すべてのおすすめ
光来の海に
想うまま 焼けた砂を飛ばせば
来歴は誘われ
まばゆい白波が綾なす 潮騒の天覧模様
小さな島の
漁師の若者と海女の娘の
恋物語
しのつく雨がたたく嵐の午后は、導きの
....
レベル26の魔導師は
いけてない呪文を唱え
空を飛んでばかりいる
レベル26の戦士は
でかい剣を振り回し
最後には自分が一番傷ついている
レベル26の僧侶は
とにかく ....
指が触れると
草の実がはじける
ふるえる心の動きを
あなたは知ってか知らずか
見つめるあなたの瞳に
青い空が映り
その青に溶けてしまいたいと思う
その青はいつか見た風
その青は ....
私がふたごだったとき
ずっと森で暮らしてた
ふたりおそろいの服を着て
毎晩同じベッドで夢を貪りあった
ふたり一緒にいること
それが当たり前の世界だった
私がふたごだったとき
世界はひ ....
アイスキャンデーを半分まで食べて
もういらないと感じた
激しい波の音がだんだん遠のいて
かわりに
飾り気のない雲がほそくたなびいてゆく
陸と船をつなぐ白いテープのように
別れ
の ....
ひるがえす スカートのすそ
小さな手にふれる空の 麦藁帽子の屋上に
木馬の 陽に照らされた背をさらし
夏が焼かれ 逝く、
都心に生まれ育つ/育った
故郷という 基点を持つこと ....
・
私の本当の名前はスマコというらしいです
だけど父も母も兄弟もみんなスマと呼ぶので
いつの間にか私はスマになってしまいました
ときどき本当の名前について考えます
コというのはどういう漢字な ....
(その悲劇は約ひと月前・・・
マイクの電地を交換しようと思い
なぜかマイクの頭をこじ開けた時、
配線をぶっちぎった事から始まったのであ〜る)
お年寄りのゲームの司会で
お ....
はいりなよ
いっしょにかえろう
ずっと制服に閉じ込めた
光るボタンは、すなおになって
想いを告げる
雨の放課後
目をかわしたら きっと
また、何もいえなくなるから
少し見 ....
まりあ、あーめん
あーべまーてる、まりあ、あーめん
あーべまーてる、まりあ、あーめん
キリスト者はその昔
神の物語に身を重ね
沈黙こそが愛なのだ
神の苦悩に同苦した
....
季節外れの
逃げ水を追いかけるように
伸びては
落ちる
あの夕暮れの
ふたりの影に
シャッターを切った
その瞬間を
名づけることに
いまだ
迷わずにいられない
夜の気配ににじ ....
繭の中身を確かめに
ヴェランダからするんと
カーテンを伝って降り
君の夢へ移動する
月無き夜のこと
君の小さな体に
無数に穿たれた
秘密の森のこと
心に生い茂る銀色の
すすき ....
眩しくなったら出ておいで
寂しくなったら出ておいで
いつもここにいるから
いつまでも待っているから
そしたら、
濁った色のうみうしでも
優しくしてくれ
君がいつか、
いなく ....
うたた寝のあとに
頬についた畳のあとに気づく
ミンミン蝉の声が
ひぐらしの声に変わる
18時の空の色が
橙をを帯びた紺になる
宿題なんてないのに
妙な焦りを感じてい ....
この気持ちはなんだろう?
別に好きってわけじゃないだけど嫌いでもない
友達の前ではいつも
相手をからかうような事しか言わない
それが苦しいとも思わない
だけど、たまに見かける時知らぬ間に ....
簡単に他人の心を覗こうとしないで
他人のアナタに何が理解できると
毎日続いた暴言と暴力
誰も助けてはくれなかった
誰にも言える筈はなかった
頭の中で何度も僕は僕を殺して
殺して痛みを受 ....
庭の外に
泣いている人がいる
君の友達だったかもしれない
それは秋の虫だ
りんりんと
しんしんと泣いている
まだ死にたくなかったのだろう
泣く声は、鳴く声になって
いと ....
フェル先生
僕は貴方が
大好きです。
どう言う訳だか
大好きです。
フェル先生
僕は貴方が
側にいて
欲しいです。
大好きです。
フェル先生
僕は貴方に
Will yo ....
ふと空を見上げると
夏じゃないって思う
そうしたら次の日から
「秋」
って言葉が
「秋」
って言葉を
耳が敏感に聞き取るようになる
静かなそら
澄んだ風
クリー ....
砂は運ばれてゆく
どの風にも乗って
9月だってば
9月になったんだってば
それで何かが変わるってわけじゃないけど
夏の記憶には「さよなら」したし
もう後悔なんてしないと決めたのだから
秋だってば
秋になったんだってば ....
ねじが切れると
メロディは
ゆっくり
終わりを
始める
それは
寂しいけれど
唐突ではないあたりが
優しくて
たぶん
わたしの一生も
こんなふうに
終わりを始めるの ....
月夜に現れたみずうみに 僕は裸になって
飛び込んだ。別に入水自殺をしようってわけじゃない。これは
ひとつの儀式のようなもので、言うなれば自然との同化、共有
されるファイルを独り ....
だらだら退屈
「ねーアリスつまんない。超退屈。」
「私も退屈。わたしたち退屈。お揃いだね。」
「うん。お揃いだね。ずっとお揃い。それ以外のは全部いらない。私たちの世界以外、いらない。私は ....
大空に向かって
だが曇天で
少しだけの希望を
轟音と煙と
ブースターの炎とともに
一瞬 見せて
消えていった
そのあとも
地上での歓声
喜びの涙
肩を抱き合う成功者たち
....
おなかが空いてパニックになった
夕陽が不気味に背中を追ってくる
こういうときなんだ誰からも
愛されていないとわかるのは
こどものときからそうだったんだ
証人は僕しかいないけれど
自分は ....
泡粒の数だけ思い出があり
からからからと音がする
競走はいつでもいちばん最後
ひとあし遅れて着いた小さな菓子屋で
真っ先に選ぶのは瓶入りのラムネ
にじみだす汗を乱暴にぬぐい
....
目覚めも
歯磨きも
身支度も
いってきます、も
いただきます、も
今日は雨だな、も
幸せにできる方法があるんだ
だから、ここに、来てごらん
群青色の空の下であなたは自転車を押していく
わたしの歩幅を気にしながらゆっくりと歩いてくれる
オリオン座の見えるころに出会ったのに
まだ一度も喧嘩らしい喧嘩をしたことがない
わたしがとても傷つ ....
泣いて明かした朝の
空の青になりたい
仮染めの色が水に溶けるように
澄みきって 広がってゆきたい
ひとそろいの翅を持っていたら
昇ろう
たとえ彷徨いながらでも
空とひとつになれるとこ ....
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