思い出せないかもしれない
渡そうと思っ ....
心の中の本棚に
私小説が増えてゆく
主人公は
いつも不器用で
哀しいほど
いつもみっともない
誰が読んでくれるでもなく
ただ
収められてゆく
落胆のため息とともに
それは ....
きぃ
きぃ
きぃ
身体ごと
時間ごと
空に放り出される
日常の中で
くすぶった思いを抱えたままの
私を放り投げる
留まろうとする
観念 ....
商店街で見かけた女の子
オムツで丸いお尻を振りながら
パパに手を引かれて歩く
ただ
歩くことの夢中
自分の足が
交互に前に出てくることの不思議
パパに手を引かれていることの
無意識 ....
説明が出来ない
キッチンの片隅
気付かれないように
涙が流れた
想いは
こぼさないように
シンクの横に
そっと置いたまま
君の夕飯を作った
テレビに目をやりながら
明るい声 ....
ごめんなさいが
素直に 言いたい
自分を取り繕う為ではなく
怒りを上手く かわす為ではなく
本当の ごめんなさいが
素直に言えるように
なりたい
傷ついた
自分の心を 知ってい ....
出会ったとき
あなたの笑顔は
その輪郭も儚げで
僕の硬い指が触れたら
壊してしまいそうですらあった
桜が
もうすぐ咲くわ
紅をさした蕾に
そっと触れてそう言った
あなたの瞳に ....
ほんのつまらないものにも
隠された意味があるのだとしたら・・・
どうしても捨てられない
くたびれたぬいぐるみ
君はずっと見てきたんだ
転んで擦りむいた膝小僧も
叱られてこぼした涙も
....