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汚れた衣服をいくつか籠に放り込んで、そうしてぼくたちはカラフルな影を選んで家路についた、どの日めくりにもあった日焼けの跡のことを、反射する屋根の眩しさ、室外機の低い振動、五月は水色のタイト .... かけおちだというのに
きみは鞄いっぱいに猫をつめてきた
折れそうに細い指を赤くしながら

地下街でのむビールは
すこしだけ甘い気がする。
そう言って靴を脱いで
もうここでもいいかあ、 ....
   

そんなにも
ワクワクした気持ちになれる
夢みたいな
詩が
書きたいのです

どんな夢よりもやさしい
ほんとうのあたたかい世界で
ほんのすこしだけ
でも
 ....
久しぶりに洗車する
マスカラが涙で落ちたような数本の薄汚れが
泡とともにコンクリートへ流れていった
この数日
見て見ぬふりをしていたものに決着をつけてほっとする
助手席に乗せた犬は真顔で少し ....
汗も涙も塩辛い
胆汁は苦い
寒さに震えるネズミ
呼吸を忘れたネズミ

肉体と精神の糸のほつれ
つぶれたトマト
窓から飛び出した冷蔵庫
氷嚢をあたためる心臓

入れ子状の死
ゴミ箱 ....
太陽に視姦され
草木の血は凝固する

飛来ではなく剥離
季節は肌を散らす
バラのように 蛇のように

鳥のように音が
魚のように光が駆け抜ける
時の流れの底

目には止まって見え ....
 捧げられたものと与えるものの区別がつかないままで、
 ぼくは語って、きみは答えた、のはぜんぶがぜんぶ正解じゃないから
 なにものともつかない悪夢を乗せて亡霊がインターステイツを走る
 あかとき ....
廃墟から
見える現実、
偽りの世界

  *

渦巻く宇宙の岸辺から離れ
静かさの森奥深く歩み入り

この白い小部屋にて

網戸にしたまま
カーテン開き
夜を迎える

灼 ....

雨だれのリズムで
「晴天だけが良い天気とは限らない」
なんてぼんやりとつぶやいて
自室の窓の外へ目をやる

その人の人生を私が生きることはできないので
私は私の人生を生きるしかない。 ....
声、歌声 響く
明晰な意識という舞台にて
呪術性放ち力開放し

中心へ核心へ いこうと
言葉凍らせ、○膝抱え飛び込む

意味などどうでもいいのだ、ヒビキさえ在れば

脳髄、凍らせ
 ....
外国人が多く出入りする地下鉄烏丸御池近くのビジネスホテルの一室で浴槽に湯を張る
浴槽の縁近くにある排水溝に湯が流れ込み始め、
おれは縁を越えて浴室の床に湯があふれないように慎重に身を沈めていく
 ....
ああって叫びながらたつ屋上の自殺
少女ひとり しゃべるなにか
重さでひしゃげる重みはダイレクトに重み
赤いラメペンで切断したい手足
鏡は百均で買いました 白いやつ
さして可愛くないから戦う国 ....
心からの憐れみを
僕の首すじに当ててください
その湿っぽいやさしさを
信じることが
歩くように生きることだと想うから

街は嫌なことなんか
なかったと云い張る
崩れおち、 ....
9月になればまた学校が始まり、けれど暑さはまだまだ過ぎ去ってくれず、プールに入り終えたような夢見の感じが幻熱のように僕らを冒している 時間をゆるやかにしかし直角に左折するような季節のうつりかわり 教室 .... 夏の始まりは曇天 灰色の雲がたなびき 川として日常は過ぎ
ランチにはまだまだ早いな 僕は思った
流れ星を探すよりタイムカプセルを埋めよう
そんな僕は 飛行機の乗客で
23歳 透明なはずの身体が ....
夏の風オレンジ色に塗られてる


うどん屋の暖簾が風で捩れてる


その奥義一子相伝?舌遣い


潮騒の音を枕に眠る宿


傷つかない割れないココロここにあり


 ....
恋すると
どの子も光る咲きかけの
ブーゲンビリアをそっと心に


罪の目を
消せない恋の季節です
明るく嬉しいだけでない闇


一番に
幸せ色を感じたの
君への想い、駆 ....
{引用=衝突}
虚空をただひたすら遠く
時の道を踏み外すところまで
それとも落下
全ての存在の至るところ
深淵の 
真中の
針先で穿たれたような一点へ
そんな慣性のみの
生の旅路であ ....
   

分厚い雨雲の真ん中が綻び
底なしの穴の遥か遠く
水色の空が薄氷越しに透かし見えると
遠い夕焼けが破れ目の縁を
なぞるように湿らせる

逝く人の
輪郭を切り取るだけの硝子窓
 ....
月子は、私の母のことだが、死ぬべきである
私は川沿いの円環を下り荒れた祭壇、
八百万もいれば中には中々に信じがたい神もいて、呪いを司る針金虫の神の祭壇に
軽く手首を切る


月子は海に行 ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように

恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません

たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
古い文庫本の背表紙に
張り付いて煎餅になった蚊の
周りに描かれた茶色い地図は
それを読んだ誰かの血


まだ賑やかだったころ
白い箱を置いてアコーディオンを弾いていた
片脚のない白 ....
妙に黄ばんだ手や足が
あちこちから突き出ている
それを盛んに啄む烏の群れ
何とも滑稽な有り様じゃないか
ここでは全てが透明で
誤魔化し得るものは一つもない
時折黄色い犬どもがやって来て
 ....
……おいで……、……オイデ……たたたたたっ、
    ざ……オイデ、……おいで……、

だれ、

そうして目を、覚ました、厭わしい、あんなにハラリと逝くことができたのに。

よく仲間とし ....
寒い寒いさむいてる
部屋の中で川が二日降りの雨で濁ってる
おまたせしましたな
バック・トゥ・ザ・ドア
どっちに戻ってる?
日立製のヒーター
しがらみが詰まって燃えなくなる
ソーターの ....
いまどき
おっぽろった釣り銭のために
自販機へ土下座しなきゃならないなんて
陰に指を差し込めば
なんだか懐かしい冷たさと砂の手触り
いつからいたのか
猫が
目礼をかわして飴色に消えていく ....
薄っぺらな民主主義の様な美しさが
公衆トイレの便器の光沢に映り
人が減っていくトーキョーは
ますます綺麗になっていく

元いじめっ子にとっては鬼(ごっこ)でもない
逃げ込んだ先の他国語サイ ....
靴下がみあたらない
だから
みぎあしの土踏まずでひだりあしの甲を
ひだりあしの土踏まずでみぎあしの甲を
交互にあたためていた
入替えて数秒だけ
どちらも暖かい
じきに片方の甲は冷えてしま ....
誰かとあって
そのひとも
いつかは死んでしまって
ぼくもしんでしまって
でもぼくがしんだら
もう誰も死ねないね

だからごめん
花の首飾りがしたい

空はぽかんとあいた人間で
世 ....
普段は音楽を聴かなくなった

そのわたしが、音楽を必要としている。

それが黄信号のサインだ

天使たちのシーン、地上の夜、夜と日時計

ここまではまだいい。

感傷をぼやかす為だ ....
ホロウ・シカエルボクさんの自由詩おすすめリスト(354)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水色のタイトルとまばらな座席- ねことら自由詩624-5-4
地下街- はるな自由詩324-4-19
詩を書く好き- 秋葉竹自由詩424-3-3
助手席に犬を乗せる- そらの珊 ...自由詩10*24-2-10
コールドスリープダウジング- ただのみ ...自由詩5*24-1-6
観覧車ジャック- ただのみ ...自由詩1*23-11-4
ぼくらが幽霊になるまで- 中田満帆自由詩5*23-9-13
夜想63- ひだかた ...自由詩4*23-6-22
誰か- こしごえ自由詩4*23-6-5
夜想51〇詩という言葉- ひだかた ...自由詩3*23-5-2
定刻- ゼッケン自由詩3*23-4-1
少女ひとり- よるもと自由詩4+*23-3-31
夜のうた- 秋葉竹自由詩322-9-5
時と町- 山犬切自由詩522-8-29
タイムカプセル- 山犬切自由詩622-8-29
百花の王- 秋葉竹自由詩122-6-9
恋するさざ波、約束の街- 秋葉竹自由詩322-3-5
泥棒する青空- ただのみ ...自由詩5*22-1-30
終章- Lucy自由詩1421-11-22
海へ、それが寄生虫の意思だとしても- useless自由詩721-10-12
きみに- 梅昆布茶自由詩1521-9-17
アーケード- 藤原絵理 ...自由詩2*21-8-23
地獄の宴- ひだかた ...自由詩621-3-31
春の会話- 田中修子自由詩14*21-2-16
The_bottoms_for_the_people_at_ ...- 竜門勇気自由詩2*21-2-3
遺失物- 飯沼ふる ...自由詩3*21-1-5
年末年始の買い出しの帰り道に思うこと- 足立らど ...自由詩2*20-12-27
転がってる糸口を逃すのはその思考だ- 道草次郎自由詩2*20-11-4
私に見えるものだけが真に見えるもの- 道草次郎自由詩4*20-7-28
再発注意- 佐和自由詩1*20-7-19

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