緑の山の真中に
{ルビ白鷺=しらさぎ}が一羽枝にとまり
{ルビ毛繕=けづくろ}いをしている
曇り空に浮かぶ
青い空中ブランコに腰掛けた
わたしの眼下に敷かれた道を
無数の車は ....
鋭角的な警鐘が
残像する
私の眺めのどこかに いつも
おそらくあの時から
導音を失った私の音階
私はそれを
探しているのか
いないのか
果たして探すことを許されているのか?
....
君なら何処までも行ける気がした
終わりを迎えた世界の片隅で
不純物を交えないその精神だけがまるで至福
崩壊を迎えた石造りの町の中で
たたずむ君のスカートが退廃を孕み ....
窓を覗くはにかみ屋の風
夕涼みの教室で戯れる 置いてきぼりの陰法師
季節外れのうぐいすの声を聞きながら
紡いだ詩をただ砂場に埋めていく
鳴らない鐘に聞き惚れて 翼を運ぶことさえ止めてしまった
....
関係ない人
一人
関係ない人
一人
ぽつぽつぽつぽつ
ぽつぽつぽつっつぐ
冗談はよせ
何事も
波風たたず
生きていこうと
行きます
冗談はよせ
....
趣味のいいワイングラスに
昨日ためこんだ夜の雫、
上品に傾けても
逃げるように失われていく
アンティークなこの脳の活動には
ねじを巻くのと同じような要領で
こんぺい糖のよう ....
あなたが
「疲れてない?」
っていえば
Yesって答えるよ
ちょっと疲れててもね
あなたが
「焼き肉食べない?」
っていえば
Yesって答えるよ
あんまり乗り気じゃなくてもね
....
夏至も間近
積もると
真っ黒になる雪を想像してみる
アルベドはゼロ
全ての波長を吸収し
構造色もなく
黒体放射は
あれは温度だから関係ないか
ああ、ちっちゃなブラックホールみたいだね
....
執拗に降り注ぐ雨
僕に親しみを持った軒下で歌っている
真っ赤に痛む心は鼓動するよ
当たり前にリピートする曲を聴きながら
ベースの音に吸いつけられるように首を振っている
丸みを帯 ....
君に我儘を言いました。
一緒にいて、と、言いたくなりました。
だけど、言えません。
好きだからです。
あの、フカフカとユラユラと天の川を流れる、
あたしの心は、君、と思う事はやめようと ....
歌詠いの老父。手がない犬を連れ、近眼の男と会う。耳なしホウイチは、ナポレオンと共に、
老父を暗殺しかけたのだ。宗教が正しいと認めるのは、勿論、老父の歌声だ。うごぼけの。
言語などない。老父は、達磨 ....
榊 慧さんのおすすめリスト
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タイトル
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カテゴリ
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日付
空の椅子
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服部 剛
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07-9-9
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07-9-9
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Yes
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風音
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暗黒の六華
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小池房枝
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07-6-11
実験的感覚的その3
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はじめ
自由詩
2*
07-3-13
_フカフカとユラユラと銀河と
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つぐこ
自由詩
5
06-6-23
世界で一番の華
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奥津強
自由詩
6
05-8-10
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