生殖は売買される娼婦のように夏はけばけばしい取り繕った傷跡から蝉の死骸が漏れ出している水子の帰ってくるのに従って編み笠を被った女どもが太っちょの男どもと番っている祭囃子の中でぼくは水面を見つめて .... 冷蔵庫の中から
あなたが出てきて
おとなになりたかった
と訴える
こんな夜には
ビルよりも背の高い
おとなになりたかった
おとなになりたかった
果物はみな少なからず官能的だと思うのだけれど、桃なんてその最たるものだ。たたずまいや、匂いや、舌触りや、もちろん味も。
桃の皮を剥くのって、肌を剥くのとも似ている。薄皮を剥がす感じ。熟れた桃の、 ....
やんわりと拒否されるのが心地よく
時々くじらと寝ています



穏やかな茶封筒みたいになりたくて
月夜にこもるふくろうの森



浴びるならクラゲの嘘が良いでしょう
色と ....
買いものしようと街までのーブラでサザエさんみたいにでかけたい。

ありがとう不快指数と呪文をとなえのーブラのまま街にでる。

ブラをした彼を見てママの寝室をのぞ ....
「もしあたしがゾンビになったらどうする」
「うっかりちんこから食ってもらう、じゃあもしおれがゾンビになったら」
「ぶち殺す」

おまえの人生テクノポップ!おまえの人生チルアウト!おまえの人生ド ....
職場の同僚にハットリさんという女性がいる。
物静かで、いつも気配を殺してそっとたたずんでいて、本当に先祖は忍者だったんじゃないかと思わせるような人だ。
(現に職場の多くの人は彼女のことを「ハットリ ....
       
夏になると私の心の中に生まれてくるものがある。何故なのだろうかと問いかけながらいつの間にか消えていく。ふるさとが貧しかった時代の頃から、夏になると飛び交う蛍を蚊帳の中に置いて眠ったも ....
  一組の対句が
  狛犬の像さながらに鎮座しているのを
  ベンチに掛けて眺めている
  だがその奥に控える本堂はどうだ
  冷え冷えとした静けさは
  推敲を重ねられてゆく
  ....
雨乞いをする鈴虫の鳴き声は鉛筆の芯を削るようだ
次第〃に薄らいでゆく窓
ちいさな発動機の音が近づいて来る
予定はまったくないのに、朝刊のもぐり込む音にまたドキリとしてしまう
時計の針 ....
這うように日々をゆく目の多きこと嘆きながら同じ目をして  

交差点で男が信号待ちをしていた
信号が変わるまでの間
男はピアノを弾いていた
肩に蝶が止まった
その衝撃で
男もピアノもバラバラに壊れた
信号が青になると周りの人たちは
慌てて ....
無力さ それはもう何も持ってないくらいだよ
弱みを見せたのかい キリがないね

こらえてみたらもっと楽だっただろう
負けてしまったのだね
しょっぱい顔をしているけど止めないよ
わかるまで塩 ....
うるさいお前らそんなに喋るな、喋るなっていうか喋ってもいいけどそんなにうるさくするな。なんでそんなにうるさいの?なんでそんなに無知なの?声が大きいし言葉が間違ってる。
昨日私のパソコンはRの文字 ....
ダビングしようと
君はいった
それはとても
素敵な提案に思えたけど
僕たちは
ダビングすべきものを
なにも持ってはいなかった
だからふたりは
ちょっと高価な
ビデオカメラを買って
 ....
                 110729
朝が早い
草の息吹を聞きながら
根本を這う生きものたちに嫉妬して
火炎放射器をぶっ放す
燃料が無くなり
あたりはうっすらと黒こげになっている ....
放浪の俳人・種田山頭火の、
昭和8年(1933年)10月15日の日記。
私は酒が好きであり水もまた好きである。昨日までは酒が水よりも好きであった。今日は酒が好きな程度に於て水も好きである。明日は水 ....
とは言わなかったが深緑
の海の底でシャワーを浴びる
人魚の群れ

いずれ死ぬ花と骨の埋没
 三時五十分の角を抜けて、横浜の白塗りを思い出しながら、三歩進む、唾は頤から天に上る、喧騒は耳鳴りのかたちで映されまた描かれ、きみが網膜を着ていようといまいと、忌々しい素振りで、彼女は手首を切り取って .... 夏の湖

やや曇る空を見上ぐるしばしの間魚跳びはぬる夏の湖にも

三上山かすむ彼方は雲おおくどこまでつづく湖のひろごり

人の身に災いおおくせまき門入りゆくごとく今日も歩めり
何かが失われようとしている。いつも、常に。移行する状態のなかで。いくつかの物事が同時進行的に失われていく。

落下した車両の撤去も済まぬうちに鉄道は再開する。ニュースは技術の盗作を騒ぎ立てる。 ....
 .... 犬の家コーヒーを飲む昼下がり犬はよろこびグランド走る

ボクサーとアフガン犬が先客でこの犬はパグという中国犬

息子の犬パグと共来た今日一日夕食をしてたのしまむかな

夕暮のピザハウス来て ....
夏はとつぜん、空から襲ってくる。
風がきらきらと光って、薄いガラス片の、トンボの羽が降ってくる。
少年のこころが奮いたった夏。
トンボを逐うことが、なぜあんなに歓喜だったのか。

細い竹の鞭 ....
 .... 扉を開けると夏が直角に立っている午前。

明石を経ち、埼玉を経て岩手へ、の途中で気仙沼に寄り、盛岡を折り返し仙台を通りまた埼玉へ帰って来た。明日また明石へ帰る。新幹線で。夫と。行きよりも増えた荷物 ....
コウモリの
翼でも良い
あの空を
はばたけ ....
もし僕が今夜悲しく死んだなら
すこしぐらいは
君も笑うか


































 ....
 傍らを男の子が追い抜いて行った。
 {引用=危ないじゃん。しつけの悪いガキ、転べばいいのに。}
 黄色いショッピングかごを取って、赤いwelcomeマットレスの上に
立った時、気づいた。3秒く ....
犬が死に
それに巣食った蟲も死に
絞めてやるから
































 ....
榊 慧さんのおすすめリスト(607)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
_- 散文(批評 ...211-8-6
エンカウント- 春日線香自由詩1111-8-4
桃のこと- はるな散文(批評 ...711-8-2
◆時々くじらと寝ています- 千波 一 ...短歌1*11-8-1
「_のーもあブラ。_」- PULL.短歌1*11-8-1
ゾンビポップ- 魚屋スイ ...自由詩811-7-31
ハットリさん- チカモチ散文(批評 ...211-7-31
- 花キリン自由詩311-7-30
読むこと- 草野春心自由詩211-7-30
手を翳す不安- アラガイ ...自由詩6*11-7-30
這うように- はるな短歌111-7-30
信号待ち- たもつ自由詩411-7-29
しょうゆがお- なつか自由詩111-7-29
うるさい- はるな散文(批評 ...311-7-29
ダビング- Tsu-Yo自由詩511-7-29
ガジュマロ- あおば自由詩5*11-7-29
放浪する水- yo-yo自由詩8*11-7-29
これは雨- 春日線香自由詩211-7-29
リストカットマミー- 自由詩411-7-27
夏の湖- 生田 稔短歌511-7-27
何かが失われようとしている- はるな散文(批評 ...111-7-26
もっと面白い事でも言えよ- TAT短歌2*11-7-24
妻と息子と彼女と犬と- 生田 稔短歌211-7-23
蜻蛉の空- yo-yo自由詩7*11-7-23
無料な訳が無い- TAT短歌1*11-7-22
前日のこと- はるな散文(批評 ...411-7-19
昔ギリシャのイカロスは- TAT短歌3*11-7-18
デトロイト・ブルース- TAT短歌3*11-7-15
ノイズ- salco散文(批評 ...10+*11-7-15
凍てついた十番街- TAT短歌211-7-14

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