風船

つばめの急降下にも
動ずることなく
ただよう風に押されて
やがて 点
水面に映る丸い残像



滝 

世の中のすべての音を盗みながら
アピールするものは 
引力  ....
砂の上

ふたり膝を抱えて 
手のひらから
無数の砂粒をこぼしながら
波の音を数えた

星屑を散りばめた
朝の海をあげるよ

あの瞬間は 
二度ととりもどせない


ため息 ....
きみの通り道に
ぼくはいつでも落っこちている

目立つように 
とはいえ ひっそりと

もしもし 
誰かさん 落し物ですよ

ビー玉のように光るでもなく
目覚まし時計のように鳴くで ....
眠りにつく場所は

さほど問題では ない





どこで目覚めるか が

極めて重要なのだ



そのとき 五感は

何を 求めている?
空が笑ったら迎えにきて

そう言って 
きみは去っていった
わかった 
とぼくは言った

ぼくは 
今もあの時のあの場所に立ち
一歩も踏み出せないまま
シャボン玉をとばしている
 ....
鳥のように空を飛び
羽を広げ雲に身を捧げて
月の光に染まり
夜を夜と感じ
一日を一日と感じ
全てが自己責任である自由を手に
広い世界へと解き放つの
黒い羽は闇に染まり
逆さまの世界が私 ....
眼下に広がる海では
白波が立ち
うさぎのごとく 跳ねている

岩を打った波のしぶきが
わたしのところまでとどき
涙のごとく 頬をつたう

それが波だ、と言い張るわたしを
それは涙、だ ....
その喫茶店は
電車の形をしていて
街外れにぽつんとあって

わたしと彼のお気に入りだった

彼といるとき
わたしは何も知らない
女の子でいられた
彼は
はじめての人だったから

 ....
激しい雨の中

坂道で倒れた俺は

服も手も泥だらけで

顔は擦り傷ができていた

傘を

放り投げて

俺を助け起こしてくれた

あなたは

天使でも女神でもなく
 ....
さよなら国は
朝でも 夜でも
「さよなら」とあいさつします。


さよなら

さよなら


ほんとの さよなら よ

ふぅん、ぼく よくわかんないや


こまったわ

 ....
ずっと前に失った夢を
突然 取り戻したい衝動にかられ
クーデターを起こそうと決めた

今さらだけど かなり本気

鉛筆をくわえて
作戦を練りながら
テレビを付けたら
いつの間にか
 ....
田舎の小さな駅に

僕と君の靴音だけが響く

君は今にも泣きそうに言ったね

もう少しいられないの

東京に帰るのは明日でいいでしょ

そういうわけにはいかなかった

まとまっ ....
ジャスミンティーって、おいしい。


おいしい、と思って

いっぱい飲んだら おなかがいっぱい


おなかいっぱいで もういらない


もういらない、と思って

捨てちゃった ....
上弦の月の輪郭が 
曖昧に ぼやけていたので
夜空に向かって ぽつりと
愚痴をこぼしてしまった

月は いやな顔もせず
じっとそれを聞いていた

しかし
常に 横顔だったし
たまに ....
ピンクのレモンと

すっぱい 角砂糖 には

ただ ただ 拍手をおくるよ


そして


君に サヨナラを告げた

この 僕にも
憧れていたスーパーカーに乗って
夜空を飛ばしていたら

きみの部屋の窓から
片足がはみだしていた
靴下も 脱げる寸前

窓に横付けして 
手をひいてやったら
車にドスンと乗り込んだ
 ....
つれづれに

ペンをとってみると

ぼくのノートには

きみのなまえと ぼくのなまえの

あいあいがさが いっぱい


かさの真ん中の線

まちがってかいちゃって

あせ ....
きみは 
ぼくの将来を考えて
サヨナラ
と言ったみたいだけど

そんなのは
まったくもって本末転倒だね

ぼくの将来は
きみと一緒にいるってのが
大前提だったってこと
知らなかっ ....
僕たちが いつも
ダイヤモンドマンション と呼んでいた
あの 遠くに見える
宝石をいっぱい 散りばめたような
闇に光り輝く 建物たちは

ある朝
同じ場所から見ると
いくつもの 古い煙 ....
らせん階段をかけのぼり
幻影をつかむ
ジャンプしたら
地上がせまる


一転して、楽園の入り口


静寂を好む脆弱な聖者は
聖書を手に清純な青春をおくる
宙返りした中腰の天使は
 ....
目の前に棒があったので
それにつかまりながら
ぐんぐんと高いところまでのぼっていったら
ぼくは 雲の上に立っていた
正確には 
雲の中といえるかもしれない


なにしろ 
上を見ても ....
ばかみたいに・・・
ううん
ばかでもいいや
まちがってても・・・いいや

きみを
しんじるんだ
夕暮れになると海に行く


夕暮れ時の海は
まだかろうじて
空にひっかかっている太陽に照らされ
遠くをゆく船も 
その意思を無視され 
逆光に姿を消す


夕暮れ時の海は 
ひ ....
煙草を切らしちまって

コンビニまで歩く

今日の夜空はきれいだった

いつもより

星が良く見えて

きらきら光った

俺に何かを伝えるように

三日月が

尖ってな ....
会いたい人に会えず
好きな人に好かれず

気違いだから居場所がないこと
気違いだから居場所があることの 勘定が出来ず

子供が転んだら すぐ泣くのをよく理解し
すぐ母親に 抱かれることを ....
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
                       きゃらめる 8


  はな

  1

あたたかくなるまで
まちましょう
きっとあいずがあるから
それまで
まちましょう

 ....
何気なく

ぶらぶらしていたら

花びらが飛んできた

俺の気に入っている

縦縞のシャツの肩越しに

やっとの思いで

止まっている

薄紅いろの花びら

俺はそっと ....
朝露に濡れた道を
金色に光る
なだらかな稜線へとたどる

うつむいた桜草が
風にふるえ
太古の海を弔ってきた
アンモナイトがひとつ
朝日を受けた岩の間に割れ落ちて
失われた鐘の音が鳴 ....
一人の命は地球よりも重いのです
ましてやそれが三つもあるのに
地球は一個しかありませんよ

命だけは助けてくださいと
あやまりなさい
お願いなさい

土下座もなさい
裸踊りもなさい
 ....
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電車の形の喫茶店- チアーヌ自由詩10*04-4-30
☆119_ヤサシイ…ヒト- 貴水 水 ...自由詩3*04-4-30
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