とくとくと心臓が鳴るポロシャツの色ごときみを思いだしている
頬杖をつくのをやめてどうせならぜんぶ教えてほしい道草
内側の傷つけ方が知りたくて今夜は床で寝ようと思う
....
或るアール、晴れるテイル、あらゆるレール、知るクロール、逃げるガル、変わるソワール、握るベル、通るノクタンブル、閉じるイル、頼るネル、なぞるドール、謀るルーテル、茂るソシアル、壊れるラーゲル、空けるロ ....
扉などあってもなくてもよくて、
それはわたしの肺が
さくばん死んだ蛾の燐粉で
みたされるのとおなじこと。(こうこつ、
通り抜ける、みどりの、さけび
それは あした
砂丘につづく列車に
骨 ....
彼女の結婚ばなしを口に手をあてたまま聞いていた
彼女の逡巡や覚悟を聞いていた
その訓練は五年間積んできたはずだ
身動きもとれずに聞いていた
あなたが傷つかない相手なんて、あのひとしかいないよ、 ....
呑まないと
ねむりかたすら分からない
昨夜よりやや
多目に注げ
この街はひとつの詩篇しずやかに置手紙のような息を吐くひと
光さす野をひたすらにゆくがいい、君、セルリアンブルーの尾びれ
湯豆腐を崩さぬようにくずしつつ星の底までゆきたいと言う
....
うまれて
12年
生きたら
男の子の
おちんちんは
切り落とし
女の子の
おまんこは
縫いとじれば
いいんだから
からだが
おおきくなる
みな
巨人になる
子
になる ....
美しく
燃え上がらなくていい
キリンとか時計とか蟻とかダリとか
ひとでもひとでなくとも
君がそこにいて
「僕って誰」と問うのなら
君の顔や肩をぺたぺたとたたきながら
「君ってこれ」と ....
あなたを
飲み込んだ
あたしの
なか
やがて
死に絶える
愚かな
熱を
どうか
器ごと
飽和して
あなたの
細胞に
なりたい
ガラスのような爪の角度で傷 喉を焼いた消息のもとに
運ばれる鉄線が 初めの陶酔に塗れている
帰るんだ 相殺するみたいな声だけで わたし と定義する
浸されていく盲目に 色を混ぜては瞬きをす ....
{引用=頂点はさらに、高さを増す。塔の上に塔を
重ね、そのようにして時代はいつも、賑や
かに葬られていく。足元には、無数のメタ
セコイアが植えられ、手をのばして、空を
仰いでいる。道は、休むこ ....
(?)
お腹のなかの緑色した
涼しい星たち
その
熟成のない
天体の運行。
体内のなかにある
岩窟のような暖簾を潜ると
視えない無数の蟹たちの
ねっとりとした体育館。
....
ピラミッドみたいな形の倒立を 目を皿にして隈なくみてる
血まみれの夕焼けぜんぶ呑み込んで(みない、いわない、きかない、しらない)
帰ろうとしている影が剥がされて/いつまでも帰ろうとしている ....
エメラルドグリーンの夜なまぬるい風がふたりを近付けている
陽炎を蝉が叫んで揺らめかす 入道雲が乗せてきた夏
わわわわと とおく、ちかくで鳴くかえる まっくらやみでわたしいまどこ
....
詩集『月に吠える』より「猫」
まつくろけの猫が二疋、
なやましいよるの屋根のうへで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のやうなみかづきがかすんでゐる。
『おわあ、こんばんは』
『お ....
天の川/銀上かもめ
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=212337
おっぱいの先を隠して生きていく
銀上かもめさんの詩にはよくおっぱいが出 ....
果物ナイフできみの
胎のあたりをちょっと切ったら
どろどろとした詩がこぼれてきた
その飴色の液体は
ぼくの手のうえを這い
フローリングに落ちて広がった
....
梅雨だからって
やたらと空のうたをうたってしまうような
どんな空気だか流れているのだろう
テレビからなにかお知らせがあったのかしら
価値というものを考えてみて?
でも濡れるときは どんな ....
肩書きは「青い新宿回遊魚」まだあのひとはいますかここに
膝を抱き「東京事変」聴いていた人恋しくてベゴニアを買う
束縛を嫌いみずから糸切れば動けなくな ....
いいから、と君が言うからいいかあ、と とろけてゆくの朝の素肌に
もう顔も見たくないのにあの海の写真のきみは女神みたいだ
かなしいよ、かなしいよああ、どうでもいいチャンネルにして少し ....
目測で30センチ 幸せと君との距離を間違えない距離
また君は花の匂いを間違える桜の色を愛するのだね
三月がやっと始まるこの街に誰が桜を埋めたのでしょう
この街も桜の匂いが少しする ....
空飛びたいってゆうからさ
『手』貸してやるのさ
泣きたいってゆうからさ
笑いたいってゆうからさ
帰りたいってゆう ....
北山通の並木かなしむ夕暮れの色はほんのり青さをもって
少年が息をひそめていたわけは蛍でしょうか哲学のみち
宇治川を背に立つ君の少しだけ歴史を知っていることが ....
{引用=
不完全な過去 不確実な現在 無知な未来
・
カスタネットの赤と青が嫌だったから
いつも校庭のすみっこで地面に円を描いてた
繋ぎ目がゆるんで共鳴しなかったから
いつも答案用 ....
たゆたゆと零れおちゆく蒼いとき つめに絡ませ朝をむかえる
すべりおちのたうちまわる欲情を 涙のようにみちびく指さき
肌を知りささやきを知り朝を知り 自分の皮膚の分厚さを知る
歌を聴くならヘッドフォンを買うべきだ、今すぐにでも。
耳を覆うタイプがいい
それを装着したなら
あの歌をかけて
目を閉じて夢想するといい
(ノスタルジックなギターの音色に合わせて
女の ....
ママは本当です。
それは、私のひな菊です。
(教えたうそつきさえ)
白いスカートが似合う少女。
パパは本当です。
そして、うそつきさえ本当です。
ひな菊は私に教えました。
....
いつまでも世界は甘く痺れます イエスタデイのしわざでしょうか
雨水と花で僕らは生きられた イエスタデイには分からないけれど
雨が降る世界のどこかの街でまたイエスタデイを歌っていようね
....
うそつきのうそつきによるうそつきのための国家はうそばかりなの
がらがらの電車の中には昼間とは違う世界の人、11時
ひとりでも眠れる きみにおやすみと言ってからもう1時間半
....
・
衣替えが近いので
冬服を夏服に入れ替えることにした
天袋の奥にしまいこんでおいた段ボール箱をおろし
夏服を一枚ずつ箪笥の引出しにおさめてゆく
最後に
去年の夏によく着ていた
さくらん ....
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