すべてのおすすめ
きみがそそいだメグミルクのぬくもりを紐解いていくレンジの回転
COUNTDOWN あたたまることしかできないかえってこないぼくらの体温
割り落ちて閉じこめられて ....
やわらいだ寒さに薄着で出かけたいあたたかいものをいれた水筒
日を束ね春と呼んではいるものの二度と同じ日は集まらない
だれ一人おなじ人間などいない一回きりの春も同じだ
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春だから育て過ぎます 槍などが貫いているあいすべき塔
あのときの週刊プロレス巻頭でまだ死に至る三沢光晴
野次られて吼える手癖の悪い犬牙は剥けども庭からは出ず
自販機の前で二択を迫られて買わぬが増えた職の無い春
外壁のトタンを鳴らす夜中の ....
ひたすらに愛してゐれば遥かなる彼を思ひて胸が高鳴る
恋心溢れてゐれば中年のわれと云へども若くなるかも
同性を恋するわれは孤独でも彼がゐるゆゑ淋しくはなし
男色を愉しむわれは背徳かされども此 ....
飲めないと嘘吐きましたあんたらと一緒におんのがもう嫌やねん
食堂で食べる胡麻和え不味くってため息ついでに冷めた味噌汁
真夜中に乗る千代田線御茶ノ水社会の澱のような僕たち
さみしいと凍 ....
カラフルな電気の粉をすいこんでヴァーチャれデジタれエレクトリカれ
流星を見送るきみの部屋の前に信号機いっこ盗んできて立てたい
遠い国の禁煙区域に葉巻型のミサイルが落ちたニュースを見ている
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汗かいてタオルで拭う夏の午後冷たい雨は三日後に降る
何回も溶けあうように抱き合って生まれる前の情報覗く
潮風と季節風との戦いは白黒つかず無色透明
雑草は自由気ままに背を伸ばす知 ....
梨売りの声聞き取れず問ひかける「これは二十世紀ですか?」「ここは二十一世紀です」
青き星 スペースデブリ 撒き散らし
ついに人類 体内回帰
スクラップ 忘れ去られた テレビたち
電波を飛ばし 一斉蜂起
今はもう 放棄されてる 地下街に
りんりんとなる 公衆電話
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もういない
時間とともに思い知る
致死量飲みたい日にち薬
君が買い飲み残してるアブサンを
飲みきることのできない未練
暗闇に瞳を凝らせば柔らかな
視線がなぞる日常の ....
君がいた
最後のときを思いやる
牛乳瓶に水仙二輪
シドヴィシャス
君と同じ二十一
水仙の花言葉エゴイズム
「ちりぬるを」 いろはにほへと 、でも君は死なないだろう それが君だろう
痛い痛い雨がやんだら堅い床踏みつける指すこし緑の
眠る人の横で研いでるさみしい女の匂いや色や言葉や
夜はまだ明るすぎるし広すぎる体が重くて朝を見れない
優しさのはりつく頬を撫でた ....
開け放し砂漠のようなせまい部屋 砂糖の雰囲気を探してる
二人して抱き合うふりして寄り添って あつめたものはばらばらの穴
わがままな迷子のためのひつじ雲
お日さま連れてあしたもおいで
迷いのない軌跡を示せ飛行機雲
だれのものでも、いつのものでも
先端の爪にひそかに願いごと
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秋風に
どうしてか白き花咲く蕎麦の花食料になる花は素朴だ
萩の花庭に散りいてゆうこくの秋風が吹き妻と帰宅す
ローマ書を書き写しつつ楽しみて次は更級日記写さむ
未来には何が待つか ....
梨を剥く間にバスは図書館へ 風の果てには悪魔が待つ
司書の目を盗んで書架を渡り歩く 本は野菜のように選ぶ
ノートにはただ星屑が並ぶだけ 孤独を星の言語で記す
錆びついた巨大な鋏が待ち ....
人間の詩人でも 時間が自由な夜は魔法使いになりたい。
水死体すいしたいって言ってるけど避妊すべきか考えている
水族館すいぞくってだれだろうできればぼくを愛してほしい
てつさびのにおいがするねむかしわたし植物園で死んだとおもう
雨のふる遊 ....
どうすれば眼からビームが出せますか
おでこじゃなしに
ポーズもなしに
とりあえず使い捨てでも結構です
翼をくださいお古で良いので
目に見えぬ宝があると云う ....
約束の荒野にてマナ摘む人よカニバリズムの禁忌とは何
わが前に門扉は閉ざされゆく次々と門扉の中に門扉の目眩
そのとき天使も悪魔も御亡くなりエデンの園には瓦礫花菱
永遠の樹木が枯れる時の ....
四つ辻の老人ホーム日が暮れて色とりどりの折紙の森
泣き濡れた同級生の美容師に長靴一杯の画鋲をもらう
「亡くなった人に救いはありますか?」色白の男に呼び止められる
鮮魚店から出た水が焼 ....
眠れない夜は羊人間の数を数えて眠るとよい
ゲバ棒を構えた少女一斉に海に向かって雪崩こむ夜
ひき割りの納豆の雨さめざめと夏の夜更けに卒塔婆を濡らす
子供たち川を流れてゆく途中賽の河原で ....
柔らかい視線、あたたかい差別、私は戸惑った。
あなたを信ずることができなくなつた余りに地の呻きが大き過ぎるので
主は試みに苦しみを与へられる動物を弄ぶわれらは主なのか
君を口汚く罵る主よわれらに知恵の実を教えたのは何故
....
やんわりと拒否されるのが心地よく
時々くじらと寝ています
穏やかな茶封筒みたいになりたくて
月夜にこもるふくろうの森
浴びるならクラゲの嘘が良いでしょう
色と ....
買いものしようと街までのーブラでサザエさんみたいにでかけたい。
ありがとう不快指数と呪文をとなえのーブラのまま街にでる。
ブラをした彼を見てママの寝室をのぞ ....
這うように日々をゆく目の多きこと嘆きながら同じ目をして
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