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ああ素晴らしき日常
私と君とを繋ぐのは
もう一筋の電気しかないのか
引き裂かれるほどの痛みを持って
私たちは寄り添うのだろうか
そもそも痛みとは何か
私の痛みと君の痛みは
同 ....
寒い
朝と夜と
青い
海と目と
冬の流星群の
波にのまれたなら
私はきっと
ずっと孤独だ
宇宙の塵となるんだろう
君があの時
言いかけたことも
忘れてしまうのだろう
人 ....
今度
あなたが見上げる空は
きっと満月だろうから
その日がやってきたら
振り向かないで
後ろを見ても
風が吹いているだけだから
一緒にしないで
今持ち合わせている気持ち ....
少し寒い季節になったら
愛おしくなる気持ちがある
簡単には掴めない黒い気持ちと
表裏一体なので
この気持ち達は
赤赤く丸みを帯びた
知恵の実のように
私を堕落させていく
ほ ....
うそつきは
どろぼうのはじまり
と言うけれど
泥棒になるには
嘘をつかなきゃ
いけないのか
むしろ
自分の現実を
受け止めきれなくて
どうしようもなくなった時の
衝動な ....
海の青は虚構
掬っても透明
僕らは
海と少し溶けた
白い壁の内側で
生きてゆく
「たまに夢を見るの
黒いふちどりの報せが届いて
涙で海ができてるの
君が死んだら悲しいな」
....
新月の夜は
決まって聴く曲がある
深い海に溶けていくような
ピアノの音を
聴きながら
海辺に歩いて
拾い集める
黒の欠片
袋いっぱいに
溜まった黒を
涙と一緒に飲み ....
わたし ほんとは
エビフライ食べれないんだよ
アレルギーとかじゃないけど
嫌いなだけだよ
食いしん坊だけど
嫌いなものもちゃんとあるよ
わたし ほんとは
君のこと大事にしてい ....
あの日に近づく合図は
金木犀が香ること
最近よく見る夢は
ブラックコーヒーに
溺れてゆく私
角型よりも
山型の食パンが好き
通学電車でおしくらまんじゅう
数学の ....
とても悲しい気持ちに
なった時が前にあって
そこから海を求めるようになった
波の音を聞いて
潮風の香りを感じ
一粒涙を流したら
気がつけば
海に浮かぶ
海月になって ....
渇いている
ビシビシと割れた皮膚は
一目瞭然
渇いている
少しの言葉で
心が惑わされるほど
渇いている
渇愛を渇望しているから
今息をしていることに
渇き ....
私が9月を楽しみにしているのは
ちょっとした理由があるからなんだ
私が嘘をつくことがあるのは
ちょっとした理由があるからなんだ
私が金木犀の香り好きなのは
ちょっとした理由がある ....
駆けた
夜の夢を
君のために
その熱量は
人生で一番荒いから
足が燃えた
賭けた
指差す方向どちらに
行く方が正しいか
それに答えはないので
手のひらは燃えた
掛けた ....
カーテンの隙間から
穏やかじゃない光が差す
透き通る君の横顔は
夢のような気がした
触れられないのは
きっとそのせいである
いつの日か
別れの時が来る
ということも ....
君からもらった言葉が
小さな箱と
淡い青の紙に
包まれて
ひきだしの中に
しまわれる
悲しい時
泣きたくなる時に
ひきだしから
一つ取り出して
大事に大事に
抱きしめてい ....
突然の雨
目指すは君
沈んでいる君を
助けるために
走っている最中に
君のローファーが
横断歩道に脱ぎ捨てられていたから
もう時間がない
いつの間にか雨は止んだ
今日 ....
深い森の中で
眠っておりました
頰に雫が一滴垂れて
涙かと思ったら
沢蓋木の葉から落ちる
樹雨でありました
ところで
どうしてこんな森深くに
来てしまったのでしょうか
....
今日は朝から雨だけど
年に一度の特別な日
もうあれから何年も経つなんて
信じられない
この日のために
今までで一番努力した
ということを毎年のように言っている
少しでも綺 ....
海の向こうに
蜃気楼が見えたら
熱帯夜の中で
君の香りがしたら
お水の中に
海月が泳いだら
もう夏の終わり
あの日に
買った金魚は
傷だらけで元気がない
掬い上げた ....
私の気づかない私は
いつも心の中で
感情をむきだしにしている
地団駄踏んでいる
いろいろなものを
放り投げては拾っている
私の気づかない私は
いつの間にか
君を怖がって ....
小さい頃の
ハンコ注射の跡のような
こうやって
詩を書いている時間のような
有限であるこの気持ちは
星屑が大気圏で燃え尽きるような
一瞬の産物で
人が母なる海を思うような
....
つめをきった
爪を切ったの
もうあの人のために
オシャレなんかしないように
そもそも塗るのがうまくいかないと
イヤなタイプだからさ、わたし
塗ったり落としたり
面倒くさかったんだ ....
朝
君が
遠浅で
わたしを
呼んでいる
幸せなゆめを
見ていたいなあ
水がつめたく
感じる様な
繊細かつ
美しい
君の
夢
昼
私は
海の先
蜃気楼を
じ ....
空に落ちたんだ
空というよりは
底なし沼だった
どろどろ溶けた
空気がまとって
少し空気抵抗が
かかってたから
ゆっくりそこを
あしでかきわけ
はじめたけれど
ずっとまえか ....
ささやかれている
この世の終わり
大きい火山が噴火したり
全てが海に沈んだり
この世の終わりというけれど
始まりでもあるんだな
全てがまっさらなくなる
というものも
気持ち ....
最近なんだか疲れるなと思ったら
光を食べましょう
悲しい霧や
苦しい雨に降られて
体に染み込んでゆくようなら
光を食べましょう
私は君に食べさせてあげたい
手 ....
僕は体の真ん中に
時限爆弾を持っている
これお母さんも知らないんだ
いつか時間がきてしまうと
僕の胸が張り裂けて死ぬ
胸が張り裂けるような思い
とかいうけど
僕のは物理的なものな ....
夢を見た
君は泣いている
微笑みながら
右目ばかりから
2秒おきにトポトポと
それが君の鎖骨に溶けて
僕の手が解けて
遠浅な海を行く
朝が来た
日曜の朝は雨 枕に涙
背 ....
君の言う「さよなら」は
少し前向きな意味でありますように
君の言う「おいしい」は
目一杯の笑顔でありますように
君の言う「ごめんね」は
少し不器用でありますように
君の言う ....
満天の星空を見て
思い出す
澄んだ思い出
済んだ思い出
風が髪に纏わり付いて
香りを運ぶと春
長い睫毛が絹の肌にかかり
スカートを脱ぐと夏
手と手がゆったり合わさり
頬を赤らめる ....
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