すべてのおすすめ
おまえが売春婦なら
と思ったことがある
失礼な話だから
おまえに言わなかった
こんな関係なら
おまえが売春婦で
オレが客であるほうが
だれも苦しんだり
....
「愛されてる」なんて
思った事はありません。
被害妄想はいつだって
私の脳を駆け回って
私の中の弱気な悪魔が
「君は邪魔だ」とささやくの
悪 ....
店を出ようと思ったのに
もう一杯
コーヒーを注文してしまった
お財布の中を確認する
ギリギリ足りるみたいだ
あわてて戻ってきた店員が
「おかわりができます」
と言って、伝票を書き ....
わたしは
あなたの海に棲む
あたたかないきもの
瞳をとじて
銀のあなたの環を
くぐり抜ける
わたしがみえるでしょう
わたしの
銀のわたしの環を
風にか ....
窓のまんなか闇がひらけて
ふとんが羽根を破き大天使になる
最悪な現状でもどうせ寝るなら良い夢を
どうせ飛ぶならどこまでも遠くがいいんだ
海が見たい
海が見たい
海が見たいんだよ
波打ち際 ....
男は声をはりあげる
もう何も言わせないようにと
しかし女は声を潜める
男に聴きとってもらえるようにと
ささやかな願いをこめて
わたしはねマザーになりたいの
あなたたちのね ホームになりたいの
世間一般では
「都合のいい女」とよばれているけどそんなこと気にもならない
嫉妬心で刺したりしないし妊娠の責任も ....
東京に行ったらば
もっと自由になれるのかと思っていたらば
まずはペニスがないことにはどうにもならなかった
どこへ行っても
おじさんの横ににっこり笑って座る役目しかゆるされなくて
わたしは ....
カウンターに座りたいんです
駅のホームには誰もいません
船に乗って進んでいくと赤い桟橋があって
その下で耳の白い少女が風待ちをしている
人差し指に風鈴を結わえて
横断歩道に残された赤い靴
....
化粧水をたっぷりふくませたコットンを3枚ご用意下さい
それを
おでこ 右ほほ 左ほほ
に 1枚づつ
丁寧に重ねて
15分ほど
お待ち下さい
ほほを触ってみて
....
ボトルの曲線
タイトの曲線
かつんかつんのOLさん
かかとすりへりうむでへんな声
ださないで
浮かんでて
フルーツ消しゴム噛んでばらばら
吐き出しても残ってる
どうしてこんなことし ....
あの日
あなたはひとりだった
わたしも
あの日ひとりだった
今はあなたはふたりで
おなかには
もうひとりいるのだという
わたしも今は
さんにんだ
....
おくではおまえの子が寝ている
いつつの子の眠りには
わたしたちの情事は聞こえていなかった
おまえの朱い下着は
すぐくしゃくしゃと棄てられる
おまえは風呂場にひざまづき
....
幸せって
ひょっとすると
自分が幸せになることでなく
他人(ひと)が幸せになるのを
見ることかもしれない
自分が幸せになっても
余り実感って湧かないもの
でもね
....
あの子があのとき子宮に戻りたいって言っていたことも知っていたけど、それはよくある遊びで、またどこかの本でもよんだのだと思っていましたが昨日あの子が子宮に帰ったお知らせが来てわたしはとても恥ずかしく、そ ....
ヒトのかたちを持たない
友だちが
殖えている
わたしのマイミクシィは
ついに五十をこえた
文字で言葉を話すから
人間なのだろう
とは限らないけど
ふと思う
彼らはた ....
訳わかんねえ叙事に
必然をあたえて
有り難がっている豚どもに
蹴りでもいれにいくとすっかあ
新しいバイトで小さな宗教団体のチラシを配る(時給900円);;アパートの端の部屋、ドアを叩く、横の窓から食器用洗剤と人影が見えている「すみません、少しお時間よろしいでしょうか」「ごめんなさい、どちらさ ....
ねえ、ごめん、
なさい目の痛みがないのは、
まっすぐ見た、見て、いる、はずなのに。
ある、ひ、かり、に、
踊るように広がって、白く、
飛んでいる、魔法、に、なって、
触れたもの全部 ....
オレが中二のとき生まれたおまえ
こうしていることを妻子が知ったら
いきなり難破船に乗らされるだろう
抱きしめるという行為とはいったい
戦争に引き裂かれた愛ではない
切 ....
野球場のフェンス越しに
鈍く湿った風
予感の匂いに満ちたアスファルト
屋上と屋根の向こう側
午後の光を遮断して
雨粒いっぱい雲が来る
金網をつかみ取り
いちもくさんに飛び降りる
私の制 ....
世界中に散らばる玉を七つ集めて
年末 コメ兵か大黒屋に持ち込みたい
顔面にモザイクをかけられた私が
店員を相手に交渉をする様が
夕方の情報番組で特集されたなら
HDDレコーダーに15時間録画 ....
{引用=
ぼくたちの鳥は、預けられたまま
誰もいない部屋の
つめたい鳥かごのなかで
ひくい声でうたっている
透明なガラス瓶と花
傾いたテーブルは沈黙で伴奏し
薄いカーテンから秋の日が ....
石をみている
石の奥に映る光をみている
石の奥に映るわたしをみている
石の奥に映るわたしの瞳をみている
石の奥に映るわたしの瞳に映る光をみている
石とわたしのあいだには
....
例えば
柵があるとして
気軽に助走をつけて
ひらり、と跳ぶひともいると思うんだ
でもボクは
柵の前で
怯え躊躇して
うずくまってしまう
そして
耳を澄まして
遠く遠くの ....
新しい季節へと
かわっていくなにか
さがすように風を嗅ぐ
子犬になれそう
正しいとかまちがい
とかはしらない
模造できないほんとうを
さがすように風を嗅ぐ
そん ....
空と呼ばれる蒼い壁が、
仮の神から地上に23枚ぶっささっている。
それらは夏を、夏の影を、ゴム草履で踏んで固定しておく
逃げ水が逃げ水をおいかける。
白球をぶち当てて、灰球を否 ....
いくぜー あーはー 行こうぜ いくぞー
俺たちにできることは 世界の光をぶっつぶせー
ヘイヘイヘイ
俺たちにできることは 天使の羽をひっこぬけー
ヘイヘイヘイ
スピードフリークは弾丸 ....
二月の炎は
情念の
雨に濡れて
そこだけ白くさせていた
テールランプが
ひとを待つ
前かがみの傘が
きえてゆく
アスファルトから
春の香りがした
....
音に敏感になる
静かな昼下がり
小鳥の声が波打つ
口笛のような
彼女に相応しい音を出している
風が吹く、、
犬の声が轟く
彼も彼で
相応しい音を出しているのだ
....
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