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糖蜜工場が爆発したことによって
甘い蜜たちが
静かに街を流れ出しました
その粘度たるや
もう人の手にはおえない類のものです
アスファルトの上の蜜はそのまま冷えて固いかさぶたとなり
土の上の ....
真実を虚偽で割ることと、真実を水で割ることは
いったい、どちらが罪深い
しかし天秤が水に傾くことは当然である
たった今
目の前を蜘蛛の子が落ちていった

重力を欺けた試しがない

うち ....
あなたの静かな骨の上を一本の真新しい国道が通る
あなたの大きな悲惨の中を一つの真新しい意味が走る

眠るあなたの骨が今こうして車輪の下で砕かれていく

ぼくはその音を聞いているのだ
きみに ....
鯨の街に行くならあそこ
花畑湯
ゆっくりつかって頬ふんわ

コンパススカートひるがえし
駆け落ちていく
二人はどこまでも
手をつなぐ薄明かり
海原は群青の鱗ばかり

着いたのは ....
わたしが眠れないとき
眠れないことを
わたしは
よく噛んでいる

わたしが眠れないとき
曲がった中指の先の届く距離に
耳の史蹟を
置く

わたしが眠れないとき
花花が群青色の香り ....
夜陰、
一つ魂の
浮遊し出す
夢底の生動へ
宇宙の大海原へ
肉の体抜け五感停止、
ウットリとハッキリと
大きな意識の渦に呑まれ
大きな意識の渦を呑み

(肉のうちに
  疼く力
 ....
渡しは
彼方に散らばる
穴多達を
犯すウィルス

キソはリズムに分解され暗号化
だけどお構い無しで
ノリノリのハイテンション

そんな瞬間がタマのコシにもあっていいけど、
物凄い弾 ....
ほんとうの自分のことを
わかってもらうことは
誰かをそっとこころのなかで
信じるということでした

あの日を 
僕らが生きていること
すでに静かな風が通りすぎるように
深い森林と広い草 ....
誰も知らない そんな夜、


少女のぽっちり開いたくちから一羽の蝶が
それはすみれいろの 夢見るひとのうすい涙のような
蝶が飛んでいった 音もなく


(恍惚めいた ひみつの儀式)
 ....
黄色い海があってもいいでしょう
膠を火にかける、独特の匂い、かき混ぜながら換気扇を回し
くつくつと沸く鍋底を見つめる
足りない色を数えて
描けない絵のことを考えていても仕方がないね

のめ ....


赤トンボたちが
飛行機のルーツのように飛行している
一日ごとに冷たくなる風が
透明に流れている青空の清れつさと
黄いろい木々の退廃を同時に包含している
秋の午後
パズルのピー ....
座敷の鍋の中から窓越しに雲が見える。雲に隠れた月がぼんやりと
少し前の地震で己が実を揺すられ、少し味が出汁に溶け出したかもしれない。
食欲満々の座敷の客たちは鍋の火加減を気にしている。
解体前の ....
ビルの虹彩にはアスピリンが打たれている
遠く銀の向こうで揺らめく
日差しの強い午後
近影は霞まずそこにある
街は熱を持ち伸縮を続ける

群れた家々の隙間で
赤い血液は想いを爆せる
道路 ....
足跡は雪にさらわれ 残されたのは 爪さき立つ



奪われたのはまなざしのゆくえ
なにも照らせない光が
ひしめいている

(今日わたしができることは思い出すことをやめること) ....
いのちを使ってるか

時代や場所にも負けないほどの

それはいのちなのか

いのちを使ってるか

そのうえをだれかが歩くほどの

それはいのちなのか


春夏秋冬に感じている ....
私の背後には、いつも
不思議な秒針の{ルビ音=ね}が響く  
――いつしか鼓動は高鳴り
――だんだん歩調も早まり
時間は背後に燃えてゆく

この旅路に
{ルビ数珠=じゅず}の足跡は…刻印 ....
かつて風船には二種類あった

空気より軽いガス製と
人間の息製と

人間由来の僕らは
空を飛べないはずだった

小さな手ではじかれて
ほんの少し空を飛んだ気分になって
じべたに落ち ....
かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
闇の光の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
開 ....
夜を歩いていると

町が優しく見えるようなことがある

いま抱えていることも忘れて

風や足音や

ひかりや匂いにこころを放つ

さらさら揺られながら

すべてを失いながら
 ....
{ルビ理由=わけ}もなくかなしい時がある
理由はあっても 不明なのだ

本当は 
居場所の見当はついている

古い古い付き合いの 理由を
引っ張って来て 座らせて

またも千日手を繰 ....
きっと夜空に映る
君に宛てられた
ひとつの恋とは
すべての愛のことだろう

きっと青空を想う
君に宛てられた
ひとつの運命とは
すべての宿命のことだろう

そっと静かに
君に奇跡 ....
色とりどりに囲まれて
瞼を閉じている

ここは砂の城で
うみねこが足跡をついばむから
来た道も忘れてしまった

言葉は
その時だけのもので
振り返っても、目を凝らしても
形にはなら ....
透明な砂地の樹が倒れ
枝が根に 
根が枝になり埋もれている
影が打ち寄せ 去ってゆく


空の名札が剥がれ
旋りながら落ちてきて
やっと捕らえることができても
暗 ....

おはようを云いたくない時にも
おはよう、と云う

ほんの少しほほえんでいたかもしれない
本意ではないし
嬉しいからではなく
茶柱が立っていたわけでもなく
それは
毎日の習慣だった ....
夕暮れどき
一日の仕事を終え
石段を弾むようにかけおりて
家路へと急ぐ、うしろ髪を簡素にたばねた初老の少女
時刻を告げるためのモノラルのスピーカーが
懐かしい音楽の一節で
夕暮れのあたり一 ....
グッドラック、発したことない言葉
語感のよさだけが残る
旅立つ日の特別な高揚感は
からんだ糸をほぐす

まだカーテンのない部屋
白い靴下の大きな男たちが運び込んでいくダンボール
馴染んだ ....
昔昔のことです

「ソックタッチ」という商品名の速乾性液状糊のスティックがあった
糊といっても紙を貼りつけるものではない
靴下と足を貼りつけるものなのだ
ずり下がるという引力の法則に抗うこと ....
下弦の月から放たれたように
斜めに白い線が奔っていた
夜の飛行機雲

こんな時間帯に
ずいぶんと低空に飛ばしている
旅客機か
観測機だろうか、と、君がいって
わたしは感心してたちどまる ....
仄か香に埋もれてしまいました
夢うつつのなかに
鬱々と引きずり込まれてしまいました
湯に足を取られたかのように
ゆるゆると絡め取られて
沈んだ湯のなかから、見上げたそらは
金の産毛 母さん ....
灼熱する青き叙情
灼熱する青き叙情よ
その疾風で私の胸を裂き
万人の胸を裂き
赤き血を生け贄として
成長するのだ
そして私の腕の中で眠るがよい
灼熱する青き叙情よ

青き叙情は
即 ....
小林螢太さんの自由詩おすすめリスト(664)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
糖蜜の街- そらの珊 ...自由詩22*17-2-1
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別離- 自由詩7*17-1-20
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つくろい- そらの珊 ...自由詩10*17-1-20
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わたしたちの靴下はいつだってずり下がってはいけなかった- そらの珊 ...自由詩19*17-1-19
二羽の白い鳥- 田中修子自由詩11*17-1-18
仄か香り、人- 水菜自由詩18+*17-1-18
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