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なぜだろう あなたが
ふり向く瞬間が わかる
どうしてだろう あなたが
求めたものが ここにある
  なぜだろう 私が
  凍らせた言葉を 知っていて
  たやすくそれを 解きほぐしてゆく ....
精神だってそうなんだから

いのちも病にかかる

見えないものだって

病にかかるに決まっている


立川駅南側の商店街が

藍色のなかだった

硬質の光を放っている

 ....
シロとクロは
相反する色をして
だけど、寄り添い
補っているようで


二匹はいつも
空き地の隅に
重なるように眠っている
実際は交ざることなく


無造作に生えた緑から
シ ....
窓際の席はいい
空と風にいつでも触れる



特に今日はとても気持ちのいい天気


あたしは青と白の完璧なコントラストを
ひだまりの中で見上げていた



女 ....
夜が好きだった
暗くても明るくても 夜が好きだった
実家にいた頃 夜はすぐそこ
手の届くところにあった
今はもう 背伸びしても届かない
夜が好きだった
夜に抜け出す私も好きだった

夜 ....
一本の 果てない 直線の 上を
ただ ひたすらに 踏付ける
理由なき 旅 か もしくは 業 か


付き纏い 続ける 疲労と
唇から 零れ落つ 溜息

緊張の 糸を 切らない よう ....
落葉がそぞろに風にふかれ
雲は青く高い空をゆく

うらの{ルビ小径=こみち}の縁石に腰をかけて
杉といっしょにゆれている

夏の{ルビ遺言=いごん}は朽ちることなく
静かに実 ....
声にならなかった
あらん限りの力を込めたはずなのに

例えばそれは
孤島に取り残されたおとこがひとり
遥か水平線に見え隠れする
船影を
蜃気楼だとはなから諦めているかのように

もし ....
鋭利な湖面をすべってゆく
一艘の小舟
私は黒布で目隠しされたまま
なすすべもなく横たわっている
風 感じるのはすべて風
重い水をかきわけて
舟はゆるやかに進む


盲目の私の世界に響 ....
渇望するよ?切望してるよ?
あたしのためだけの精神安定剤
自律神経が途切れる前に
抑えこんだ不安が逆流する前に
適量投薬して欲しいんだ!

「精神安定剤を持ったあの人は
 何処に行ってし ....
有刺鉄線に絡まれて
裂かれた薬指の赤い色
流れる流れる 流れる流れる
脈々と続く赤い色

薬指で交わした約束はなかっただろうか?
流れる赤に約束までが
流されてしまう恐怖を感じて
慌て ....
春の息吹に薫る若草よりも

熟れた艶やかな林檎よりも

蜩の鳴く暑さに揺れる海よりも

あたしはもっと輝いている人と思われるのです。


ふわふわ浮かぶ風よりも

さらさら流れる ....
          水に挿した青磁器を彩る

          切り裂かれた花々たちが

          私に{ルビ現在=いま}の終わりを告げる

          過去の栄華を断 ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
溶け出した日々の力は
透明な糸巻きに絡め取られ
季節の風景を作る
色の音は季節ごとに変わり
風を数えながら進む
内側から
ほとばしる強い力で
殻を 割るの

抜け出したいのに
この殻から 抜け出たいのに
ああ 飛び出したいのに

殻が 割れない

足りないの?
力が 足りないの?
私はこ ....
泥を
振り払おうとする腕こそが
いつまでも拭えない
泥かもしれない

確かめようの無いその有様を
透明である、とは
誰も語らない

そこでまた
ひとつの泥の
可能性が
散る ....
ナイチンゲールの鳴く夜に
私はひとり詩を綴る
月明かりの射す窓辺で
せつなく悲しい恋の{ルビ詩=うた}を

ナイチンゲールの鳴く夜に
薔薇は色を赤く染め
残酷な結末を知らずに
今宵も甘 ....
砂まじりの夕焼けが
河口の水面を鏡にして
車のクラクションまでが
赤方偏移すると

空がどこにあるのか
行方を見失ってしまい
だんだん宇宙になるその正体を
冷たく知ることになる

 ....
おぼろ月夜の
淡い光に
照らされて
陽炎のように現れた
秘密の扉


ゆらゆらと
揺らぎながら
こっちへおいでと
誘っている


この扉の向こうに
何があるの?
ためらい ....
早くはじめなきゃ
悲しみのレッスン

早く覚えなきゃ
忘却のレッスン

傷がまだひりひり痛むけど

ほかの誰かと笑ってると思うと
まだ胸が痛いけど

笑うと眼尻にしわが寄る
あ ....
近づいてゆく
風が乾いた草の匂いをはこんで
近づいてゆく
滅んでゆくものの気配を
怖がらないで足をのばし
サンダルを遠くに飛ばして
近づいてゆく
秋のサテンのやわらかな手触り
私はこの ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
明け闇に稲妻
白い栞のように

風は慌ててページをめくる
朝を探している


井戸につるべは落とされて
鏡が割れるように
宝石が生まれるように
しぶきは上がる

あたたかい頬 ....
そこは空かと問うたなら
鳥はきれいに黙して
はばたく

そのたび言葉は
空から遠いわたしの胸を
いやしの為に
傷つける


 幻はまだ
 あこがれとしての痛み

 選 ....
器の
壊し方を知っている
けれどもわたしは
外側にいない

器の
壊れ方をおぼえている
けれどもあなたは
内側にいない


 朝と呼ばれるものや
 愛と呼ばれるもの
 ....
君の夏の中に
向日葵は咲いた
去年よりも太い茎で
大きな花を咲かせて

はっきりとした向日葵は
これからしおれてゆくだろう
けれども君はそれを
悲しんではいけない
それが自然なのだか ....
 
ふやけた雲が泳ぐ
夏色の空
ひとり膝を抱えて
鉛筆転がして
 
網戸透けて
優しい風が吹く
揺れるタオル
踊る葉っぱ
向日葵はないけれど
 
気紛れな猫も
すやすやおやす ....
砂糖菓子のような
夢のかけら
そっと口に
ふくんでみる


舌にとろける
甘美な余韻
目眩がしそうな
媚薬の効きめ


たちまち身体が
熱くなり
カオスの世界に
堕ちてい ....
日暮れて 日暮れて
ひとりきり
だあれもいない畦道で

日暮れて 日暮れて
ひぐらしの
かなしい歌を聞いていた

かなかなかなかな
どこ行った
僕のおうちはどこかしら

道をな ....
月下美人さんの自由詩おすすめリスト(743)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蝶の時間花の時間- 西尾自由詩907-9-18
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精神安定剤- 明楽自由詩107-9-14
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