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世界ハ
巨大な鏡像スクリーン
透明な皮膜のなか
ふわふわ微睡み感じ取る
人、森、岩、猫、大海原

唐突、道路に開いた穴
その深淵ハ
弾け飛んだ信頼の重み
傾く生を朦朧と
肉の苦痛に ....
生まれ出る暗闇を
スリッパで歩く
冬の
イルミネーションはもう、海に沈んでしまっていた

ほしの形をあしらった
知恵の輪を
あつめては ほどく 少年の眼
それを見つめているたくさん ....
物憂げな予感に満ちて
黄昏時に立ち止まってじっと
夕日を見ている人がいた
空が暗色に沈んでいく
目に丸い陽の跡が残って
月の横に暗色の太陽が浮かんだ

空に色を付けるのなら
赤しかない ....
 
昔、{ルビ通=かよ}っていた中学校の屋上に
天体観測の丸いドームがあった


天体望遠鏡を覗き込むと
こころの暗がりがみえた


こころはどの星だろうと
それから何十年も探 ....
ナンデーナンデーが増殖する頭をかかえ
森の中をさまよっておりますとパトカーの
音が谷あいに響いて山に反響して 谷の
町々のどこに パトカーがいるようだか
さっぱり分からないの 心の中はそんなか ....
君の指先は、瞳のようにひらかれた触覚をしている
私の顔など、誰よりもよく捉えていて
鼻筋は好きだが唇は嫌いと、批評も手厳しい。

ある日、乾き荒れた私の背中を撫でて
「頑張ってきたね」と、ふ ....
夕陽はきっと溶けるように
水平線に抱擁されて 海の底
人魚の里で明日を孕むのだと思う
そこでは どんな哲学をさかのぼっても
たどり着けないとわをしる風が
淡水の泉を可愛がっている
つぎつぎ ....
境界線は今日も

曖昧さを保つようにして

空は青と白の始まりと終わりを

見失ったまま浮かんでいる



朝と昼を跨いだはずなのに

わたしはその境目を

 ....
ほそく
だけどまわりの庭木よりたかく
そよいでいる
白樺の梢の辺り
黄ばんだ葉の疎らな繁りにふと
青いまま
いくつか
乾きながら
さわさわと光にそよいだころの
面影を残し


 ....
ユトリロの白の時代の終焉は
小さな教会を過ぎ
角を曲がれば
景色が変わり
曇りかけた空 薄暗い白壁が
もう見えなくなっただけのこと
かもしれない
道を挟んできょうかいと向き合い
キャン ....
昼間なのに少し薄暗い北向きのカフェ
観葉植物の傘の下で
大きな背もたれのひじ掛けがついた椅子に深く腰掛け
背中の後ろ、ガラス窓から差し込む少しの陽射し
店内には静かにジャズ

まったく僕は ....
冷ややかで
静か
ただの一夜で
世界を無色にしてしまう

寄り添って
何も言わない
いつもそう
あなたはそこに居る

人生の半分以上の時を
あなたと過ごしてきた
なのに
熱病 ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
黒く世界を支配する夜の空
月は宇宙を彷徨っている
感情は深く、深く
悲しみの涙を流し
落ちた水滴は雨となり地面を濡らす

意味は分裂され
言葉は空白の余韻に打ち砕かれて
死ぬ
昨日の ....
いつも遠い夢に寄り添いながら
哀しい季節を越えていく
涼しい風が吹いていただけで
記憶に揺れるコスモス

きっと言葉にならない
絶望ばかりの昔を越えて
ひとすじ涙が流れただけで
誰かに ....
まとまらない
まとめたくない

心 自由に泳がせて

瞼の裏の水辺に浮かぶ
貝殻は過去のぬけがら


まとめる気がない
今日という一日を
どんな糸もすり抜けていく ....
          161103
そこに
あったはずのものが
見あたらない
そんなことが続いて
数十年
子どもから大人に
そして老境を迎え
あの世に戻るのだと
人はいう
横町を挟ん ....
わたしに命をふきこんだのは
横須賀の廃屋のようなうちに猫と車と住む
がんこなかんばん屋の男だった

かんばん屋と猫と車はそのうちで
消えたがる女をなんにんも生かし
わかれをつげてきたという ....
ハトが二羽歩いている
なにもない場所で
なにか啄みながら
啄まずにはいられない
生きるために
地べたを歩きまわらずにいられない


うまく歩きまわるには
首をふり続けずにはいられない ....
昨日の自分がシャットダウンしないでいてくれたパソコンをシャットダウンした
なにかが壊れてしまったような寒さがながれる あなたはあなたのからだをちゃんと守れていますか?
冬服を着て、瞼を閉じて、 ....
眠りの
夢の
底割れ
目覚めるモノ
輝く尖塔を壊し
ジクザクに走る力線
煌めく城壁を創り
スイチョクに走る力線
開いた瞳から触手伸び
掴み取る掴み取る
掠め潜り込む無数の影を
ソ ....
わたしの舌に、消えない火傷
あなたの魂を舐めたとき

廃屋のような体に、光る痛み


もし、あの青い林檎をもいだなら
神はわたしの性を奪い
燃えさかる海に放るだろう

わたしは赤く ....
その森は 迷う為の場所で 






正しさや真っ当さ

綺麗な水 清潔なもの

そんな美しさを含むものが

自分の中で過剰に飽和した時に

一旦総 ....
一緒に飲んだカフェインに少し興奮して
思いっきり蛇口を捻った

飴と鞭の毎日
もう少し優しくして

愛情の欠如は君にしか埋められない

塞ぐヘッドフォン
もっと もっと

何も感 ....
狭い夜にいつまでも耳鳴りに似た静寂が居座って

私は緩やかな速度で平衡感覚を失っていく


何も無い訳ではないのに何も掴めないこの手には

言葉にもしたくない汚れだけがこびりついてい ....
 
浮いている
{ルビ圧=の}しかかる重力
月は平衡する
走る遠景を
雨の滴で回避して


狂っている
歩行する緑の
あらがう能役者が噂する
平成の{ルビ螺子=ネジ}
とまらな ....
「消えやがれ」って
言われた言葉を反芻してると
いっそ
消えてしまいたくなる
いやいやそれでは敵の
思うつぼ
「消えるもんか」って、
頑張るものだよ普通って
言い聞かせてみるけど
そ ....
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す

ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....
ヒビキ音塊トナッテハ解体サレ
捻られ屈曲し伸びる音
歌い出す語り出す
踊りながら
飛び跳ねながら
黒光りする縁をナゾリ
時の窪みを穿ちエグリ
耳壁を突き破る
五感の縛り突き破る
燃え ....
いつだっていまだって青い
地球は朝で昼で夜だ
なのに地表の隅っこで(あるいは真中で)
いまブルーライトに照らされぽつねんと
もの思いに耽っているわたしには律儀にも
朝昼夜は朝昼夜と巡り訪れる ....
小林螢太さんの自由詩おすすめリスト(658)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢〇現(改訂)- ひだかた ...自由詩5*16-11-9
ちりばめて- 唐草フウ自由詩6*16-11-9
空は二十キロの渋滞- 這 いず ...自由詩516-11-8
天体とこころ_Ⅲ- 白島真自由詩21*16-11-8
りぼん- るるりら自由詩17*16-11-8
瞳のように触れる、君へ。- 青木怜二自由詩316-11-7
みどりごの海- もっぷ自由詩1216-11-7
マーブルは静かにとけていく- 葉月 祐自由詩6*16-11-6
青いままで- ただのみ ...自由詩10*16-11-5
春は皮下に萌す- はて自由詩5*16-11-5
彷徨いの淵- 高林 光自由詩616-11-5
再会- Lucy自由詩9*16-11-4
夏をみる人_- 白島真自由詩21*16-11-4
季節- 鷲田自由詩816-11-3
缶珈琲を飲み干しながら- りゅうの ...自由詩2*16-11-3
ほどいてしまおう- 葉月 祐自由詩9*16-11-3
みあたらない- あおば自由詩15*16-11-3
横須賀の駐車場がみる廃屋のゆめ- 田中修子自由詩11*16-11-3
歩けや歩け- ただのみ ...自由詩14*16-11-2
シャットダウン- 水宮うみ自由詩2*16-11-2
共鳴意志ノ界- ひだかた ...自由詩416-11-1
火のように- 印あかり自由詩12*16-11-1
解放の森- 葉月 祐自由詩10*16-10-31
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『お菓子をくれなきゃ』- 葉月 祐自由詩4*16-10-30
斜視のくだる翡翠- 白島真自由詩18*16-10-30
「消えやがれ」って思われてるんだなっていう思いをずっと転がし ...- Lucy自由詩11*16-10-28
雨の鏡- 水菜自由詩13*16-10-28
続.造形未知- ひだかた ...自由詩4*16-10-28
地球的青さ- ただのみ ...自由詩17*16-10-26

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