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 演台に
 原稿用紙を広げ
 子どもたちは声の限りに叫ぶ


「笑顔の
あふれる町にしませんか」


「あなたの近くに
寂しがっている人や
弱っている人はいませんか」
 ....
「僕は悪魔の子なんです。」
と、彼は言った。

彼の両親は教師で
彼の弟も頭が良かった。
勉強が得意ではない彼は
「親に言われるんです」と言って
ニコッと笑った。

並んで自転車に乗 ....
誰かが言った
真っ赤な夕焼け空を見上げて
すごいなこりゃ
天変地異でも来るのかな
明日は地球滅亡するね

子供は走って家へと急ぐ
筆箱カタカタすっ飛んでいく体操着袋
慌てて拾ってまた駆 ....
利用される側の私がぐっすり寝たふりをした中二人の若い男女は水音を部屋に響かせた

筋肉がもう限界だ
でも起きていることがバレたら終わり
眠いのに、こんな姿勢じゃ眠れない
二日酔いの吐き気が酷 ....
朝 居室に入ったら
大きな声で おはよう
それだけで 一日の関係が和らぐ

昼 ひと段落着いたら
見渡すように 飯行きませんか
それだけで 休み時間が温まる

出張にいったら お土産を ....
さよなら さよなら
僕はさよならします

彼は手を振って
去っていった

追いかけるの?
追いかけないの?

私は
私をみつめていた

見捨てたんじゃない
嫌いになったんじゃ ....
今日は神様がパウロに手紙を渡した日

B組のあの娘が自殺した日

雨の降りそうな灰色の空
不吉な予感はいつだって美しい
嘘の祝福の鐘が頭の中に鳴り響く
急いで
羊神の弟子が追ってきてる ....
いつの間にか冷めたスープ
食べられなくはないけれど
温め直して飲みたくはない

いつになく不機嫌な声で
悪態をつく君の顔は
ここからじゃ見えないから
うなだれることもできない

僕は ....
心待った家路の果てに
ゴールデン・プラムの たわわな枝の
くちびるを這わす 実は あまく 
ちっぽけなあたしを待っていて くれる

鳥たちを 楽しませないために
そう ジャムにしよ ....
ともだちと
ばか騒ぎ

たのしいなぁ

こんなに笑ったのひさしぶり


けど

うちに帰ったら

…ふぅ

すごい
肩がこってる
ひとり雨宿りです

赤い花が土蔵の横で
それと
桜の枝が薄墨の僕に重なります

やわらかな空は髪をつまんで
小さな歌と
如雨露のような雨粒で
この気ままな世界に居すわりました

 ....
.
i am a girl


中途半端に背伸びを繰り返して
落っことしたものはなんだい
多分 あなたよりは美しいもの
そんなもの
いつかは忘れてしまうから

知らない間 ....
……なな〜つ、
   や〜っつ、
    ここの〜つ、とお〜
 
どこに隠れようとも
ひとたび
目をひらけば
あたしは 心のいやしい 鬼 
だ から
ようしゃは しない 
 
銀 ....
浴室で三角座り
シャワーに打たれ続けながら
冷蔵庫からとりだしたばかりの水を
ごくごく ごくごく
やむことなく飲み続けている
目を閉じることなく
一心に濡れながら
渇きを潤しては放出し
このままこのま ....
遠ざかるものよりも
進むものでありたい

あなたに向かい

深夜
雨に濡れた肩を抱く
あなたの手のぬくもりが
この背中に焼きついて離れない

赤い痛みが沁みていく

離れていて ....
アナタの言葉を
何度も 何度も
反芻しました

アナタの顔を
何度も 何度も
思い出しました

たった僅かの時間でも
私にかけた時間の魔法は
未だに解けないで居ます

せめて今 ....
貴女にとっての唯一になりたくて
そう思って生きてきました

人は寂しい生き物だって
そんな哀しい事云うなよ

喩え人は失いゆくものでも
貴女をずっと笑わせて居たい

明日の貴女が姿を ....
雨降って
一つ

四角い

優しさを幾つか
重ねて

傷がついた分
優しくなったね

そうしてどれだけ
優しくなれば良い?

海を包み込むように
あの日

いくつもの物語が

いくつもの愛が

いくつもの夢と希望が

一瞬にして奪われた


叫びも届かぬまま

祈りも届かぬまま

真っ青な空が

真っ赤な炎と
 ....
ふざけてるニャン

逃げ出したシャムが見上げる 四角いそらの路地裏に

もこもこ綿菓子ぐもは、午後のにわか雨のふる 

おおきな雨粒は、天のしうち

だれもが 足をはやめる わらわ ....
 
 
 
【Silent Prayer】



 今日という日が訪れるたびに
 人々はまた悲しみを思い出す。

 どれほど世界が平和になろうとも
 決して拭えない過去がある限り ....
少し冷たい
風が吹いた日
コオロギの声を
聞いた
ふと気がつくと
蝉の声が
かき消されるように
別れの挨拶もなく
聞こえなくなっていた
皆どこへ行ったのだろう
寄り添って
見つめ合って
絡み合って
アタシ悪魔
チェリーパイを
つまみ食いした
くだらない
大人の味がした
悪い遊びを
またひとつ覚えた
後ろめたい顔の
善人が見えてきた
愛 ....
おもたい買い物を持ってあげて
へいきだからと
買い物帰り
小学生
おかあさんの背のはんぶんで
同じ量を持ってあるく
わたしはわたしをおもいだす
何も言わないけど
じんわりや、おもいだす ....
「どうしてそんなに優しいの?」

聞いたら、きみは
子どもみたいに首をかしげて

「優しいってこと、俺にはわからない
 ただきみにしてあげたいから、するだけ」


悪戯っぽく笑って ....
また差し歯がとれた
一年で三回目
歯を磨いていたら音もなく
歯医者もさすがに見過ごせなくなったのか
作り直しましょう
と言った
しかし
それでだめだったら入れ歯ですよ
と続けた
僕は ....
夏が愛したアナタの背中を
ゆっくりと撫でてみる

ぐっすりと眠ったアナタは
まるで子供の様で

アナタを愛したわけじゃない
ただ依存しただけ

あたしの躰をゆっくりと這う舌に
命す ....

職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
いつか会う日のために
まいにち小まめにお手入れしよう
その アイスクリームも
まった 少しガマンしよう

いつか会う日のために
まににちちゃんと暮らそう
キッチンもキレイにかたづけよう
 ....
昔から、白い湖にはアンボビウムが咲いていた。

空を見ると黒い雨が降り、遠くをのぞむと、赤い丘に白い雨が降っていた。そっちには行きたくなかった。
赤と白が交ざり、 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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