すべてのおすすめ
すべてを忘れた
夜から
降りはじめる雪、きみが
死んだように
過去になると、雪の
なかでねむっていた時間が、いま一度
見出されて、わたしも
横たわっている、死んだように
思い出 ....
暴力は絶対にだめだとか
戦争は絶対にだめだとか
こういうことに
感受性で答えても
愛と理屈で答えても
夕日が美しいと表現することを
私は思いましたと表現することを
....
林の向こうに星が落ちた
遊びつかれたカラスが
西の方へ飛んで行った
あたりはワイン色になって
夕闇に沈んだ
遠くで一匹犬が鳴いた
町に人影がなくなった
青白い三日月がひとつ
水銀灯の上 ....
つまずきなさい、
何度でも
ほんとの意味のつまずきに
出会うときまで
何度でも
傷つきなさい、
何度でも
深手のつもり、で
いられるうちに
癒しのすべが
....
わたしの枕元に
秋が沈む
繰り返される朝と夜の狭間で
少しずつ吸い込まれていく夢は
ふゆ色に染まり
朝、白い朝を始める
日々、零れ落ちる感情たちは
ばらばらに敷き詰められていて
....
口に出せばそれまでで
確かに確かに残った香り
罪悪感?何ソレ喰える?
人間っておかしなものだね
人間って弱くて脆いね
でもすごくきれいだよね
人がそれを汚いと後ろ指さしても
....
だれに愛されるわけでもなく
だれを愛するわけでもない
あなたはあなたのままでいて
わたしはわたしのままでいる
独り歩くということの
ゆき場も見えぬ哀しみの
....
まるまっこいカラッパ体型の蟹は
食べられなくなければ
食べられるのだろうか
毒なんて毒でさえなければ
自前のものなのか
エサからせっせと貯めこんだものなのか
こまやかな食物連鎖の中を
....
満足ですか
痛みと快楽に身を委ね
麻痺していって
満足ですか
ちゃんと身体は覚えていますよ
存在が耐えられない程軽いのは
そのせいです
やがて死が現世とその身をわかつまで
続くでしょう ....
泣きながら入った
ちっちゃな喫茶店
「お客様、ご注文は?」
「あたたかいものを、ひとつ」
「かしこまりました」
(ウェイターの顔が見えない)
彼からゆっくり手 ....
くるくる剥いた林檎の皮が
包丁持つ手にぐるぐる巻きついて
気分はまるで蛇使い
蛇の色の鮮やかさに恍惚
とする自分にエクスタシー
赤い風船 くもり空に飛ばして
太陽みたいだね、って
指 ....
街には雨が降り
明度と色合いの
均衡が崩れてゆく
すべてはモザイクがかり
街灯が路上で溺れている
色とりどりのパラソルが咲き
人はその中で足首を濡らす
少しずつ雨水を吸水してゆく
....
夜がこぼれている
お月様からしたたるしずく
空いっぱいに広がって
君と私を包む
夜のしずくを受け止めながら
真夜中の散歩道
しずくのしたたる散歩道
深く奥底に沈んだ
牙の先端を探して
いくつもの時間の粒が
真夜中の闇の隔たりに消えた
愛の音がしていた
夢の音がしていた
晴れの日の
花の匂いが ....
暖かいあなたの
腕に抱かれて
私はこのまま
溶けてしまいたい
けれど水のように
あなたに深く触れたとして
すぐに蒸気になって
あなたから遠く離れてしまうのなら
いまひと ....
生きることは
死ぬことである
出会うことは
別れることである
産むことは
殺すことでもある
....
ここに詩人を名乗る者が居るとしよう
いや、言葉により自らを詩人と定義してなくとも
心中において自ら詩人たりえると自覚している者が居るとしよう
彼奴が自ら詩人足りえるためにとる手段といえば
....
コンビニ
コンビニエンスストアー
ぼくの食べ物集積地
まず、コンビニの行き方としては、
自動ドアの前に立つことからはじめる。
自動ドアがよっぽど機嫌を損ねていない限り
素直に開いて ....
淋しけりゃ「淋しい」って言えばいいんだ
独り言でもいいから
そしてその「淋しい」という言葉をしっかり抱けばいい
お前は見えない淋しさに溺れることはない
全ての言葉を友達にしてみろ 意味に関係な ....
お詫びと訂正
先日お送りいたしました手紙に間違いがございましたので
ここにお詫びして訂正いたします。
【訂正前】
あなたの事を想う時、
私は大草原をゆったりと歩く象を思い浮かべます。 ....
書くことが多すぎて彼女は手帳を黒く塗り潰してしまっている。目の前で起きていることを記さなければならないという気持ちに突き動かされて、あるがままをあるがままに写し取ろうとし過ぎている。対象に目を奪 ....
生きているだけで
幸せだという事
生きられない魂もある
だから今僕たちが生きているのは
幸せな事だ
今を生きる僕達は
幸せな世界で生きていく
言葉にならないことを
言葉にしなければならない
気がしてるだけで
声にならずに消えていった
言葉たち
僕はそれらを愛し
軽蔑した
毎日見送ることしかできない
君の横顔を見つめ ....
あなたが生きている
この世界が
虚構であるとしたら・・・
その時 あなたの生命は終え
魂が召されるその一瞬に
あなたはあなた自身の世界を見る
プッツンと映像が途切れ ....
折りたたみのヤツ
自転車ほしい
大抵のトコならどこだって
自転車ほしい
行けるトコまで
自転車ほしいよ
欲しい欲しい
キミのくちびると迷ってしまうくらい
....
俺は腕を鍛えてるんだ
お前のアトムになるために
鉄腕と呼ぶにはまだまだだけど
お前をしっかり抱けるぐらいの腕を持ちたい
お前がその強さという化粧を落として
好きなだけ泣けるように
俺は無敵 ....
どこにアクセスしたらいいかわっかんねえよなあ。
考えてみればそんなにチャンネルなんて持ってねーんだけどさ。
別にいいんだ。ただ狭い空から満月が見えたってだけでさ。
オレは愛してるぞ。 ....
お風呂さん、ありがとう
今日もあなたに浸かることができて幸せです
あなたの清らかさとあたたかさが
今、とても尊いものに思えます
わたしは寒いのに裸になりたい
裸になりたいのにあたたまりたい
....
甘い匂いに誘われて
私の思考は止められた
この感覚が幸せという世界
散歩道で立ちすくむ
ショーウインドウが華やかに
踏み出した方向の違う私を手招いている
私は天性の柔らかさで
脚 ....
きょうさあ
ほいくえんつまんなかったねえ
おもいついてためしに
ぼくがいえば
すこしだまったあと
おもしかった
ほぃこえん
ふすまかどこかをじっとみつめて
ひらいた
....
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